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推し隣席、奇跡のご褒美タイム!
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ロゼリス・アーバートン嬢は――頭を強打してからおかしくなった。
そう、社交界ではもっぱらの噂だ。
元々ゲーム内のロゼリスは、アーロン様命の令嬢だった。
暇さえあればアーロンの執務室や稽古場に押しかけ、うっとりした目で愛の言葉を囁く。
アーロンはそんな彼女を冷たくあしらい、距離を置いていた。
だが――先日の舞踏会。
そのロゼリスが、まさかの婚約破棄を申し出た。
アーロン殿下の前で堂々と。
それは社交界に衝撃をもたらした。
「アーバートン嬢が……婚約破棄を?」
「頭を打って、正気を失ったのでは?」
そんな声が飛び交う中、当の本人は――まるで気にも留めていなかった。
(推し活ができればそれでいいのですわ!人の噂など、尊さの前では塵ですもの!)
そして、いよいよ学院生活がスタートする。
ルチア様とシルビア様が恋を育む聖地。
ここで悪役令嬢ロゼリスがまずやるべきことは、推しの恋路の安全確保!
そんな決意を胸に、初授業の教室に入ると
目を疑う光景が飛び込んできた。
(……えっ、ちょ、ちょっと待って……)
彼女の視線の先。
なんと、ロゼリスの席の隣に
ルチアルーアン様が、静かに腰を下ろしていた。
(こ、これは……これはもしや……神様からの思し召しですの!?ルチア様と仲良くなっていいという天啓ですの!?)
動揺で心拍数が爆上がりするロゼリス。
鼻息が荒くなっていることに本人は気づいていない。
その時、ルチアがふっとこちらを向いた。
透き通るような美しいトパーズの瞳。
鈴のように澄んだ声が教室に響く。
「リーナス・ルチアルーアンです。よろしくお願いしますね」
(知ってます!!!! 知ってますとも!!!!貴方のことが大好きです!!推しです!!!!!!)
ロゼリスは頭の中で大絶叫した。
そしてあまりの尊さに口元がゆるみ、頬がほんのり赤くなる。
「あ……わ、私はロゼリス・アーバートンです……!」
尊み摂取のあまり自己紹介を忘れるところだった。危ない危ない。
その間にもルチアは微笑む。その笑顔さえも神々しい。
(待って私!!ルチア様が隣ってことは、毎日ルチア様のお尊顔を拝めるってこと!?シルビア殿下との絡みを生で見れるってこと!?
なにこのご褒美、どこまで推しに優しい世界なの!?)
頭の中で花火が上がり、ファンファーレが鳴り響く。
授業開始前なのに、すでに幸福で満たされているロゼリスであった。
そう、社交界ではもっぱらの噂だ。
元々ゲーム内のロゼリスは、アーロン様命の令嬢だった。
暇さえあればアーロンの執務室や稽古場に押しかけ、うっとりした目で愛の言葉を囁く。
アーロンはそんな彼女を冷たくあしらい、距離を置いていた。
だが――先日の舞踏会。
そのロゼリスが、まさかの婚約破棄を申し出た。
アーロン殿下の前で堂々と。
それは社交界に衝撃をもたらした。
「アーバートン嬢が……婚約破棄を?」
「頭を打って、正気を失ったのでは?」
そんな声が飛び交う中、当の本人は――まるで気にも留めていなかった。
(推し活ができればそれでいいのですわ!人の噂など、尊さの前では塵ですもの!)
そして、いよいよ学院生活がスタートする。
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ここで悪役令嬢ロゼリスがまずやるべきことは、推しの恋路の安全確保!
そんな決意を胸に、初授業の教室に入ると
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(……えっ、ちょ、ちょっと待って……)
彼女の視線の先。
なんと、ロゼリスの席の隣に
ルチアルーアン様が、静かに腰を下ろしていた。
(こ、これは……これはもしや……神様からの思し召しですの!?ルチア様と仲良くなっていいという天啓ですの!?)
動揺で心拍数が爆上がりするロゼリス。
鼻息が荒くなっていることに本人は気づいていない。
その時、ルチアがふっとこちらを向いた。
透き通るような美しいトパーズの瞳。
鈴のように澄んだ声が教室に響く。
「リーナス・ルチアルーアンです。よろしくお願いしますね」
(知ってます!!!! 知ってますとも!!!!貴方のことが大好きです!!推しです!!!!!!)
ロゼリスは頭の中で大絶叫した。
そしてあまりの尊さに口元がゆるみ、頬がほんのり赤くなる。
「あ……わ、私はロゼリス・アーバートンです……!」
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その間にもルチアは微笑む。その笑顔さえも神々しい。
(待って私!!ルチア様が隣ってことは、毎日ルチア様のお尊顔を拝めるってこと!?シルビア殿下との絡みを生で見れるってこと!?
なにこのご褒美、どこまで推しに優しい世界なの!?)
頭の中で花火が上がり、ファンファーレが鳴り響く。
授業開始前なのに、すでに幸福で満たされているロゼリスであった。
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