Love affair〜ラブ アフェア〜

橘 薫

文字の大きさ
105 / 171
❤︎カウンセリング開始❤︎真柴みひろ

しおりを挟む
「すみません、予定変更で遅くなって」
「いいえ、こちらへどうぞ」
 宇丈さんが青島さんを連れてきた。大きな荷物は玄関に置いて、居間に通す。

「今お茶をお出ししますので」
「ありがとうございます」
 宇丈さんと青島さん…初めて会った時にも思ったけれども、2人とも背が高く、髭を生やしているせいか…なんとなく雰囲気が似てるような気がした。

 水菓子を用意し、お湯を沸かしつつ青島さんの様子を伺うと、シャツの胸元を少し開けて仰いでいる…冷茶にしよう、と思ってガラスの茶器を用意した。

「どうぞ。粗茶ですが」
「ありがとうございます」
 人数が増えただけで…部屋全体の温度が上がったような気がした。
 窓を全開にすると、外はまた少し、パラパラと雨が降り出していた。

「今日はお忙しいところをこちらまでおいで頂きましてありがとうございます」
「いいえ、素敵な別荘ですね」
 宇丈さんも交えての、天気や気候の世間話。大した内容のある話ではないのに…青島さんがいると、気持ちが落ち着く…。

 ああ、そうか…。呼吸が深いんだわ、この人…。
 きっと、どんな時にも深い呼吸を忘れない人なのだ。
 緊張したり上がっているときに、呼吸が深い人がそばに居ると心が落ち着いた覚えがある。カウンセラーでセラピストなら、きっと…自然にこの方法を体得しているのだろう。

 一通りの世間話をし、冷茶と水菓子を食べ終わったタイミングで言った。
「お部屋にご案内しますね?」
「お願いします」
 青島さんが立ち上がる。宇丈さんも…一度玄関に戻り、それぞれの荷物を持つ。
「二階にお部屋を用意しましたので」
 古い、飴色に変わった階段の手すりに軽くつかまりながら先導し、二人を二階に案内した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

一夏の性体験

風のように
恋愛
性に興味を持ち始めた頃に訪れた憧れの年上の女性との一夜の経験

還暦妻と若い彼 継承される情熱

MisakiNonagase
恋愛
61歳の睦美と、20歳の悠人。ライブ会場で出会った二人の「推し活」は、いつしか世代を超えた秘め事へと変わっていった。合鍵を使い、悠人の部屋で彼を待つ睦美の幸福。 しかし、その幸せの裏側で、娘の愛美もまた、同じ男の体温に触れ始めていた。 母譲りの仕草を見せる娘に、母の面影を重ねる青年。 同じ男を共有しているとは知らぬまま、母娘は「女」としての業(さが)を露呈していく。甘いお土産が繋ぐ、美しくも醜い三角関係の幕が上がる。

屋上の合鍵

守 秀斗
恋愛
夫と家庭内離婚状態の進藤理央。二十五才。ある日、満たされない肉体を職場のビルの地下倉庫で慰めていると、それを同僚の鈴木哲也に見られてしまうのだが……。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...