異世界=勇者!じゃなくて魔王だっ!!

リーマンズ・ハイ

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 1話 魔王のお仕事

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 オレ、小宮陽介は魔王になった

 シュベル=グレスという名の下に、もうすでに魔王歴
80年だ。
先代の魔王が消滅し、オレが異世界より召還されたのだ
異世界とは、つまり現代日本。
そこでオレは建設会社の営業マンをしていた。

 30歳過ぎたある日、突然、体中が霧に包まれ、
気が付けばこの魔界のトップ、魔王の玉座に
座っていた。

どうせならさー、もっといい役柄で召還して
ほしかったよなー・・・
勇者とかさー・・・あ、貴族の息子でもいいや。

なんでも、魔王が消滅するたびに、そのつど召還するら
しい。。
しかも、テキトーに・・なんだそりゃ

 魔王に適正も素養もいらないらしい。
召還されて現れるだけで、先代の膨大な魔力をそのまま
引き継ぐ。
後は、経験年数と実績によって魔力が増幅するらしい。
極めてシンプル・・・つか、シンプルすぎるだろ・・

  ここにやってきて、姿形は、なぜか17~18歳に
逆戻り、気力・体力も若返った
その後は、一切年齢を感じない。80年経っても、
変わらずだ。
魔王は、長生きみたいだ。

 魔王ってのは、とにかく人間を滅ぼし、世界を支配
するもんだと思っていたがどうやらそうでもないらしい
魔王には魔界での仕事があるのだ。

 
「なぁ、レイグリッド・・・」

「はっ!いかがなされました?シュベル様」

 このオレの横に立っているレイグリッドはオレの
4人の魔将の一人。
白髪の執事風。日本ならナイスミドルで
モテモテだろう。
 
 他に魔将はザリアス、ガルド、リベラがいる。

ザリアスは、いかにも武将風のいかつい風貌だ。
しかし見た目とは違って、意外と優しい。レイグリッド
より優しい。

元はオーガで、戦闘民族だ。パワーとスタミナは
底なしだ。
言う間でもなく、肉弾戦の強さは圧倒的で、100人
ぐらいの人間ならひとたまりもない。

オレがこっちに来て、改めて組織を作り直した魔王軍の
将軍だ。
 
 ガルドは、知将タイプ。
情報収集も優れている。冷静な男だが、キレると手が
付けられないらしい。

出自はバンパイアだ。
かなりの数のスパイを人間界に潜り込ませている
どれほどのスパイなのか、オレにもわからない。

一度尋ねてみたが、極秘事項とやらではぐらかされた。
バンパイアだが、昼夜関係なく活動している。ただ灼熱
だけが苦手らしい。

 リベラは魔女だ。オレに匹敵するほどの魔力を
持っており、あらゆる魔法を使うが、あいにく
光属性だけは持っていない。

彼女の得意とするのは、召還魔法だ。以前オレの
リクエストに応え、あらゆる魔物を召還して
見せてくれた。

ご他聞に漏れず、見た目は美人で、オッパイ大きくて、
かなりエロイです。。。。
でも、深入りはしない・・・・
だって、揉めたら怖ぇーし・・・・。
  
 そしてレイグリッドは、他の魔将のまとめ役兼・
オレの執事兼・教育係兼お目付け役だ。
他の3将が、総じて一目を置いている処を見ると、
相当な実力を持っているのだろう。

まぁ、オレにとっては、単なる口うるさい
ジーさんだけど。

 さて、ここ数日、魔王の部屋にこもりっぱなし
なんでかっつーと、そろそろ勇者様がお見えになる
ということでお待ちしている次第。

この、ドデカい部屋で、毎日、毎日、本を読んだり、
メシ食ったり、レイグリッドや他のメンツと
お話ししたり。
もういい加減、ヒマを持て余している。

 とにかくこのドデカい部屋は、30人ぐらいは
余裕で入る、 
まぁ、作りはとにかく立派だ。天井は高いし、
俗に言う空調らしきものも、ちゃんとある。快適だ。

ただ窓の外を見ると・・・・薄紫の靄が立ち込めて
薄暗い。

「さ・・・・爽やかさのカケラもねぇ・・・・」

 目の前のテーブルは、意味もなくでかいし・・・・。
第一この部屋に入ってくるのは、レイグリッド始め、
4将と、他数人だけ。

こんなでかいテーブルとか、椅子とか無駄だろー
このあたりの無駄もそのうち無くさないとな・・・・


「もうさーヒマだよヒマ! もう街に行ってもいい?」

 実際のところ、オレはもう退屈の限界に達していた。
今更、レイグリッド相手に盛り上がる話題なんて
無いし。  

「ダメです、シュベル様。この間行ったでは
 ありませんか」
 
レイグリッドがため息まじりに言う
ホントにこの人は・・・・融通が聞かないというか、
真面目というか。 

「えーーーーーーーーーーーいいじゃん、別にーー」

「ダメです。この間も街で魔力が漏れて大変だった
 じゃないですか。危くバレルところでしたよ?」

「そんなーー大丈夫だってーー、誰も魔王が街に遊び
 に来てるって思わないってー。それにもう
 待ちくたびれたよ」

「ダメです!もうしばらくすると勇者達が来るん
 ですから・・・・」

「しばらく、しばらくっていつよ?もう、
 結構経ってるぜ?」
 
 実際、これほどアテにならないしばらくは、
不愉快だ。

「それにさ、あいつら来てもさー弱っちいしさー、
 もうワンパターンでさー相手するのも
 飽きたよ、もう」

「そんなこと仰らずに、ちゃんとお迎えしないと、
 先方も一生懸命準備を整えて来られるんですよ?」

「どうせまた影武者使って、適当にやられた
 フリするんだろ?
 もうさー、弱っちい癖にさ、あいつらの勝ち誇った
 顔を見るのがイラつくわ」

「お気持ちはわかりますが・・・・。もうこの世界
 での収穫は十分取りましたし、次の世界に
 行かないといけませんからねー、魔王様が
 いつまでもいると、次へいけませんから・・・・」
 
「もういいじゃん、勇者なんかほっといて、
 次の世界に行けば」

「そういう訳には参りません。ちゃんとケジメを
 つけないと。
 この世界に大なり小なり災いを持ち込んだ責任が
 あるんですから」

「んーーーー・・・・魔族って真面目なんだねぇ」

「また、何百年後かには、こちらに
 来ますので・・・」 

「あーあーー次の世界に行って、また一からかー・・・
 メンドクサイなー」


 魔王と勇者と世界の関係は実のところ、持ちつ
持たれつなのだ。

ある世界へと、オレが登場する。禍々しい魔力を
ちりばめる。
その影響で、空は暗雲が垂れ込め瘴気が立ち込める。
オレの魔力の悪影響を受けた動物や人やゴブリンな
どの獣人が、魔獣や魔物、魔人となる。

そして災いをもたらす。
 
 簡単に分けると、動物や獣人は魔獣、それ以外の
両生類や虫・植物などが魔物で、人が魔人となる。
強さは魔人>魔獣>魔物となるわけだ。

 別に暗雲や瘴気なんて消そうと思えばいつでも
消せるし、気持ちのいい澄み切った青空でも構わない
のだが、レイグリッド曰く、魔王が現れたぞー
という大切な演出らしいのだ。

 いろんな魔獣などが出没し、兵士や騎士、
冒険者達は討伐に追われる。
人々は疲弊し音を上げる。
で、その世界の王たちは、どうもこうもいかなく
なって、勇者を召還する。

オレはそっちのが、良かったけどなーー・・・・勇者。

 そして、勇者が魔王討伐に向かってくるのを待つ。
その間に我々は、収穫を行い生産調整を始める。

勇者が魔王に辿り着く頃には、予定の収穫を終え、
次の生産地、いわゆる次の世界への事前調査を
ガルドが実施して、出転の準備を行う。

 だいたい100近くある別次元世界を順番に回って、
収穫を得て、あまり取りすぎないようにして、
次の世界へ行く。

 これが、まぁ、魔王の仕事というか、日常だ
同じ世界で、あまり収穫を取りすぎると、復活する
まで時間がかかり過ぎるので程々にするらしい。

やりすぎると、人類滅亡となってしまうからだ。

 では「収穫」とはなんなのか。
単純に表現すると、魔獣が出る、冒険者や騎士が
それを退治する。
するとやられた魔獣や魔物。魔人は消える。

 消えて行先は、この魔世界に来る、そこで魔世界の
住民がその肉や皮、または貴金属、はては鉱石に
至るまで手に入れることになる。

 つまり魔世界の収穫となる。消えた魔人は、いわゆる
死亡というやつだ。

 そんな面倒なことをしなくとも、直接、その世界で
狩りをすればいいという話だが、あいにく、魔族の
人口は少ない。

どの世界でも人口は、人間・獣人・エルフなどを
含めて概ね7億人ほど。約3分の2が人間だ。
それに比べ魔界にいるのは、たかだか
120~130万人。

圧倒的に少ない。さらに兵士となるともっと少ない。

 貴重な人材を闇雲に危険な人間界に行かせる
わけにはいかないのだ。
それに人口が多い人間に狩りをさせるのが効率的
でもある。

 魔界は生産もする
魔界といえども、一つの国と変わらない。
王様、つまり魔王がいて、将軍がいて、軍隊がある。
で、人民もいる。
つまり魔族だね。
彼らは人間界と同じように生活を営んでいる。

人間界みたいに、貴族という概念は存在しない。
全ての魔族の価値判断基準は、魔力だ。

 で、何を生産しているかというと、どの世界でもで
重宝している「魔石」だ。
これを生産するには、あらゆる鉱石が必要となる。
鉱石を抽出するには、山を発掘するしかない。

だから、山をくり抜いた形みたいな魔世界が誕生する。

 低級の魔族により鉱石に魔力を注入し、いろんな
種類の「魔石」を生産する。
それを、人間に化けた魔人が人間の街などに
売りに行く。

 これが、魔王が現れたっていうだけで、良く
売れるんだわ。
人間が武器を制作するにも、魔法を使うにもある程度
「魔石」が必要なのだ
だから我々は、魔石を供給する。そしてその世界の
「外貨」を獲得しているのだ。

 外貨を獲得して、人間界で必要なものも仕入れて、
魔世界で売買を行う。
魔界での通貨は形の無い「魔素(マナ)」だ。
 
つまりこちらの魔界のほうが、キャッシュレスで
進んでいるということになる。
   
これらの流れは、いわゆる一つの経済だ。

 だから魔王が世界を支配するなんて、
とんでもない!あくまでポーズね。ポーズ。

昔から、ある意味共存共栄のような形になっている。
まぁ、それを知っているのは魔族だけだけど。

 あんまり同じ世界に長く居ると、魔族の数も情報も
バレて、魔族って大したことないじゃんって
総攻撃を食らってしまうから、
そこは、勇者様にさっさと登場願って、魔王討伐に
出向いてもらう。

 こちらの被害を最小限に抑え、魔王が勇者に
やられたフリして、とっとと退散し次々と別世界に
移転するって話。

どの世界でも、魔界の実態って知られてないから、
脅すだけで効果満点。

 そして、100余りの別次元の世界を一巡して、
大体300年から400年ぐらいで戻ってくる。
魔王復活には、ちょうどいいスパンでしょ。


 反対に、人間界の方は、魔王が現れると冒険者や
騎士が増えてくる、彼らは魔物を退治し金にする。
そして、金を使う。資金があれば、より上級の武器や
防具が買えるし、生活する金も落とす。
 
その使った金には当然、それぞれの国の税金がかかる。
つまりその世界の収入につながる。
金が回って、経済が活性化するということだ。

 まぁ、よくできたもんだよねー
オレたちの魔世界では、外貨以外は不要だから、
財宝室には、とてつもない金銀や宝石・貨幣が唸る
ほどある。
伝説の剣とかも、何百本とある。

 そこで、魔界に至るまでの、ダンジョンや森などに
宝箱を作り、その中にアイテムや、他世界から
収穫した宝物や金銀をいれておく。
それらを冒険者達に手に入れるようにしてあげる。

じゃないと、モチベーション上がらないもんね。

 どんな魔物を討伐したのか、各冒険者はギルドに
報告する。
するとギルドから話が広がる。
また、冒険者は酒場とかで自慢話を絡めて情報をまき
散らす。
それを聞いて、オレもやってやる!と、冒険者がまた
増える。
で、また森やダンジョンで狩りをする。

 要はオレたちは、冒険者達にドンドン狩りをやって
欲しいわけ。
だって、ほとんど元手無しで、資源が手に
入るんだもん。  

 やがて全てのダンジョンや難関を突破してお越しに
なった、選ばれた勇者様達には、オレの影を適当に
戦わせ、負けてやって、褒美に「伝説の剣」とやらを
差し上げるって段取り。

 まぁ、オレからしたら値打ちはスーパーで売って
いる包丁と、なんら変わらんのだが、これがまた
喜ばれる。

 魔王が討伐されたという告知イベントもちゃんと
用意してある。
暗闇が青空へと変わり、瘴気も消え去って魔物も
消え去って、めでたしめでたし、となるわけね。

で、我々は残務処理いわゆる、なんちゃって敗戦処理を
して次の世界に向かう。
主な敗戦処理は、我々に捕らわれた人間達の捕まった
以降の記憶を消して、解放することだ。

 基本的に一般人は殺さない。オレたちの目的はそこ
じゃないから。
捕獲することは多々ある。それは「捕虜」としてでは
なく、あくまで「保護」だ。
魔獣や魔物と冒険者や
兵士達との闘いに巻き込まれないようにする。

「保護」したあとは、手厚くしてるよ。魔物たちと
楽しそうにしている。
出ていきたい人間は止めない。しかし、出ていく
ときには、申し訳ないけど、魔界での事は記憶から
消させてもらう。

こちらの情報が流出しないように、細心の注意を
払っている。

 ざっと仕組みを説明するとこんなところなのだが。
流れからいうと、本来我々のこの世界での滞在時間
のリミットは、当初の計画ではもうカウントダウン
状態に入ってるはず。

なの・・・・に。
未だに、勇者がやってこない!!!遅すぎる!!
なにをやってんだよ、もう。。。。。。


「どうせ、次に来る勇者もさ、むさいオッサンだろ?
 汗臭さそうな・・他の取り巻きもロクな奴いねーし」

言い飽きた愚痴を、またレイグリッドにぶつけた

「勇者達が美少年や美男子、または美少女というのは、
 幻想ですよ・・・・。
 もう、おわかりでございましょう?」
 レイグリッドが飽きれたように言う。

 冷静に考えればわかる。
やはり体力があって、気力もあり根性があるのは
オッサンなのだ。
会社でも働き盛りは40過ぎのオッサンでしょ?
特に日本のサラリーマンなんかは、気合い入って
っから、よくわかるわ。

魔導士とかも、まぁ大体、理屈っぽいオッサンが主流。
キレイなオネーチャンなんか見たこともないし・・・・
ファンタジー世界の夢をつぶすようだけど、これが
現実なのよ。。。現実!


「なぁレイグリッド、ドラちゃんいるかな?」

「はぁ、赤竜ならさっき水浴びしてましたが・・」

「ちょっと散歩行っていい?街には行かないからさ」

「んーー少しだけでしたら・・」

「じゃぁ、ちょっとだけね!すぐ帰ってくるから」 

 オレはレイグリッドの言葉を途中で遮って、
ダッシュで部屋を出た。

 ドラゴンも4体いる、どの世界でも最強の魔獣と
言われているドラゴンだ。赤竜・青竜・白竜・黒竜と
それぞれのテリトリーを任せている。

彼らはレイグリッドの管轄下に置かれている。それに
彼らにも役割というか、仕事がある。
彼らは自由に飛び回って「営業」をしているのだ。

 つまり、人間たちにその姿を見せ、脅してるのだ。
魔王を倒さないとヤバいぞーってな具合で。
あとは、各地域の動向を空からの俯瞰で把握し
報告をする。

基本的にドラゴン達から人々に攻撃することはない。
だって、アリンコ相手にケンカ売っても仕方ないから。

 元々、魔力の影響だけで人や動物は凶暴になったり
はしない。
魔力の影響に付加して、脅迫観念を植え付けて
いるのだ。
人間に殺されるぞと。
 だから、魔獣や魔物は必死になる。殺されたくない
からだ。

それに比べ、ドラゴンは理性的だ脅迫観念もない。。
ただ自分の仕事、役回りを心得ているだけだ。
顔は怖いけど、オレにしてみれば可愛いペットだ。。
会話もできるしね。

 オレは赤竜が水浴びしている場所に出向いた
もちろん瞬間移動で。
オレは大概の魔法は使える。伊達に魔王をやって
いない。

「おーい、アカー」

 赤竜は水浴びを終えて、くつろいでいた

「シュベル様、どうされました?」

「ちょっと、散歩行こうよ」

「え?そ・・それはーレイグリッド様の許可は??」
 困惑した様子で、アカが言う

 以前、レイグリッドに内緒で赤竜と出かけて、
帰ったあと赤竜は、勝手なことをしたと、
レイグリッドにこっぴどく叱られたのだ。

「ちゃんと言った。ウソじゃないって、マジで。
 なんなら確認してみ?」

 赤竜は念話で、レイグリッドに確認しているよう
だった。
魔族は基本的に念話で会話ができる。
まぁ無線みたいなものだ。

「わかりました、ではお乗りください」

 どうやら、確認が取れたみたいだ

「おう、じゃとりあえずひとっ飛び頼むわ」

 赤竜の背中にに乗り、上昇する

「シュベル様、どちらに向かいますか?」

「そうだなー、取りあえず南の王国の方に行ってみて。
 様子が見たい」

「承知しました」

 竜は南の方向、ファデラ王国に向かった

「なぁアカ、お前こっちの担当だよな?」

「はい」

「最近どうなの?こっち」

「だいぶん、兵士とおぼしきモノが増えてまいり
 ましたね」

「そっかぁ、そろそろかなぁ・・・・
 ファデラ王国だろ?今回の勇者の出自わ」

 魔王が出現し、しばらくするとその世界の各国は
競うように、勇者の召還に精を出す。
確立は低く、多くても3人召還できるかどうか、
といったところだ。

今回のこの世界では、一人しか召還出来なかった。
それを成功させたのが、今向かっている
ファデラ王国だ。 

「そうでございますね。そろそろというのは、
 勇者一行の到着ですか?」

「うん、あいつら、予定よりいつも遅れるじゃん」

「おそらく、あと半月もしないうちに到着されると
 思いますが・・・・」

「だったらいいけどねーー、もう飽きたわ・・ここ」

「いつもより時間がかかってますねーここわ」

「だろ?もうここ5年よ?普通なら3年かかれば
 いいとこなのに」

「ふははは・・なかなか勇者が育たなかったの
 でしょう」

 眼下に城下町が見えてきた、立派なお城だ

「いい城だなー、しかしさー魔王城って、なんで
 あんな山をくりぬいたみたいな、暗いとこなの?」

「は・・はぁ・・そういわれましても・・」

「こんなぁーーキラキラしたさーキレイなさー
 お城でもいいと思うけど」

「ま・・・まぁ、それはその・・レイグリッド様が
 言われる、『演出上ふさわしくない』という 
 ことかと・・・・」

「まぁねー、ファンタジーの流れ上、美しい魔王城
 なんてタブーだよなぁー」

 今は、人間の目には確認できない高さを飛んでいた。
オレたちには下の様子はハッキリわかる。
竜や上級魔人レベル以上は遠目がきくのだ。

「なぁ、アカ、ちょっと降りてみね?」

「ま・・またですかー・・勘弁してください」

「いいじゃん、お前もさ、街に入って旨いもん
 食いたいだろ?な?」

「そういわれましてもー・・レイグリッド様が・・」

「だーいじょうぶだってー、長居はしないからさ?
 な?」

「はぁー・・しょうがないですねー・・ちょっと
 だけですよ?」

「おう!あ、それとお前人型になるの、オレと同じ
 ぐらいの年恰好にしろよ?」

 オレは見た目、17~18歳なのだ。美少年では
無いが・・・・中身は110歳だし。

「この間みたいに、いかついオッサンになるなよな?
 オネーチャン達が怖がって近づいてくれないから」

「は・・はぁ・・承知いたしました」

 オレの言っている意味がわかってないな、こりゃ。
知らない街を訪ねるのは楽しい。

 キレイなオネーチャン、いっぱいいるかなぁ~~♡

期待に胸と股間をパンパンに膨らませ、オレたちは
王国近くへと降りて行った。
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