令嬢様のおなーりー!

悠木矢彩

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しばらくぶりっす

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「お気に入りに登録してくださってる紳士淑女の皆様。大変申し訳ありません。お嬢様は今錬金術に没頭しすぎて部屋から出てこない状況でございます。そのような状況で気長に待っていただけるとは、本当にお嬢様には見習って欲しい…切実に…切実に!!」




執事レイモンド。
滅多なことでは表情に出さないのに、今や端正な顔には一筋の涙が。



しかしこの執事は気付いていない。
アリシアと接するときだけその感情がむき出しになることを。
それは、執事らしからぬことかもしれないが、年相応のその表情を見るたびに、アリシアと周囲が安心していることを。



「うぅ…お嬢は本当にいい子なんですが、残念ながらそれを上回る馬鹿でして…毎回、俺で人体実験するんスよ」


“それは大変ですね、辞めることはできないんですか?”



「…辞めるって何を?」



キョトンとした表情のレイモンド



“アリシアお嬢様の専属執事か又は公爵家を”


口をあんぐり開けレイモンドは呆然と立っている。
そして正気に戻って


「ととととんでもない!俺は辞める気なんてないっス!」



“あ、そうなんですか”



「当然でしょう!この素晴らしい公爵家に仕えることができて!俺が…!俺が…どんなに!!!」



「うるぅさぁあああああい」

バタン!!!



ブヘ!!






「レイモンドが部屋の前でうるさいから集中できないわよ!!!!なんなのよ!!!」




とキョロキョロするお嬢様


“こんにちは、お嬢様”

「はい、こんにちは。…レイモンドは?」


“ふふ…早速レイモンドさんですか”


「ばっ!違うわ!!さっき煩かったでしょ!?」


“そうですね…えっと…下で伸びてるのがレイモンドさんです”


「え?」


そう言って下を見るアリシアお嬢様。


「あなた何してるの?」


“あ…お嬢様ひど…”


むくりと立ち上がったレイモンドさん。

「お嬢!扉は静かに開けてください!!いきなり開けたらだめだと何度申し上げたっすか!!」


「うるさいわね!あなた部屋の前で喧しいのよ!せっかく、私が丹精込めて作ってる”モノ”が失敗したらどうするのよ!!」

「お嬢のことを心配してるっす!何日も出てこなくて心配するでしょっ!」


「ちゃんと生きてるわよ!あなたの淹れるお茶を毎日飲んでるでしょうが!!」

”あれ…これって…”

「んんんっ!わかってるっす!でも心配くらいさせてほしいっす!!」


「静かに心配しなさいよ!!」



”あ…これ終わらんやつだ…そうぅっといなくならなくちゃ”



「「ちょっと!!」」


”ひぃ!二人で一斉に振り向かないでください…”





























強制終了



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