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第3章ゲーム開始?時期じゃないでしょう
第58話 人間、死ぬ気でやれば何とかなる
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「魔法師団、到着。配置につけ」
「対象、オークジェネラル。全員、近づきすぎるなよ」
「了解」
「了解」
「了解」
配置についた魔道師団は一斉にオークイジェネラルに攻撃を開始した。攻撃を受けたオークジェネラルはたたらを踏む程度でほぼ無傷に等しい。
体勢を崩した瞬間を狙って騎士団が腕や足を切り付ける。血は流れているが、致命傷には程遠い。
炎の魔法で腹部を狙ってはいるけど打撃に近いのだろう。威力が弱いので燃えることはない。つまり、そっち系は効かないということだ。
私は神様のギフトで魔力量は通常よりも多い。結界を張るのに消費はしたけど問題はない。
「全員、離れてください。火力最大限でいきます」
「全員、離れろ」
周囲に人がいなくなったことを確認し、全身を炎で包んでみた。炎の中で苦しんでいるが、死にまではしないか。
まぁ、見た目が豚なだけあって香ばしい匂いを漂わせてはいるが。さて、どうする?
オークジェネラルは棍棒を振り回し、騎士団や魔法師団を吹き飛ばしていく。そして、近くにあった生徒の死体を掴み、食事を始めた。
その光景は同胞が食われているからだろうか、嫌悪しか湧いてこない。
オークジェネラルが食事をしている間も魔導師や騎士の攻撃は続く。しかし、オークジェネラルは煩わしそうに食事をしながら近づいて来たものを払いのける。ただ、それだけなのに人間は戦闘不能になる。すぐに治癒術師が魔法で治療していくが。やはり勝ち目がない。
これがただのゲームなら弱点の属性とかあるのに。
私はオークジェネラルに水を浴びせた後、電気を浴びせる。すると炎よりも耐性が弱いのか、雄叫びをあげて明らかに苦しんでいる上に膝をついた。
次に戦闘不能になった騎士が落とした剣を風に乗せてオークジェネラルに突き刺す。風のスピードを上げると剣は弾丸のようになる。そして明らかにオークジェネラルは痛がり、ダメージを与えられている。
「すごい、効いている」
「全員、畳み掛けろっ!」
「雷だ。雷魔法を連発させろ」
威力が弱くても水に濡れた体にはよく通るようだ。ただ、その分激しく暴れだした。
「うわぁっ」
私の横を騎士が飛んでいった。飛ばされた騎士は木に激突し、骨が砕かれる音がした。
先ほどから吐き気が止まらない。足がまるで縫い付けられたかのように地面に固定されている。
分かってる。全部、錯覚だ。次は自分かもしれないという恐怖がそうさせているだけ。
どうして、こんな目に合わないといけない?
ただの女子大生になる予定だった一般人なのに。馬鹿女の巻き添えで死に、馬鹿女のせいでこんな訳も分からない世界に転生させられて。本当に最悪だ。
「くたばれ、化け物っ!!!!」
私は、死にたくない。
オークジェネラルに大量の電気を浴びせた。数秒は体が痺れて動けないだろう。
「どんなに頑強な体を持っていても、中身は違うのでしょう」
三十五億年前に水から生まれたと言われている多くの生命体は六十~八十パーセントが水分で構成されている。この理論が異世界で、しかも魔物に対して通じるかは分からない。でも、試す価値はあるはずだ。
「私は、神様にチート能力を授けられた。だから、魔法のコントロールには自信があるんだ。特に水魔法は得意だ」
魔法はイメージ。私はオークジェネラルの体内に流れる水をイメージして、命じた。
「蒸発しろ」
「グギャアアッ」という耳をつんざくような声と共にオークジェネラルの体から湯気が上がり、徐々に干上がっていく。
どうやら成功のようだ。
「知っているか?体の中には微弱だけど電気が走っているんだ」
同じ感覚で体の中に流れる電気を掴み、乱すイメージをする。すると、オークジェネラルは胸を抑え、倒れた。
突然死、つまりは心不全だ。
「・・・・・終わったのか?」
「ミラノ公爵令嬢、今の魔法は?あのような魔法は見たことがない」
そうでしょうね。日本で得ていた一般的な知識と魔法の知識を融合させたのだから。
「ただの思いつきです」
ほぼヤケクソだ。人間、死ぬ気になれば何とかなるものだな。
「は?」
「医療知識と呼べるほど詳しくはありませんが。生体についてほんの少し知識があったのでそれを魔法に応用させました。魔法はイメージが大事なのでしょう」
「は、ははは、あなたという人は」
「つくづく、味方で良かったと思うよ」
イスファーンは理解を諦め、笑っている。ユニアスはなぜか呆れていた。
「団長、それよりも森の調査をお願いします。スタンピードの原因があるかもしれません」
「スタンピードに原因があるのか?」
一瞬でユニアスもイスファーンも纏う雰囲気が変わった。こういうところ、日本でいう本職さんみたいで怖いよね。
「分かりません。しかし、気になることがあるんです。王女殿下が、この授業に参加すると言っていたんです。そこで何かしでかすとも」
「はぁ?王女殿下ってアイル王女殿下か?こんな森に来て?何をするって言うんだ?」
「分かりません。教えてはくれなかったので。ですが、朝から探しているのですが見つかりませんでした。それに、気になって登校前に王宮に寄ったのですが王女はすでに部屋には居らず、侍女の話では登校したとのことでした」
「でも、学校でも姿を見かけたなかったと?」
イスファーンの確認に頷く。分かってる。これだけでは何の根拠にもならないと。
「スタンピードは自然発生するもので、人為的に起こせるものでないことは分かっています。私もこのことに殿下が関わっているとはあまり思っていません」
絶対に関わっている気がするけど。
「でも、何かをすると言っていたのは事実です。それがとても気がかりなのです。それに、殿下が森に来ている可能性は高いです。もし、巻き込まれていたら」
いっそう死んでくれた方が有難いけど、純日本人としてはちょっと寝覚めが悪いのも事実。それに、この件に関わっているのなら生きて償って欲しい。
「生存確率は極めて低いが、それを知っていて捜索しないわけにはいかないな」
「はい」
「しかし、団長。まだ残党の討伐もあります。これだけの損耗で更に殿下の捜索となると人手が足りなくなります。そもそも、王女には侍女も騎士もついています。一人で森に入るでしょうか?」
やはり、イスファーンもそういう意見になるか。そうだよな。中身、金持ちでも貴族令嬢よりは自由な一般人なんだよな。
「学校には騎士も侍女も入れない。一人で行動しようと思えばできる。まぁ、普通はしないな。しかし、あの王女殿下はいろんな意味で型破りだからな」
さすがは攻略対象者。よく分かっていらっしゃる。
「イスファーン、王宮騎士団に要請を出して、王女の捜索依頼を。俺たちは残党を狩りながら王女を探すしかないな。レイファ、本来なら騎士団でも魔法師団でもないお前を同行させるわけには行かないが、今の俺たちにはお前が必要だ。一緒に来てくれるか?」
「もちろんです、団長」
「助かる。俺たちは動ける者を連れて残党狩り、イスファーンは負傷者を連れて後退してくれ」
「分かりました。お二人とも、くれぐれも気をつけてくださいね。先ほどのようなモンスターがまだいないとも限らないので」
「分かってる」
「気を引き締めます」
「対象、オークジェネラル。全員、近づきすぎるなよ」
「了解」
「了解」
「了解」
配置についた魔道師団は一斉にオークイジェネラルに攻撃を開始した。攻撃を受けたオークジェネラルはたたらを踏む程度でほぼ無傷に等しい。
体勢を崩した瞬間を狙って騎士団が腕や足を切り付ける。血は流れているが、致命傷には程遠い。
炎の魔法で腹部を狙ってはいるけど打撃に近いのだろう。威力が弱いので燃えることはない。つまり、そっち系は効かないということだ。
私は神様のギフトで魔力量は通常よりも多い。結界を張るのに消費はしたけど問題はない。
「全員、離れてください。火力最大限でいきます」
「全員、離れろ」
周囲に人がいなくなったことを確認し、全身を炎で包んでみた。炎の中で苦しんでいるが、死にまではしないか。
まぁ、見た目が豚なだけあって香ばしい匂いを漂わせてはいるが。さて、どうする?
オークジェネラルは棍棒を振り回し、騎士団や魔法師団を吹き飛ばしていく。そして、近くにあった生徒の死体を掴み、食事を始めた。
その光景は同胞が食われているからだろうか、嫌悪しか湧いてこない。
オークジェネラルが食事をしている間も魔導師や騎士の攻撃は続く。しかし、オークジェネラルは煩わしそうに食事をしながら近づいて来たものを払いのける。ただ、それだけなのに人間は戦闘不能になる。すぐに治癒術師が魔法で治療していくが。やはり勝ち目がない。
これがただのゲームなら弱点の属性とかあるのに。
私はオークジェネラルに水を浴びせた後、電気を浴びせる。すると炎よりも耐性が弱いのか、雄叫びをあげて明らかに苦しんでいる上に膝をついた。
次に戦闘不能になった騎士が落とした剣を風に乗せてオークジェネラルに突き刺す。風のスピードを上げると剣は弾丸のようになる。そして明らかにオークジェネラルは痛がり、ダメージを与えられている。
「すごい、効いている」
「全員、畳み掛けろっ!」
「雷だ。雷魔法を連発させろ」
威力が弱くても水に濡れた体にはよく通るようだ。ただ、その分激しく暴れだした。
「うわぁっ」
私の横を騎士が飛んでいった。飛ばされた騎士は木に激突し、骨が砕かれる音がした。
先ほどから吐き気が止まらない。足がまるで縫い付けられたかのように地面に固定されている。
分かってる。全部、錯覚だ。次は自分かもしれないという恐怖がそうさせているだけ。
どうして、こんな目に合わないといけない?
ただの女子大生になる予定だった一般人なのに。馬鹿女の巻き添えで死に、馬鹿女のせいでこんな訳も分からない世界に転生させられて。本当に最悪だ。
「くたばれ、化け物っ!!!!」
私は、死にたくない。
オークジェネラルに大量の電気を浴びせた。数秒は体が痺れて動けないだろう。
「どんなに頑強な体を持っていても、中身は違うのでしょう」
三十五億年前に水から生まれたと言われている多くの生命体は六十~八十パーセントが水分で構成されている。この理論が異世界で、しかも魔物に対して通じるかは分からない。でも、試す価値はあるはずだ。
「私は、神様にチート能力を授けられた。だから、魔法のコントロールには自信があるんだ。特に水魔法は得意だ」
魔法はイメージ。私はオークジェネラルの体内に流れる水をイメージして、命じた。
「蒸発しろ」
「グギャアアッ」という耳をつんざくような声と共にオークジェネラルの体から湯気が上がり、徐々に干上がっていく。
どうやら成功のようだ。
「知っているか?体の中には微弱だけど電気が走っているんだ」
同じ感覚で体の中に流れる電気を掴み、乱すイメージをする。すると、オークジェネラルは胸を抑え、倒れた。
突然死、つまりは心不全だ。
「・・・・・終わったのか?」
「ミラノ公爵令嬢、今の魔法は?あのような魔法は見たことがない」
そうでしょうね。日本で得ていた一般的な知識と魔法の知識を融合させたのだから。
「ただの思いつきです」
ほぼヤケクソだ。人間、死ぬ気になれば何とかなるものだな。
「は?」
「医療知識と呼べるほど詳しくはありませんが。生体についてほんの少し知識があったのでそれを魔法に応用させました。魔法はイメージが大事なのでしょう」
「は、ははは、あなたという人は」
「つくづく、味方で良かったと思うよ」
イスファーンは理解を諦め、笑っている。ユニアスはなぜか呆れていた。
「団長、それよりも森の調査をお願いします。スタンピードの原因があるかもしれません」
「スタンピードに原因があるのか?」
一瞬でユニアスもイスファーンも纏う雰囲気が変わった。こういうところ、日本でいう本職さんみたいで怖いよね。
「分かりません。しかし、気になることがあるんです。王女殿下が、この授業に参加すると言っていたんです。そこで何かしでかすとも」
「はぁ?王女殿下ってアイル王女殿下か?こんな森に来て?何をするって言うんだ?」
「分かりません。教えてはくれなかったので。ですが、朝から探しているのですが見つかりませんでした。それに、気になって登校前に王宮に寄ったのですが王女はすでに部屋には居らず、侍女の話では登校したとのことでした」
「でも、学校でも姿を見かけたなかったと?」
イスファーンの確認に頷く。分かってる。これだけでは何の根拠にもならないと。
「スタンピードは自然発生するもので、人為的に起こせるものでないことは分かっています。私もこのことに殿下が関わっているとはあまり思っていません」
絶対に関わっている気がするけど。
「でも、何かをすると言っていたのは事実です。それがとても気がかりなのです。それに、殿下が森に来ている可能性は高いです。もし、巻き込まれていたら」
いっそう死んでくれた方が有難いけど、純日本人としてはちょっと寝覚めが悪いのも事実。それに、この件に関わっているのなら生きて償って欲しい。
「生存確率は極めて低いが、それを知っていて捜索しないわけにはいかないな」
「はい」
「しかし、団長。まだ残党の討伐もあります。これだけの損耗で更に殿下の捜索となると人手が足りなくなります。そもそも、王女には侍女も騎士もついています。一人で森に入るでしょうか?」
やはり、イスファーンもそういう意見になるか。そうだよな。中身、金持ちでも貴族令嬢よりは自由な一般人なんだよな。
「学校には騎士も侍女も入れない。一人で行動しようと思えばできる。まぁ、普通はしないな。しかし、あの王女殿下はいろんな意味で型破りだからな」
さすがは攻略対象者。よく分かっていらっしゃる。
「イスファーン、王宮騎士団に要請を出して、王女の捜索依頼を。俺たちは残党を狩りながら王女を探すしかないな。レイファ、本来なら騎士団でも魔法師団でもないお前を同行させるわけには行かないが、今の俺たちにはお前が必要だ。一緒に来てくれるか?」
「もちろんです、団長」
「助かる。俺たちは動ける者を連れて残党狩り、イスファーンは負傷者を連れて後退してくれ」
「分かりました。お二人とも、くれぐれも気をつけてくださいね。先ほどのようなモンスターがまだいないとも限らないので」
「分かってる」
「気を引き締めます」
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