Love affair〜ラブ アフェア〜

橘 薫

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❤︎義母と祖母❤︎真柴みひろ

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 家に帰っても上の空で、早紀さんがしていたことばかり考えていた。
 お風呂のときに、彼女が触れた場所に触れてみる。ただ触るだけでは、早紀さんが触れた時のような気持ち良さはなくて。少し強く、深く…彼女がしていたときの声を思い出して…触れたときに。全身に、電気が走るような気持ち良さが走って…びっくりした。

 翌日、学校に行くのが怖かったけど…早紀さんは普段と変わらなかった。
 私を見ても、話しかけてくることはなく、目をそらすこともなく。逆に私の方が…おどおどしてしまった。
 それから、ほどなくして早紀さんはドイツに転校してしまい、彼女のしていた行為は私だけの…秘密になった。

 それ以来、家族が寝静まってから身体に触れることが習慣になった。
 ときには、パジャマを脱いで、裸の身体を鏡に映してみながら。

 まじまじと見たことがなかった、自分の身体…。
 煌煌と照らされる灯りの下で,私の身体は貧相だった。

 早紀さんのような特別な雰囲気がない、ごくごく普通の十四歳。
 でも…鏡を見ながら自分の身体に触れると、奥の方からすごく…なんとも言えな気持ち良さが湧いてきた。

 いつものように、家族が寝静まった夜中。私はこっそりとパジャマを脱いで、鏡の前に立った。
 罪悪感を感じながらも、裸で鏡に写る私は…回数を重ねるごとにセクシーに見えるようになった。

 身体に触れながら、いつかの早紀さんのように少しだけ、少しだけ…声を出してみよう…。
 そう思って声を出してみたら、以外にセクシーに聞こえた。気持ちが盛り上がり、いつの間にか夢中になった。物音に目を覚ました祖母が、ドアの隙間から見ていたことに、全く気がつかなかった…。

 翌日、夕飯の前に家族全員の前で激しく叱られた。
 私が叱られるだけならまだしも、母もなじられて。
 両手を前に出させられ、何度も定規で叩かれた。祖母から受けた折檻は、それが…最初で最後だったけど。
 以来ずっと…家の中で、監視されている気分だった。
 このときの罪悪感から、祖母の言うことに、本当に逆らえなくなった。

 大学を出たら、父の会社の系列会社で秘書として一年働き、祖母の選んだ男性とお見合いして結婚…。
 祖母は、私が結婚した一年後に脳梗塞で倒れ、あっという間に亡くなった。

 やっと、自由になった…そう思ったのに。代わりの役割をする人が、現れた。
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