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第四話 オンラインマッチ⑥
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(味方が他の敵を引き付けてくれたお陰で簡単にユグドラシルまで到達できたな。こんな簡単に敵のウィザードが取れたのは流石に想定外だけど……)
そう腹の中で呟きながら、ジークは淡々とした表情で目の前に聳えるユグドラシルと足下で鼻の穴を大きくしたまま転がる生首を眺める。
その外見には、僅かすら敵陣のそれも最奥に立っている緊張感は見て取れない。
知らぬ間にチームメンバーから死んだものとして扱われていた男、コード・ジーク。そんな彼が此れまで辿ってきた簡単な道筋はこうである。
まずステージへの道が開けた瞬間他のメンバーと被らない狩り場を見付けレベリングを開始。そしてレベル3へと到達した彼は、当然の如く竜の巣へと足を踏み入れた。その後スカルキメラ等々のモンスターを狩ってレベル5まで到達し頂上へ登ったジークは、ドラゴンと戦闘。絶零竜シバリイツクを倒してチームメンバー全員に10000exを届け、竜の巣全域を自陣に変えたのである。
そしてその後前線で戦っている味方の援護に向かおうかと思っていた所で、バンディットの立てた作戦により『ウォーオブアグレッション』が発動している事に気付く。想定外に敵陣デバフを打ち消す魔法を受けた彼は其処で迷わず敵陣侵攻を決定。
以降は竜の巣から敵陣のど真ん中を貫くロードへと一直線に進み、そのまま敵の本陣へと突っ込んで今に至っている。
(このままユグドラシルを攻撃して勝てるのか? いや、結構不穏な通知が届いていたしな……)
そんな紆余曲折を経て正しく王手と呼べる状況へと辿り着いたジーク。しかし今届いている通知を見るに、どうやら敵も又この瞬間王手を打っているらしかった。
現在戦況は此方側がバンディットとアーチャーを落とされ、残るはアサシンとウィザードの二名。
対する敵側はウィザードを落とされ残るはナイトとアーチャーと後もう1ジョブは不明の三名。マップを見る限りではその三名揃って既に前線を割り、かなり深くまで前進して来ている様だ。
(オレが今攻撃しても敵もこっちのユグドラシルに到達して一気に捲られる可能性があるな。唯でさえ向こうにはレベル10のナイトが居て、しかも頭数は3。ウィザードがどれだけ時間を稼げるか………)
このゲームの最終的な破壊目標ユグドラシル、その大樹に与えられた耐久値はかなり高く設定されている。
それは恐らくウィザードの超高威力魔法で攻撃される事を想定している為で、全クラス中トップの攻撃力を誇るジークのアサシンでも破壊するには20分以上の時間を要するのだ。そして時間が掛かれば掛る程、敵の3人組に追い付かれ先にユグドラシルを破壊される可能性が高くなる。
今自分がユグドラシルを攻撃すべきか、若しくは自陣に舞い戻って防衛に助力すべきか。その判断がオンラインマッチの経験が少ないジークには上手く下せなかった。
(………………仕方ない、味方に連絡して指示を仰ごう。幸い残ってるのはウィザードだから多少会話する余裕ぐらいある筈だ)
試合開始直前の事もあり連絡を取るのを一瞬躊躇したジークであったが、それで負けるのも馬鹿馬鹿しいと思った彼は残った唯一の仲間であるウィザードに相談する事を決める。
そして意を決して開いたボイスチャットアイコンをタッチ、味方へと声を送った。
ピロンッ
「済みません、アサシンのプレイヤーです。ウィザード、そっちはどんなじょうきょッ………」
『あッ、アサシン”ッ!? 貴方生きてたんですか! しかもドラゴンまで一人で討伐してッそれにウィザードまで!!』
「うッ……うぇ、え??」
ジークがボイスチャットを送った瞬間、向こうから半分裏返った大きな声が飛んでくる。
その感情エネルギー溢れる音に、此処二年近く親しい人間としか会話をする事が無かったジークの口から情けない声が漏れた。
『一体何者なんですッ? 貴方おかしいですよ、普通チーム単位で行うのが当然の行動を全部たった一人でッ!』
「あの……はい、済みません…………………」
『そんな事よりッアサシン貴方今何処に居るんですか? こっちは今大変なんです、敵のナイトとアーチャーとマーチャントが一斉に攻め込んで来てッ!! バンディットの作戦は失敗するし、それ所か逃げ道を塞がれてアーチャーまで戻れずにキルされてるし。自陣には今私一人ですよ!!』
「済みません。オレは今敵側のユグドラシル前に居るんですけど………戻った方が良いですよね?」
『はあッ!? 敵側のユグドラシル前ッ!? ……本当、ッだ……………………』
ウィザードのもう半分パニックに成っている声に、対人経験が不足しているジークは怒っているのだと思い謝罪の言葉を返す。
そしてジークが一先ず自分の現在位置を伝えると、ウィザードはマップを開き真偽を確認する間を挟んだ後に絶句して無言に成ってしまう。
自分のやった行動が余りに非常識過ぎ呆れられてしまったのだろうか? そう思ったジークは、もうこれ以上変な事を言わないようにと早く要件を済ませボイスチャットを切ろうとする。
「済みません、最後に一つだけ聞かせてください。オレが今からユグドラシルを壊すまでそっちは保ちますか?」
『……それは、こちらに満足な戦力が残ってれば時間稼ぎくらいは出来るのですが、恥ずかしながら貴方以外の仲間は壊滅状態でして。申し分け無いのですが貴方様が敵のユグドラシルを破壊するまで持ち堪えられる望みは薄いと言わざるを得ません』
なんと今度は口調が変わり、ウィザードが急に丁寧語で話し始めた。呆れすぎてもうまともに話す事さえ辞めたという事なのだろうか?
しかしそれならそれで好都合、必要な言葉だけ交わしてとっとと会話を切り上げよう。
「……分かりました。じゃあ後はオレが一人で片付けます」
『へ? 一人でとはッ……』
「さっき敵が使ってたでかい光の壁を作る魔法、あれこっちも使えますか?」
『ヘブンズウォールのことですか? それなら1回発動出来るくらいの魔方陣は残っています」
「じゃあ今からオレがマップ共有を行うので其処へ引いた線に従い壁を出現させて下さい。足止めさえしてくれれば、後はオレが全員倒します」
『いや、全員倒すって……本気で言ってッ』
「マップ共有しました。そこの赤い線に沿って壁の展開をお願いします」
ピロロンッ…………ブオォォンッ!!
そう一方的にマーカーで赤線を引いたマップをウィザードへと送り付け、ジークは身体の正面を180度反転させ駆け出した。その一歩の踏み込みだけで他ジョブを圧倒するアサシンの速度を身に纏い周囲の草木を疾風で靡かせる。
そして自分が此処まで来たルートを逆に辿り、敵陣中央を突っ切り、竜の巣へと入って最短距離で自陣へと戻っていく。
【戦術魔法:ヘブンズウォール】
ボーンキメラ達を容易く遇らい、竜の巣の中程まで来たタイミングでウィザードがヘブンズウォールを発動してくれた。
丸投げする様な事をしてしまい素直に従ってくれるか不安だったが、一先ず協力はしてくれるらしい。向こうも勝ちたいのは同じな様だ。
そしてジークがこれに沿って壁を展開してくれと依頼した線は、敵の進路を塞ぐ様にステージ端から竜の巣の山裾へ掛かけて引いておいた。
その線に従いヘブンズウォールを展開した瞬間、敵の選べる選択肢は三つに絞られる。
一つ目が壁に沿って進み、竜の巣内部にある壁が途切れる地点を目指す選択肢。二つ目が敵にとっての自陣中程まで戻り、其処から竜の巣の外周をぐるりと大回りしてユグドラシルを目指す選択肢。三つ目が光の壁が時間経過で消滅するのを待つ選択肢。
加えてそれに今の状況という枠組みを与えれば、自然と敵の選択肢は一つまで絞れる。
ジークがユグドラシルまで単独侵入した事、そしてウィザードが倒された事は奴等にも伝わっている筈。であればその場合、自分達のユグドラシルを破壊されるより先に敵のユグドラシルを破壊するしかないという結論へ至る他無い筈だ。
それ故敵の選ぶ択はただ一つ。
最も時間効率に優れた、竜の巣に入り壁の切れ目を超えて先に進む選択肢以外あり得ない。
(敵側には今レベル10プレイヤーが居る。その状況なら敵メンバー三人で纏まれば竜の巣越えはそれほどリスクは高くない)
現在竜の巣はジーク達の陣地へと組み込まれており、踏み入れば敵陣デバフが発生する為突破難易度は飛躍的に上昇している。
しかしその状況でも、敵陣デバフを無効化するシールドが付いたナイトと共に行動すれば他ジョブのプレイヤーも安全に移動可能。
だがそれは逆に言えば、三名が1箇所に固まる一網打尽のチャンスを作るという事でもある。彼らがどのルートを通るか敵に割れた状態でだ。
(敵は絶対に壁の切れ目を目指す筈。其処で3キルしてゲームセットだッ)
ジークが思い描く勝利の絵。それは敵の行先に待ち伏せて、己の身一つでレベル10のナイト含む3つのキルを取るという物だ。
常識的に考え、いや考えるまでも無く自殺行為。
だがその自殺行為以外で生を実感できぬ狂人は、自分がたった今死地へ向かっているという実感で口元に笑みが浮かぶのであった。
その足取りは、まるで鼻歌でも奏でそうな程に軽い。
そう腹の中で呟きながら、ジークは淡々とした表情で目の前に聳えるユグドラシルと足下で鼻の穴を大きくしたまま転がる生首を眺める。
その外見には、僅かすら敵陣のそれも最奥に立っている緊張感は見て取れない。
知らぬ間にチームメンバーから死んだものとして扱われていた男、コード・ジーク。そんな彼が此れまで辿ってきた簡単な道筋はこうである。
まずステージへの道が開けた瞬間他のメンバーと被らない狩り場を見付けレベリングを開始。そしてレベル3へと到達した彼は、当然の如く竜の巣へと足を踏み入れた。その後スカルキメラ等々のモンスターを狩ってレベル5まで到達し頂上へ登ったジークは、ドラゴンと戦闘。絶零竜シバリイツクを倒してチームメンバー全員に10000exを届け、竜の巣全域を自陣に変えたのである。
そしてその後前線で戦っている味方の援護に向かおうかと思っていた所で、バンディットの立てた作戦により『ウォーオブアグレッション』が発動している事に気付く。想定外に敵陣デバフを打ち消す魔法を受けた彼は其処で迷わず敵陣侵攻を決定。
以降は竜の巣から敵陣のど真ん中を貫くロードへと一直線に進み、そのまま敵の本陣へと突っ込んで今に至っている。
(このままユグドラシルを攻撃して勝てるのか? いや、結構不穏な通知が届いていたしな……)
そんな紆余曲折を経て正しく王手と呼べる状況へと辿り着いたジーク。しかし今届いている通知を見るに、どうやら敵も又この瞬間王手を打っているらしかった。
現在戦況は此方側がバンディットとアーチャーを落とされ、残るはアサシンとウィザードの二名。
対する敵側はウィザードを落とされ残るはナイトとアーチャーと後もう1ジョブは不明の三名。マップを見る限りではその三名揃って既に前線を割り、かなり深くまで前進して来ている様だ。
(オレが今攻撃しても敵もこっちのユグドラシルに到達して一気に捲られる可能性があるな。唯でさえ向こうにはレベル10のナイトが居て、しかも頭数は3。ウィザードがどれだけ時間を稼げるか………)
このゲームの最終的な破壊目標ユグドラシル、その大樹に与えられた耐久値はかなり高く設定されている。
それは恐らくウィザードの超高威力魔法で攻撃される事を想定している為で、全クラス中トップの攻撃力を誇るジークのアサシンでも破壊するには20分以上の時間を要するのだ。そして時間が掛かれば掛る程、敵の3人組に追い付かれ先にユグドラシルを破壊される可能性が高くなる。
今自分がユグドラシルを攻撃すべきか、若しくは自陣に舞い戻って防衛に助力すべきか。その判断がオンラインマッチの経験が少ないジークには上手く下せなかった。
(………………仕方ない、味方に連絡して指示を仰ごう。幸い残ってるのはウィザードだから多少会話する余裕ぐらいある筈だ)
試合開始直前の事もあり連絡を取るのを一瞬躊躇したジークであったが、それで負けるのも馬鹿馬鹿しいと思った彼は残った唯一の仲間であるウィザードに相談する事を決める。
そして意を決して開いたボイスチャットアイコンをタッチ、味方へと声を送った。
ピロンッ
「済みません、アサシンのプレイヤーです。ウィザード、そっちはどんなじょうきょッ………」
『あッ、アサシン”ッ!? 貴方生きてたんですか! しかもドラゴンまで一人で討伐してッそれにウィザードまで!!』
「うッ……うぇ、え??」
ジークがボイスチャットを送った瞬間、向こうから半分裏返った大きな声が飛んでくる。
その感情エネルギー溢れる音に、此処二年近く親しい人間としか会話をする事が無かったジークの口から情けない声が漏れた。
『一体何者なんですッ? 貴方おかしいですよ、普通チーム単位で行うのが当然の行動を全部たった一人でッ!』
「あの……はい、済みません…………………」
『そんな事よりッアサシン貴方今何処に居るんですか? こっちは今大変なんです、敵のナイトとアーチャーとマーチャントが一斉に攻め込んで来てッ!! バンディットの作戦は失敗するし、それ所か逃げ道を塞がれてアーチャーまで戻れずにキルされてるし。自陣には今私一人ですよ!!』
「済みません。オレは今敵側のユグドラシル前に居るんですけど………戻った方が良いですよね?」
『はあッ!? 敵側のユグドラシル前ッ!? ……本当、ッだ……………………』
ウィザードのもう半分パニックに成っている声に、対人経験が不足しているジークは怒っているのだと思い謝罪の言葉を返す。
そしてジークが一先ず自分の現在位置を伝えると、ウィザードはマップを開き真偽を確認する間を挟んだ後に絶句して無言に成ってしまう。
自分のやった行動が余りに非常識過ぎ呆れられてしまったのだろうか? そう思ったジークは、もうこれ以上変な事を言わないようにと早く要件を済ませボイスチャットを切ろうとする。
「済みません、最後に一つだけ聞かせてください。オレが今からユグドラシルを壊すまでそっちは保ちますか?」
『……それは、こちらに満足な戦力が残ってれば時間稼ぎくらいは出来るのですが、恥ずかしながら貴方以外の仲間は壊滅状態でして。申し分け無いのですが貴方様が敵のユグドラシルを破壊するまで持ち堪えられる望みは薄いと言わざるを得ません』
なんと今度は口調が変わり、ウィザードが急に丁寧語で話し始めた。呆れすぎてもうまともに話す事さえ辞めたという事なのだろうか?
しかしそれならそれで好都合、必要な言葉だけ交わしてとっとと会話を切り上げよう。
「……分かりました。じゃあ後はオレが一人で片付けます」
『へ? 一人でとはッ……』
「さっき敵が使ってたでかい光の壁を作る魔法、あれこっちも使えますか?」
『ヘブンズウォールのことですか? それなら1回発動出来るくらいの魔方陣は残っています」
「じゃあ今からオレがマップ共有を行うので其処へ引いた線に従い壁を出現させて下さい。足止めさえしてくれれば、後はオレが全員倒します」
『いや、全員倒すって……本気で言ってッ』
「マップ共有しました。そこの赤い線に沿って壁の展開をお願いします」
ピロロンッ…………ブオォォンッ!!
そう一方的にマーカーで赤線を引いたマップをウィザードへと送り付け、ジークは身体の正面を180度反転させ駆け出した。その一歩の踏み込みだけで他ジョブを圧倒するアサシンの速度を身に纏い周囲の草木を疾風で靡かせる。
そして自分が此処まで来たルートを逆に辿り、敵陣中央を突っ切り、竜の巣へと入って最短距離で自陣へと戻っていく。
【戦術魔法:ヘブンズウォール】
ボーンキメラ達を容易く遇らい、竜の巣の中程まで来たタイミングでウィザードがヘブンズウォールを発動してくれた。
丸投げする様な事をしてしまい素直に従ってくれるか不安だったが、一先ず協力はしてくれるらしい。向こうも勝ちたいのは同じな様だ。
そしてジークがこれに沿って壁を展開してくれと依頼した線は、敵の進路を塞ぐ様にステージ端から竜の巣の山裾へ掛かけて引いておいた。
その線に従いヘブンズウォールを展開した瞬間、敵の選べる選択肢は三つに絞られる。
一つ目が壁に沿って進み、竜の巣内部にある壁が途切れる地点を目指す選択肢。二つ目が敵にとっての自陣中程まで戻り、其処から竜の巣の外周をぐるりと大回りしてユグドラシルを目指す選択肢。三つ目が光の壁が時間経過で消滅するのを待つ選択肢。
加えてそれに今の状況という枠組みを与えれば、自然と敵の選択肢は一つまで絞れる。
ジークがユグドラシルまで単独侵入した事、そしてウィザードが倒された事は奴等にも伝わっている筈。であればその場合、自分達のユグドラシルを破壊されるより先に敵のユグドラシルを破壊するしかないという結論へ至る他無い筈だ。
それ故敵の選ぶ択はただ一つ。
最も時間効率に優れた、竜の巣に入り壁の切れ目を超えて先に進む選択肢以外あり得ない。
(敵側には今レベル10プレイヤーが居る。その状況なら敵メンバー三人で纏まれば竜の巣越えはそれほどリスクは高くない)
現在竜の巣はジーク達の陣地へと組み込まれており、踏み入れば敵陣デバフが発生する為突破難易度は飛躍的に上昇している。
しかしその状況でも、敵陣デバフを無効化するシールドが付いたナイトと共に行動すれば他ジョブのプレイヤーも安全に移動可能。
だがそれは逆に言えば、三名が1箇所に固まる一網打尽のチャンスを作るという事でもある。彼らがどのルートを通るか敵に割れた状態でだ。
(敵は絶対に壁の切れ目を目指す筈。其処で3キルしてゲームセットだッ)
ジークが思い描く勝利の絵。それは敵の行先に待ち伏せて、己の身一つでレベル10のナイト含む3つのキルを取るという物だ。
常識的に考え、いや考えるまでも無く自殺行為。
だがその自殺行為以外で生を実感できぬ狂人は、自分がたった今死地へ向かっているという実感で口元に笑みが浮かぶのであった。
その足取りは、まるで鼻歌でも奏でそうな程に軽い。
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