令嬢様のおなーりー!

悠木矢彩

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公爵令嬢様は発明好き

ドレスを新調しましょう

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公爵家は上から下までてんやわんや。
なんせあの奇人変人のアリシアがお茶会に出ると言う。
社交界から遠のいて久しい。

ドレスも新調しない(それなら新しい錬金術用の道具実験器具を買ってくれという)彼女はドレスも数えるほどしか持っていなかった。


「ん~
やっぱりお茶か「駄目です」

被せるようにレイモンドがいう。

「なによぅ…最後まで言わせてよ」

「どうせ行きたくない、なんであんなこと言ったのかしらってな具合の言葉でしょう?」

「うぐぐ…」


レイモンド…こやつはもしかして古の魔術師なのか。

「ちなみに俺は魔術師でもなんでもないですからね、お嬢の考えてることなんかマルッとサクッとお見通しです」


そう言いつつ、彼はアリシアの新調用のドレスの布をあてがっているメイドに指示を出す。

「これをこちらにかえて、うんそう。お嬢は見た目だけいい中身残念系だからこっちでいい」

「ちょっと一言余計でしょうよ!中身はいいじゃない!」

さらに彼は指示をだす。


「だって本当のことでしょ?」

「いやだからさ…」

布をあてがわれて鏡を見る。
確かに顔は悪くないと思う。何せ社交界の白き薔薇とよばれたお母様の血を受け継いでいる。
身長も平均少し上くらい。胸はあるのだがありすぎて邪魔…。
実は普段は東方に伝わるサラシというものを巻きつけている。
あまりきつく巻きすぎて気絶した経験も何回かある。

「お嬢…今回はサラシなしですよ」

顔面蒼白のアリシア

「なぜよ!こんなの邪魔でしょう?」

「いや、普通ならそれを武器に異性に取り入ったりするんですよ!」」

レイモンドは面倒くさそうに答える。

「そうでしょうけども今回はソナタのためよ!要らないじゃない」

「とったりつけたりできるもんでもないですし!それに、お嬢が綺麗であるって使用人一同は見せつけたいんですよ!」

レイモンドの力説にメイドもうなづく。
そこはかとなくギラついている。目力強すぎる気がするとアリシアは思った。

「中身が残念でも!!」

「あんたは一言余計なのよ!」

「嘘はつけません!」

「嘘つくんじゃなくて、秘めときなさいよっ!」


いつもの掛け合いの中、お茶会用のドレスの布地が決まり、デザインはデザイナーと公爵夫妻とレイモンドで決めることになった。
アリシアは洋服に興味があまりないので、専門用語が出るたびに目がぐるぐる回ると退室していた。




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