筋肉好きな変態と付き合うまでの話

12

次の日

俺は昨日よりも早く学校に行く。

これくらい早ければまだ誰も居ないはずだ、、、

案の定、教室には誰一人として生徒はいなかった。
大和は日向の席に行き、カバンから取り出したメモ用紙を机の中に突っ込んだ。


『昼休み屋上に来い  来なかったらお前が変態だと言うことを周りに言うぞ』


メモの殴り書き、そして脅しの文章。大和は日向にやられたことをそっくりそのまま日向にやり返すことになってしまった。

脅しが本当の脅しになったな、、、

少しやりすぎかという気もしたが、そうでもしないと来ない気がした。



キーンコーンカーンコーン 

昼休みのチャイムが鳴る。
大和は自分の弁当を持ち、教室を出た。大和が教室から出る時にはもう日向は教室にはいなかった。
大和は階段を上がり、屋上の扉の前に立つ。

深呼吸をし、ゆっくりとドアを開ける。
そこには、、、誰もいなかった。


「、こんだけ、しても、、あいつは来ねぇのか、、、」


大和はいつもの場所に座り、スマホを取り出す。
そこには、一昨日から怖くて見れてない日向からの通知が沢山あった。


「っ、自分勝手だったな、、、」


大和は自分への戒めとして、その通知を一つひとつ確認していく。
日向からのメッセージはどれも心配するものばかりだった。

こいつは、こんなにも俺の事心配してくれて、、、なのに俺は自分のことしか考えねてねぇ、、、


「っ、そりゃ、、怒って来るわけねぇわっ、、、」


今思うと、こんなんだから嫌われて、交換条件辞めようとか言われたんかなっ、、、


後悔と、自分のことしか考えられていない自分へのイラつきがごちゃ混ぜになって大和を襲う。


「っ、あ゛～、、、、、」


大和は頭を抱えながら、うずくまる。
今にも自分でも分からない感情に押しつぶされてしまいそうだ。


「、、、何変な声あげてんの？」