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❤︎出会い❤︎真柴みひろ
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宇丈さんとは、主人に追随した議員パーティで出会った。
ある著名な議員を応援する会。
名目は応援だけど、資金集めなのは暗黙の了解。
力のある議員に気に入られれば、目をかけてもらえるし、あちこちのパーティで紹介してもらえる。まだ新人の主人に取って、顔と名前を売ることは大切なことだった。
そして、夫を支える妻の役目も重要だ。夫婦の仲の良さが、実は選挙に大きく影響する…。
主人は、パーティには必ず私を連れていくようになっていた。
議員中心のパーティは、上辺だけの親しさと、その裏での腹の探り合いのコミュニケーション。
そんな茶番にもどうにか慣れ、その中でどううまく立ち回るか、夫の利益になりそうな人物と縁を作るか…表面だけではわからない腹の探り合いを読むのは、楽しかった。
ふと、宇丈さんに目がいった。強い瞳の光に、目を…逸らせなかった。
180センチは超えていそうな長身は、意外と低身長が多い議員達の中で、とても目立っていた。
「ね、あの方…まだご挨拶してないんじゃない?」
主人は宇丈さんを見ると彼の方に向かい、私も後に付いていった。
主人が彼と話している間、目を合わさないようにしながら彼を観察した。なぜかしら…とても、気になる、彼。
「みひろ、名刺を出して」
主人に言われてハッとし、内心は慌てていたけれども表面はエレガントに見えるように気を配りながら、主人の名刺を出して、渡した。
議員じゃないのね…。彼が働いているという大手広告会社は、誰もが聞いたことのある会社だった。
交換された名刺を主人から受け取り、仕舞う。去り際に、議員の妻として…完璧に社交辞令の笑顔を向けて、会釈した。
その日から、強い光を讃えたあの瞳を…もっと、間近で見たくなった。宇丈さんのことが、いつも頭の片隅にあった。
ある著名な議員を応援する会。
名目は応援だけど、資金集めなのは暗黙の了解。
力のある議員に気に入られれば、目をかけてもらえるし、あちこちのパーティで紹介してもらえる。まだ新人の主人に取って、顔と名前を売ることは大切なことだった。
そして、夫を支える妻の役目も重要だ。夫婦の仲の良さが、実は選挙に大きく影響する…。
主人は、パーティには必ず私を連れていくようになっていた。
議員中心のパーティは、上辺だけの親しさと、その裏での腹の探り合いのコミュニケーション。
そんな茶番にもどうにか慣れ、その中でどううまく立ち回るか、夫の利益になりそうな人物と縁を作るか…表面だけではわからない腹の探り合いを読むのは、楽しかった。
ふと、宇丈さんに目がいった。強い瞳の光に、目を…逸らせなかった。
180センチは超えていそうな長身は、意外と低身長が多い議員達の中で、とても目立っていた。
「ね、あの方…まだご挨拶してないんじゃない?」
主人は宇丈さんを見ると彼の方に向かい、私も後に付いていった。
主人が彼と話している間、目を合わさないようにしながら彼を観察した。なぜかしら…とても、気になる、彼。
「みひろ、名刺を出して」
主人に言われてハッとし、内心は慌てていたけれども表面はエレガントに見えるように気を配りながら、主人の名刺を出して、渡した。
議員じゃないのね…。彼が働いているという大手広告会社は、誰もが聞いたことのある会社だった。
交換された名刺を主人から受け取り、仕舞う。去り際に、議員の妻として…完璧に社交辞令の笑顔を向けて、会釈した。
その日から、強い光を讃えたあの瞳を…もっと、間近で見たくなった。宇丈さんのことが、いつも頭の片隅にあった。
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