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第1章
1.最悪な再会
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「ミキちゃぁん。良かったぁ、会えた」
私の名前はレイファ・ミラノ。ルシファーノ王国の公爵令嬢。
前世の名前はミキ。享年十八歳。明日から大学生活スタートだっ!という時に親友面した馬鹿女ことマヤの巻き添えをくって死んだ。
両親に関してだが、母は第二子を出産する時に亡くなり、その第二子も死産だった。その為今世の私には父しかいない。
今日は父に連れられて王宮に来ていた。
王女の話相手に選ばれたのだ。しかも、会ったこともない王女が私を指名してきたとか。
権力大好きで野心家な父は王族に取り入る絶好の機会だと意気揚々と嫌がる私を無理やり王宮に連れて来たのだ。
その王女が私をミキと呼ぶ。
嫌な予感しかしない。
王女はピンクブロンドの髪に紫の目をしたとても可愛らしい姿をしていたが私は「可愛い」だけではすまなかった。
転生してすぐは分からなかった。ただ大きくなるにつれて自分の容姿が私の記憶にあるものに近づいて来た。
まさかと思っていたけど王女に会って確信した。
金髪に青い目、名前はレイファ・ミラノ。幼少の頃から王女の親友。
そして目の前にいる王女の名前はアイル
ここまで一致すれば間違いないだろう。
ここはマヤがはまっていた乙女ゲーム『王女アイルはヤンデレ男に溺愛される』の世界だ。
私は一呼吸おいてから平静を装い淑女の礼をする。
「お初にお目にかかります、王女殿下。レイファ・ミラノと申します。この度は王女殿下の話相手に選んでいただき光栄に存じます」
今すぐ回れ右して帰りたいけどな。
「ほぉ。噂通り。なかなか聡明な娘のようだな。これなら王女の話相手に相応しい。アイルにもいい影響を与えてくれるだろう」
「光栄です。娘は親の私が言うのもなんですが、賢くてきっと王女殿下のお役に立てると思います。是非、使ってやってください」
ふざけんな。そして父や、その揉み手やめろ。
と、言いたいが立場上何も言えない。
「ミキちゃん、『王女殿下』なんて他人行儀な呼び方止めて」
うるっと目を潤ませるアイル。
その表情、仕草に途轍もない親近感がわく。あの馬鹿女もあの時死んだとしたら、私と同じようにこの世界に転生していてもおかしくはない。
うわっ、それってかなり最悪じゃん。
転生してまで付き纏うの?ストーカーじゃん。ストーカー行為が世界まで渡るレベルなの?恐怖だよ。
「王女殿下、私はレイファ・ミラノと言います。どなたかと勘違いされていませんか?」
「間違えるわけないじゃん!だって私、転生する前に神様に会ってお願いしたんだもん。ミキちゃんを私を同じ世界に生まれ変わらせてねって」
おい、神様。
私の前には現れなかったよなぁ。どうして馬鹿女の前には現れてしかもちゃっかり願いまで聞いてやってんだよ。
「転生?神様?王女殿下は想像力が豊かでいらっしゃるんですね」
父と陛下は話に夢中でアイルがおかしなことを言っていることに気づいていない。
「とぼけなくていいのよ。記憶はあるでしょう。神様にお願いしたからね。ミキちゃんとまた友達になれるように記憶を持ったままにしてって」
いつ、私があんたと友達になったよ。
前世も今世もあり得ないから。
「あっ!もしかして、私のことが分からない?そうだよね。ごめんね、うっかりしちゃってた。神様と会えたのは私だけだから私はすぐに分かったけど、ミキちゃんは違うもんね」
えっ、何その。自分は特別だけど君は凡庸だからみたいな感じのセリフ。
転生しても変わらないね。
相変わらず君は人をイラつかせる天才だよ。本当、尊敬するよ。いや、マジで。
「私はね、私はマヤだよぉん。びっくりした?ねぇねぇ、びっくりしたでしょう」
改めて自己紹介されなくても気づいてたよ。
この人をイラつかせる言動。馬鹿丸出しの態度。マヤ以外いないでしょう。
マジで早く帰りたい。
そして金輪際、王女とは関わり合いになりたくない。
私の名前はレイファ・ミラノ。ルシファーノ王国の公爵令嬢。
前世の名前はミキ。享年十八歳。明日から大学生活スタートだっ!という時に親友面した馬鹿女ことマヤの巻き添えをくって死んだ。
両親に関してだが、母は第二子を出産する時に亡くなり、その第二子も死産だった。その為今世の私には父しかいない。
今日は父に連れられて王宮に来ていた。
王女の話相手に選ばれたのだ。しかも、会ったこともない王女が私を指名してきたとか。
権力大好きで野心家な父は王族に取り入る絶好の機会だと意気揚々と嫌がる私を無理やり王宮に連れて来たのだ。
その王女が私をミキと呼ぶ。
嫌な予感しかしない。
王女はピンクブロンドの髪に紫の目をしたとても可愛らしい姿をしていたが私は「可愛い」だけではすまなかった。
転生してすぐは分からなかった。ただ大きくなるにつれて自分の容姿が私の記憶にあるものに近づいて来た。
まさかと思っていたけど王女に会って確信した。
金髪に青い目、名前はレイファ・ミラノ。幼少の頃から王女の親友。
そして目の前にいる王女の名前はアイル
ここまで一致すれば間違いないだろう。
ここはマヤがはまっていた乙女ゲーム『王女アイルはヤンデレ男に溺愛される』の世界だ。
私は一呼吸おいてから平静を装い淑女の礼をする。
「お初にお目にかかります、王女殿下。レイファ・ミラノと申します。この度は王女殿下の話相手に選んでいただき光栄に存じます」
今すぐ回れ右して帰りたいけどな。
「ほぉ。噂通り。なかなか聡明な娘のようだな。これなら王女の話相手に相応しい。アイルにもいい影響を与えてくれるだろう」
「光栄です。娘は親の私が言うのもなんですが、賢くてきっと王女殿下のお役に立てると思います。是非、使ってやってください」
ふざけんな。そして父や、その揉み手やめろ。
と、言いたいが立場上何も言えない。
「ミキちゃん、『王女殿下』なんて他人行儀な呼び方止めて」
うるっと目を潤ませるアイル。
その表情、仕草に途轍もない親近感がわく。あの馬鹿女もあの時死んだとしたら、私と同じようにこの世界に転生していてもおかしくはない。
うわっ、それってかなり最悪じゃん。
転生してまで付き纏うの?ストーカーじゃん。ストーカー行為が世界まで渡るレベルなの?恐怖だよ。
「王女殿下、私はレイファ・ミラノと言います。どなたかと勘違いされていませんか?」
「間違えるわけないじゃん!だって私、転生する前に神様に会ってお願いしたんだもん。ミキちゃんを私を同じ世界に生まれ変わらせてねって」
おい、神様。
私の前には現れなかったよなぁ。どうして馬鹿女の前には現れてしかもちゃっかり願いまで聞いてやってんだよ。
「転生?神様?王女殿下は想像力が豊かでいらっしゃるんですね」
父と陛下は話に夢中でアイルがおかしなことを言っていることに気づいていない。
「とぼけなくていいのよ。記憶はあるでしょう。神様にお願いしたからね。ミキちゃんとまた友達になれるように記憶を持ったままにしてって」
いつ、私があんたと友達になったよ。
前世も今世もあり得ないから。
「あっ!もしかして、私のことが分からない?そうだよね。ごめんね、うっかりしちゃってた。神様と会えたのは私だけだから私はすぐに分かったけど、ミキちゃんは違うもんね」
えっ、何その。自分は特別だけど君は凡庸だからみたいな感じのセリフ。
転生しても変わらないね。
相変わらず君は人をイラつかせる天才だよ。本当、尊敬するよ。いや、マジで。
「私はね、私はマヤだよぉん。びっくりした?ねぇねぇ、びっくりしたでしょう」
改めて自己紹介されなくても気づいてたよ。
この人をイラつかせる言動。馬鹿丸出しの態度。マヤ以外いないでしょう。
マジで早く帰りたい。
そして金輪際、王女とは関わり合いになりたくない。
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