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第一章 幼少期 (4歳)
第四話 せっしょく (接触)
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「うん、へいきだ」
鏡に映る自分の姿を見て確認する。
鏡には銀髪にピンクの瞳の姿が映っていて自分の身体に異常を無い事を確認した後、忘れないように魔法の指輪を装着した。
髪色が一瞬にして銀から金へ、瞳の色もピンクから赤へと変貌する。
幼少期からロバートに付けるように言われていた魔法の指輪のお陰で僕はバーンシュタイ家の色を持つ事が出来る。
改めて身体を少し動かしても特に痛みを感じない事に安堵した。
ルベルトの誕生日パーティーから早いもので1ヵ月が過ぎた。
あの事件で負った背中の怪我はとても酷かったようで治療はかなり大変だったようだ、と言うのも怪我した直後から暫くの間は意識不明だったから正直言うと一番大変だったらしい時を覚えていないのだ。
まあ、意識が無かった方が僕的には良かったと思える程にケガをした時よりも治療がマジで辛かった。
火傷した背中には熱傷に加えて呪いまで混ざっているとかで治療する前に光の力を宿した魔石を使った浄化をしてから治療すると言う時間のかかる治療をしていた為に僕にとっては毎回その時間が地獄の時間だった。だからこそ、意識不明なんて時に意識があったらと考えるだけでゾッとする。
意識が戻った後の治療はとにかくキツくて最初は何度も気を失ったりしていたがそれも落ち着いて漸く完治した。
冬場や冷えで痛む後遺症があるようだけれどとりあえずは完治した事にホッとした。
我ながら無茶をしたものだと今更ながに思い出して反省する。
ロバートにもかなり心配をかけてしまったようで怪我をしてから暫くはロバートが何故か共に部屋で過ごすようになっていたので本気で慌てたものだ。
何を言っても泣きそうな顔で傍にいると言い続けるロバートを拒絶する事はなんとなく出来なくてロバートが納得するまでは好きにさせる事にした。
心配していたジュリア達との関係も怪我と言う大義名分があったお陰で顔を合わせる事なく今日までこれたから今後もこのまま引き籠れば問題ないだろうと、僕は簡単に考えていたのだが、可笑しなことが起きた。
「あの………なにか……?」
「………」
1ヵ月間顔を合わせる事なく過ごせていた筈のルベルトが唐突に僕の部屋にやってきたのだ。
しかも何を言う訳でもなく無言。
マジで怖い。
何か言われるよりもはるかに怖い。
沈黙に耐え切れずに声をかければピクッと反応しただけで無言。
重たい沈黙。
マジで何しに来たんだと恐怖しながら再度問いかけようとすればルベルトが意を決したように顔を上げて僕を見た。
「………す」
「?」
「………すまなかった」
突然の謝罪だった。
一体全体何がと混乱する。
1ヵ月間顔を合わせていない故にその間にルベルトに何かされた記憶は当然ない、となれば謝罪の理由はあの事件しかない。
余計な事をするな程度の事を言われる覚悟はしていたけれど、まさかの謝罪は思ってもみなくてく困惑した。
絶対にそんな言葉を口にしたしたくなかっただろうにと思うと申し訳ない気持ちになった。
どうせロバートに強く言われたのだろう。
自分の誕生日を無茶苦茶にした僕になんか絶対に頭を下げたくはなかっだろうルベルトの心中を考えるだけで恐ろしくなった。
絶対に恨まれてる。
そんな確信があった。
「ご、ごめん……しゃい」
「なッ…なんでお前が謝るんだッ」
取りあえず誕生日会を台無しにした原因の1つであるだろう事は間違いないから謝罪すればルベルトはカッと目を見開いて顔を歪ませた。
こうなる事はすぐに予想出来るはずなのにどうしてロバートは余計な事をするんだと愚痴りたくなる。
とにかくこれ以上はもう迷惑をかけない事をアピールしないと最悪、最短で死亡するフラグが立ちそうで怖すぎる。
「も、もうしょばいかにゃい……ごめんしゃい………わかしゃま」
「!?」
使用人達と同じようにルベルトを呼べばルベルトは更に表情を険しくした。
今更遅いとでも言っているようで僕は必死に許しを乞うた。
ルベルトは暫くすると無言で部屋から出て行った。
1人になった所で漸く息をつく。
怖い怖い怖い!!
マジで怖かった。
一発KO即死するんじゃいかってくらい危機を感じた。
やっぱり早くお金を貯めて出来るだけ早くこの家を出て自立しないと絶対に駄目だ。
ロバートから許可を受けた書庫から持ち出したこの世界についての本や魔法書など、とにかく情報を集めまっくた。
独り立ちするにも知識が無ければ生活苦で死ぬこと間違いなしである。
まだ小さい子供の身で安全安心なスローライフを送りには何事にも慎重に準備をしなければならない。
書庫から植物図鑑や近隣諸国の情報が書物等をとにかく読みまくった。
未だにロバートからは過保護な行動制限を言い渡されている為に、今の自分に出来る事なんて情報収集くらいしかなかったからだ。
種子生成のスキルレベルを上げる為に日々、図鑑より得た知識を使い種の創造製作をやった。
初期の野花から始め、一ヵ月もすればある程度の薬草までは作り出せるようになった。
流石に伝説級な野草等はレベルの問題かまたは生成するに至る情報が欠けているのか未だに出来ていない。
まあ、それはおいおいやって行こう。
植物の方はこんな感じだけど、鉱物生成の方がこれまた難儀していた。
植物と違い、鉱物だとどうやら必要の魔力が違うようで1つ作るだけでも予想していた魔力よりも多く持って行かれて低レベル鉱物を大量に生成してさっさとレベル上げしようとしていた僕は消費される魔力を見て慌てて中断した時には時に遅く、魔力欠乏症になり見事に倒れた。
幸い、生成していた鉱物を意識を失うギリギリアイテムBOXに入れたから他者に見られる事はなかった。
マジで危なかった。
そんな事があり、色々と気を付けて生成を重ねた結果。
◆固有スキル◆
◎種子生成(Lv 10/20) ◎鉱物生成(Lv 10/20)
なんとか中級レベルの物が作れる位にははなった。
生成レベルが関係して作れないかのと思いきや、作る事は情報さえ正確に把握していれば可能だが、品質や個数がレベルが上がらないと向上しない事が分かった。
取り合えず作れる事が大事だと色々作っていたら、気が付くと全コンプが目標になってしまい、日々情報収集に夢中になっている。
アイテムBOXの中には既にかなりの量の野草や薬花や鉱石が入っている。
その中から急ぎ作りたかった精霊鉱石の材料を取り出し、それを匠の神業のスキルを使い合わせる。
魔力がドッと減った。
流石に超レアと言われるアイテム。
たった1つ作るだけでこんなに大変だとは思って無かった。
まだレベルが低いからかなり無理しているのだろう。
材料が結構時間かかった為にココで中止して素材を無くすのが惜しいけれど、命には代えられない。
自分のステータスを見ながら考えていると魔力が無くなるギリギリで漸く完成した。
「ハァハァ………しんどッ………」
掌にはかなり小さいが確かに生成出来ているアイテムが七色に光っている。
【聖なる雫】(小)
精霊や聖獣などを癒す超希少アイテムだ。
こんなに小さな石を作るだけで数週間かかった。
全身がダルくてベッドに横になる。
かなりしんどかったけれど、これが作れた事は大きい。
うっかり自分の力を使って神殿に目を付けられる可能性をこれがあれば誤魔化せる。
確か、高難易度ダンジョンの最下層のAランクモンスターやラスボスから極々稀にドロップするか、何年に一度たった一日だけ何処に自生するのを採掘(採掘マスターレベル)するかしか入試方法が無い。
故にかなり売りに出ればかなり高額で取引されるアイテムだって英知の結晶さんが教えてくれた。
お金の心配は無くなるが売り方をミスれば命の心配が出てくるので取り扱い注意アイテムだ。
今後の事も考えて保険のような感じでアイテムBOXに入れておこうとアイテムBOXにそれを入れた時、部屋をノックする音がした。
前回のルベルトの事があってやや警戒しながら返事をすると部屋の中にメイドが入ってきた。
「奥様がお呼びです」
「え?」
何故?と思わず唖然とメイドを見た。
メイドは盛大に溜息をつきながら早く支度してくるように急いてくる。
面倒なのを隠そうともしない態度に呆れながらもいまいち状況が理解出来ない。
ルベルトの訪問も予想外だったが、理由があったからまだわかるけれど、ジュリアに至ってはまったく意味がわからない。
これまで一度だってそんな事はなかったし、ロバートがどれだけ言っても頑なに態度を変えなかった人だ、それが何故呼び出し?まったくり意味が分からない。
今この屋鋪にはロバートはいない。
何かされる?まさか追い出される?
最悪だと思い悩んでいる僕を見てメイドは早くしろと手を引っ張ってきた。
バランスを崩してベッドから落ちたけど、心配する者はいない。
クスクスと笑い声さえした。
幼児虐待酷過ぎるととにかく、今すぐ追い出されていもいいように机の下に入れていたポシェットを取り出し身体に見つけた。
歩く速度の速いメイドを必死で追いかける。
身体がしんどいがとにかく急がねばと向かったのは中庭。
やっぱり、予感は当たってる気がした。
出来るだけ機嫌を損ねないようにして何とかもう少し大きくなるまでおいてもらおうと色々と考えながら案内された椅子に座る。
目の前に座るジュリアの顔を見る事は出来るだけしないように俯く。
「………」
「………」
重たい沈黙が続いた。
これは何か言わないと駄目なのかと考える。
でも口を開いて碌な事が無かった。
出来るだけ視界に入らないでとか声も聞きたくないとか色々としてほしくない事は今まで言われていたからそれを実行すると今の僕には沈黙しかない。
ロバートが帰ってくるまで時間をからげたらいいけど心臓がパクパクする中その時間が早く来る事を願う。
「…………あ、あのね」
「ッ」
「!」
声をかけられただけで全身がビクッと跳ねてしまった。
怖すぎる。
何を言われるか何とか気持ちを落ち着ける。
取り合えず、頼むだけ頼むしかない。
考えるのはそれからだ。
「も、もうしゅこし」
「え?」
「もうしゅこしだけ……ここに……おいてくだちゃい」
「!?」
「もう……しゅこし……で………ぼ、ぼく……でてくから……」
何歳位までならセーフか考える。
希望はこの正解の成人である12だけど10歳位までは希望したい。
どう交渉しようと頭ほ悩ませる。
絶対に機嫌を損ねてしまったのだろうジュリアからの返答は無く余計に怖かった。
ポタポタッと冷や汗が落ちた。
徐々にクラクラしてくる。
しっかりしろと顔を上げる。
「おねがい……しましゅ………おくしゃま」
「!!」
驚愕、そんな顔でこちらを見るジュリア。
まあ、図々しいと思っているのだろう。
だけど、こっちとしては切実だ。
再度頭を下げる。
何とか許可をと思っていると意識がブレた。
あ、ヤバイ。
そう思った時には身体が横に倒れて行く。
「ルカッ!」
遠くでロバートの声が聞こえた気がした。
安堵した。
取り合ず最悪な事態は避けられそうだと……。
次に目が覚めたのは自室のベッドの上だった。
側付きのメイドが僕が目を覚ました事をすぐにロバートに報告に出て行き、暫くするとバタバタと慌ただしくロバートがやってきた。
もう何度この光景を見ただろうかと苦笑してしまう。
「ルカ、良かったッ!」
「しんぱいかけてごめんなさい」
「君が無事ならいいんだッ」
そう言うとロバートは僕の身体を抱きしめた。
眠っている間に医者にも見られていたようで、あれから一ヵ月が経過していても幼い身体は未だに不調との事、故にちょっとした事ですぐに体調不良になりがちとのお達しがあったそうだ。
まあ、原因が魔力枯渇とは幼いが故に思わなかったのだろう。
とにかく何事も加減が必要だと学んだ。
ジュリアの事に関してはロバートから今後の接触を控えるように言ってくれたそうだ。
どうしたいかと聞かれて僕は全力でお断りをした。
許されるなら今後出来るだけかかり合いたくないと、ロバートは少し悲しそうな顔をしていたけど、特にそれを咎める事なく静かに分かったと言ってくれた。
そのお陰で、今度こそ平穏な日常がやってきた。
鏡に映る自分の姿を見て確認する。
鏡には銀髪にピンクの瞳の姿が映っていて自分の身体に異常を無い事を確認した後、忘れないように魔法の指輪を装着した。
髪色が一瞬にして銀から金へ、瞳の色もピンクから赤へと変貌する。
幼少期からロバートに付けるように言われていた魔法の指輪のお陰で僕はバーンシュタイ家の色を持つ事が出来る。
改めて身体を少し動かしても特に痛みを感じない事に安堵した。
ルベルトの誕生日パーティーから早いもので1ヵ月が過ぎた。
あの事件で負った背中の怪我はとても酷かったようで治療はかなり大変だったようだ、と言うのも怪我した直後から暫くの間は意識不明だったから正直言うと一番大変だったらしい時を覚えていないのだ。
まあ、意識が無かった方が僕的には良かったと思える程にケガをした時よりも治療がマジで辛かった。
火傷した背中には熱傷に加えて呪いまで混ざっているとかで治療する前に光の力を宿した魔石を使った浄化をしてから治療すると言う時間のかかる治療をしていた為に僕にとっては毎回その時間が地獄の時間だった。だからこそ、意識不明なんて時に意識があったらと考えるだけでゾッとする。
意識が戻った後の治療はとにかくキツくて最初は何度も気を失ったりしていたがそれも落ち着いて漸く完治した。
冬場や冷えで痛む後遺症があるようだけれどとりあえずは完治した事にホッとした。
我ながら無茶をしたものだと今更ながに思い出して反省する。
ロバートにもかなり心配をかけてしまったようで怪我をしてから暫くはロバートが何故か共に部屋で過ごすようになっていたので本気で慌てたものだ。
何を言っても泣きそうな顔で傍にいると言い続けるロバートを拒絶する事はなんとなく出来なくてロバートが納得するまでは好きにさせる事にした。
心配していたジュリア達との関係も怪我と言う大義名分があったお陰で顔を合わせる事なく今日までこれたから今後もこのまま引き籠れば問題ないだろうと、僕は簡単に考えていたのだが、可笑しなことが起きた。
「あの………なにか……?」
「………」
1ヵ月間顔を合わせる事なく過ごせていた筈のルベルトが唐突に僕の部屋にやってきたのだ。
しかも何を言う訳でもなく無言。
マジで怖い。
何か言われるよりもはるかに怖い。
沈黙に耐え切れずに声をかければピクッと反応しただけで無言。
重たい沈黙。
マジで何しに来たんだと恐怖しながら再度問いかけようとすればルベルトが意を決したように顔を上げて僕を見た。
「………す」
「?」
「………すまなかった」
突然の謝罪だった。
一体全体何がと混乱する。
1ヵ月間顔を合わせていない故にその間にルベルトに何かされた記憶は当然ない、となれば謝罪の理由はあの事件しかない。
余計な事をするな程度の事を言われる覚悟はしていたけれど、まさかの謝罪は思ってもみなくてく困惑した。
絶対にそんな言葉を口にしたしたくなかっただろうにと思うと申し訳ない気持ちになった。
どうせロバートに強く言われたのだろう。
自分の誕生日を無茶苦茶にした僕になんか絶対に頭を下げたくはなかっだろうルベルトの心中を考えるだけで恐ろしくなった。
絶対に恨まれてる。
そんな確信があった。
「ご、ごめん……しゃい」
「なッ…なんでお前が謝るんだッ」
取りあえず誕生日会を台無しにした原因の1つであるだろう事は間違いないから謝罪すればルベルトはカッと目を見開いて顔を歪ませた。
こうなる事はすぐに予想出来るはずなのにどうしてロバートは余計な事をするんだと愚痴りたくなる。
とにかくこれ以上はもう迷惑をかけない事をアピールしないと最悪、最短で死亡するフラグが立ちそうで怖すぎる。
「も、もうしょばいかにゃい……ごめんしゃい………わかしゃま」
「!?」
使用人達と同じようにルベルトを呼べばルベルトは更に表情を険しくした。
今更遅いとでも言っているようで僕は必死に許しを乞うた。
ルベルトは暫くすると無言で部屋から出て行った。
1人になった所で漸く息をつく。
怖い怖い怖い!!
マジで怖かった。
一発KO即死するんじゃいかってくらい危機を感じた。
やっぱり早くお金を貯めて出来るだけ早くこの家を出て自立しないと絶対に駄目だ。
ロバートから許可を受けた書庫から持ち出したこの世界についての本や魔法書など、とにかく情報を集めまっくた。
独り立ちするにも知識が無ければ生活苦で死ぬこと間違いなしである。
まだ小さい子供の身で安全安心なスローライフを送りには何事にも慎重に準備をしなければならない。
書庫から植物図鑑や近隣諸国の情報が書物等をとにかく読みまくった。
未だにロバートからは過保護な行動制限を言い渡されている為に、今の自分に出来る事なんて情報収集くらいしかなかったからだ。
種子生成のスキルレベルを上げる為に日々、図鑑より得た知識を使い種の創造製作をやった。
初期の野花から始め、一ヵ月もすればある程度の薬草までは作り出せるようになった。
流石に伝説級な野草等はレベルの問題かまたは生成するに至る情報が欠けているのか未だに出来ていない。
まあ、それはおいおいやって行こう。
植物の方はこんな感じだけど、鉱物生成の方がこれまた難儀していた。
植物と違い、鉱物だとどうやら必要の魔力が違うようで1つ作るだけでも予想していた魔力よりも多く持って行かれて低レベル鉱物を大量に生成してさっさとレベル上げしようとしていた僕は消費される魔力を見て慌てて中断した時には時に遅く、魔力欠乏症になり見事に倒れた。
幸い、生成していた鉱物を意識を失うギリギリアイテムBOXに入れたから他者に見られる事はなかった。
マジで危なかった。
そんな事があり、色々と気を付けて生成を重ねた結果。
◆固有スキル◆
◎種子生成(Lv 10/20) ◎鉱物生成(Lv 10/20)
なんとか中級レベルの物が作れる位にははなった。
生成レベルが関係して作れないかのと思いきや、作る事は情報さえ正確に把握していれば可能だが、品質や個数がレベルが上がらないと向上しない事が分かった。
取り合えず作れる事が大事だと色々作っていたら、気が付くと全コンプが目標になってしまい、日々情報収集に夢中になっている。
アイテムBOXの中には既にかなりの量の野草や薬花や鉱石が入っている。
その中から急ぎ作りたかった精霊鉱石の材料を取り出し、それを匠の神業のスキルを使い合わせる。
魔力がドッと減った。
流石に超レアと言われるアイテム。
たった1つ作るだけでこんなに大変だとは思って無かった。
まだレベルが低いからかなり無理しているのだろう。
材料が結構時間かかった為にココで中止して素材を無くすのが惜しいけれど、命には代えられない。
自分のステータスを見ながら考えていると魔力が無くなるギリギリで漸く完成した。
「ハァハァ………しんどッ………」
掌にはかなり小さいが確かに生成出来ているアイテムが七色に光っている。
【聖なる雫】(小)
精霊や聖獣などを癒す超希少アイテムだ。
こんなに小さな石を作るだけで数週間かかった。
全身がダルくてベッドに横になる。
かなりしんどかったけれど、これが作れた事は大きい。
うっかり自分の力を使って神殿に目を付けられる可能性をこれがあれば誤魔化せる。
確か、高難易度ダンジョンの最下層のAランクモンスターやラスボスから極々稀にドロップするか、何年に一度たった一日だけ何処に自生するのを採掘(採掘マスターレベル)するかしか入試方法が無い。
故にかなり売りに出ればかなり高額で取引されるアイテムだって英知の結晶さんが教えてくれた。
お金の心配は無くなるが売り方をミスれば命の心配が出てくるので取り扱い注意アイテムだ。
今後の事も考えて保険のような感じでアイテムBOXに入れておこうとアイテムBOXにそれを入れた時、部屋をノックする音がした。
前回のルベルトの事があってやや警戒しながら返事をすると部屋の中にメイドが入ってきた。
「奥様がお呼びです」
「え?」
何故?と思わず唖然とメイドを見た。
メイドは盛大に溜息をつきながら早く支度してくるように急いてくる。
面倒なのを隠そうともしない態度に呆れながらもいまいち状況が理解出来ない。
ルベルトの訪問も予想外だったが、理由があったからまだわかるけれど、ジュリアに至ってはまったく意味がわからない。
これまで一度だってそんな事はなかったし、ロバートがどれだけ言っても頑なに態度を変えなかった人だ、それが何故呼び出し?まったくり意味が分からない。
今この屋鋪にはロバートはいない。
何かされる?まさか追い出される?
最悪だと思い悩んでいる僕を見てメイドは早くしろと手を引っ張ってきた。
バランスを崩してベッドから落ちたけど、心配する者はいない。
クスクスと笑い声さえした。
幼児虐待酷過ぎるととにかく、今すぐ追い出されていもいいように机の下に入れていたポシェットを取り出し身体に見つけた。
歩く速度の速いメイドを必死で追いかける。
身体がしんどいがとにかく急がねばと向かったのは中庭。
やっぱり、予感は当たってる気がした。
出来るだけ機嫌を損ねないようにして何とかもう少し大きくなるまでおいてもらおうと色々と考えながら案内された椅子に座る。
目の前に座るジュリアの顔を見る事は出来るだけしないように俯く。
「………」
「………」
重たい沈黙が続いた。
これは何か言わないと駄目なのかと考える。
でも口を開いて碌な事が無かった。
出来るだけ視界に入らないでとか声も聞きたくないとか色々としてほしくない事は今まで言われていたからそれを実行すると今の僕には沈黙しかない。
ロバートが帰ってくるまで時間をからげたらいいけど心臓がパクパクする中その時間が早く来る事を願う。
「…………あ、あのね」
「ッ」
「!」
声をかけられただけで全身がビクッと跳ねてしまった。
怖すぎる。
何を言われるか何とか気持ちを落ち着ける。
取り合えず、頼むだけ頼むしかない。
考えるのはそれからだ。
「も、もうしゅこし」
「え?」
「もうしゅこしだけ……ここに……おいてくだちゃい」
「!?」
「もう……しゅこし……で………ぼ、ぼく……でてくから……」
何歳位までならセーフか考える。
希望はこの正解の成人である12だけど10歳位までは希望したい。
どう交渉しようと頭ほ悩ませる。
絶対に機嫌を損ねてしまったのだろうジュリアからの返答は無く余計に怖かった。
ポタポタッと冷や汗が落ちた。
徐々にクラクラしてくる。
しっかりしろと顔を上げる。
「おねがい……しましゅ………おくしゃま」
「!!」
驚愕、そんな顔でこちらを見るジュリア。
まあ、図々しいと思っているのだろう。
だけど、こっちとしては切実だ。
再度頭を下げる。
何とか許可をと思っていると意識がブレた。
あ、ヤバイ。
そう思った時には身体が横に倒れて行く。
「ルカッ!」
遠くでロバートの声が聞こえた気がした。
安堵した。
取り合ず最悪な事態は避けられそうだと……。
次に目が覚めたのは自室のベッドの上だった。
側付きのメイドが僕が目を覚ました事をすぐにロバートに報告に出て行き、暫くするとバタバタと慌ただしくロバートがやってきた。
もう何度この光景を見ただろうかと苦笑してしまう。
「ルカ、良かったッ!」
「しんぱいかけてごめんなさい」
「君が無事ならいいんだッ」
そう言うとロバートは僕の身体を抱きしめた。
眠っている間に医者にも見られていたようで、あれから一ヵ月が経過していても幼い身体は未だに不調との事、故にちょっとした事ですぐに体調不良になりがちとのお達しがあったそうだ。
まあ、原因が魔力枯渇とは幼いが故に思わなかったのだろう。
とにかく何事も加減が必要だと学んだ。
ジュリアの事に関してはロバートから今後の接触を控えるように言ってくれたそうだ。
どうしたいかと聞かれて僕は全力でお断りをした。
許されるなら今後出来るだけかかり合いたくないと、ロバートは少し悲しそうな顔をしていたけど、特にそれを咎める事なく静かに分かったと言ってくれた。
そのお陰で、今度こそ平穏な日常がやってきた。
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