Trip in the world ~性転換って、嘘だろ!?~

天海望月

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1章

隣の領主は色々と その2

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「じゃ、これ」
 そう言われ、アイリスさんから何かを受けとる。
 燦々さんさんと輝く太陽の下、アイリスさんと俺、メイドさん達が庭に集まっている。
「これ、何ですか?」
 メイド姿の俺は聞く。
「それは特殊な魔道具で、魔法に一切の殺傷能力を無くすってものだよ」
 そう言いながら、アイリスさんは腕に魔道具を装着する。
「緑の光が点灯してるでしょ?魔法に被弾すると色が変わって、光が消灯したら負け。簡単だね」
 なるほど。つまりこれは俺のHPってことか。
 俺は魔道具を装着する。
「準備はいい?」
「はい!」



「それでは、これよりフルミネア侯爵様とルナ様の模擬戦を開始します」
 アイリスさんのメイドさんが開始を宣言する。
「それじゃ、ルナちゃん、お先にどうぞ」
 俺は頷く。
 さて、どうしようか。
 俺が得意とするのは、『加速』でスピードを上げ、魔法に物を言わせ攻撃する戦法だ。
「『加速』!」
 途端に体が軽くなる。
「へぇ、加速かぁ」
 感心された。だか、今はそんな場合じゃない!
「ていっ!」
 俺はジャンプする。
 あ、ちゃんとスパッツ穿いてるから大丈夫だよ。うん。
 そして、
「『烈火』!」
 その瞬間、何もないところから炎が出る。
 太陽のフレアみたいな形だ。
 それを、アイリスさんは…
「『魔結界』」
 いとも簡単に防ぐ。
 透明な壁に俺の魔法は阻まれ、結界と一緒に砕け散る。
 その間、俺は着地。
「そんな…」
「今度はこっちから行くよ!」
 まずい!
「『猛火』!」
 俺の『烈火』よりも大きい炎が俺を襲う。
「うわあああっ!」
 俺は成す術なく被弾。
 痛みは無いが、風圧で後ろに倒れる。
 魔道具の光が黄色に変わる。
「ルナちゃんの魔法もなかなかだけど、威力が足りないかなぁ」
 くっ…威力…か。
 ん?それを補えばいいんじゃね?
 …試してみるか。
「『連続』」
 身体に力がみなぎる。
「え?連続?」
 そして俺はジャンプし、
「『猛火』ぁ!」
 1度の詠唱で、2回分の魔法を使用する。
「嘘ぉ?…『魔結界』!」
 アイリスさんの結界によって、結界と砕け散る。
 しかし、もう一発の『猛火』はそのままアイリスさんに直撃。
「うっ…くっ」
 アイリスさんの魔道具の光が黄色になる。
「まだまだぁ!」
 俺は大きく息を吸い、
「『氷柱!』」
 ビュゥン!
 某有名RPGのような氷がアイリスさんを襲う!
「危ないなぁ、っと」
 アイリスさんはステップして華麗に避け、
「『毒矢』!」
 紫色の矢を発射。
 俺は不意を突かれ、被弾する。
 しかし、俺の魔道具の光の色は変わらない。
「これは…?」
「それはね、毒。被弾すれば一定間隔で傷を負うよ」
 マジかよ!?
 くっ…これじゃあ長期戦はできない…
 ──どうすれば?
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