騎士と宵闇の雪

長谷川 彩

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朝シャワー

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ピピピッ

「起きれるかい?省吾」

ベッドから起き上がった姿は裸体だ。
髪が色素が薄く、顔立ちは高い鼻に美しい、それはそれは美しい瞳だ。

把瑠都が顔に手を当てて、歯を磨くよう言った。

「えっ着替えなくちゃ」
省吾はそう言った。
しかし、
「今日は土曜日で而も指も治って良かったね」  

「あぁ…うん、指治ったから秋紀君にも雪緒兄さんにも会えるよね!」

「…月曜日になってからね」

遠くへ行ってしまう。
雪緒だの秋紀だの、友達がこの子に増える度にこの子は遠くへ…

「抱きしめて…良いか?」
把瑠都は省吾の顔に手を当てて、そしてその手を肩から背中に手を回した。

「ちょっちょっと…歯磨かないと!お風呂にも入らないと」

そして…

シャワーを浴びている省吾。

「顔をシャワーベッドへ見上げて、細い体が水浸しだ…」

把瑠都は背後から省吾に抱きついた。
そして、首筋を噛み付いた。



「あっお兄ちゃんっそんなところ噛まないでああ!ハァハァ」

首筋を舐めまくり、
把瑠都は服を着たままシャワーにあたって、ボディーソープを省吾のカラダにつけている。

「お兄ちゃん!濡れちゃうよ!」

どちらの意味にも取れる。
そして、省吾は良い匂いにになり、風呂から上がった。

把瑠都は濡れた服を着替え、バスローブに着替えた。

髪を乾かさなきゃ

そういう風に、省吾は思ったのだが、
その前にいつの間にか把瑠都がお姫様抱っこを省吾にした。

誰かにお前を愛されるくらいなら、甘い言葉は俺だけが聞かせたい。

酔わせて酔わせて…

お酒の味なんか要らない。
キスの味は覚えさせてあげる。
心の底から省吾を愛している…

省吾、お前はどこかへ行ってしまうんだ、それならば愛し尽くそう。

今日は可愛い声で歌ってくれ。



ベッドの上で、息悶える省吾へ
把瑠都は思った。
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