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学校編
第七話
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精霊とは何か。
現世とは別の、幻世に揺蕩う精神エネルギー体。
人間の奏でる旋律──操緒──を認知、つまり共感することによって自己同一性を保ち生きながらえ、対価として人知を超えた力を与える神秘の存在。
精神体である精霊に死の概念があるかどうかの詳細は不明だが、僅かながらも自己というものはある。それらが求める嗜好の音色──楽しい、悲しい、寂しい、怖い、という人間の精神が込められた響を聴き、共鳴し、それに共感する自分がいる、という認知によって自己を保つ。
器持ちも例外ではない。
それらはエネルギーの物質化という方法をとれる上位存在であるが、自己というものはやはり明確ではなく、定期的な操緒を必要とする。しかし器とはいえ明確なカタチを繕うことで、自己同一性の保存はエネルギー体そのものである場合よりしやすい。精霊も多種多様。個体ごとに力、自己にばらつきがあり、器を作れる力があっても姿を現さない精霊も当然いる。
本来、精霊は無だった。
自己など持たずただ揺蕩う、神秘の存在。
何かが振るえた。
それが始まりとなった。
揺らぎのない意思が込められた絃の振動が、音が、響が、異次元の存在を惹いた。
精霊は目覚め、自己が生まれた。
それを守る為、生きる為、人間と契約する。
現世と幻世、異なる世界の摩擦に耐えながら。
うん。
うん?
ええと?
まるで意味が分からない!
とにかく、エアリィがとっても偉いことだけはわかったからいいかな!
「僕はただ、文字が読めるようになればそれでいいのに……」
「ははは、ひと月もあれば読めるようになるッス、俺はそんくらいだったッス。でもまだ、読めはするけど書くのが難しいんッスよねぇ」
初日の授業が終わると、本音かもしれない僕の嘆きを聞いて、右隣斜め前の席に座るロイバーが声を掛けてきた。
そう、彼は字が読めた。
「ロイバー様は聡明な御方なのでありますね」
「その言葉遣い、どうにかならないんッスかねえ……悪気は無いってのが分かってる分、怒りの矛先が行方不明ッス」
はて、僕は何故彼の怒りを買ったのだろうか。
「申し訳ありませんロイバー様。どうぞ、気が済むまでお殴り下さい」
「うーん……アクストくんは、どっか高名な貴族の使用人だったんッスかね?」
馬鹿な、何故分かった!? やはりこの御方、聡明な方で間違いない!
それよりも不味い不味い、寮母さんからは使用人であったことを黙っててくれと言われたのに!
「ははは、俺やナイルも訳アリッスから気にしなくていいッス。でも、他のクラスの奴らには黙ってた方がいいッスよ……といってもまあ、ここにいるってだけで奇異の目を向けられること間違いナシなんッスけど」
「そうなのですか?」
「字が読めないってだけでそれだけ浮くんッス。ま、それは構わないッスけどね」
まあ構わないのですが。
ふうと溜息を吐いた彼は、すぐにいつもの柔和な微笑みを浮かべた。
「私は……ええ、それはそれはとても偉い御方の下で働いておりました!」
「えぇ……曇りの無い瞳で言われるとは思わなかったッス」
いけないのですか?
「ま、これから仲良くやっていくんッスから、そこまで畏まられるとこっちも疲れるんッスよ」
「はい、申し訳ありません」
「だから、砕けた口調にはなれないッスかね?」
「ですが、ロイバー様は私よりも年上でありまして」
背も高いし。
「ま、ま、急に変えろって言われても難しいッスよねぇ……取り合えず、俺のことはロイバーって呼んで欲しいッス」
難しいと分かってらっしゃるのにそう呼べと!?
「ほら」
「ろ、ロイバー──」
「そうッス」
「──様」
「おう?」
「…………」
「…………」
「ロイバー……さん」
「まあ……及第点ッスかねぇ」
不味い、冷や汗が止まらない! 僕はなんて無礼なことを!
「エアリィちゃんが命令すれば、呼び捨てにしてくれるんッスかねぇ」
頭には漆黒の羽を生やす鳥の精霊、クロウを乗せたまま僕の前席へ視線を移す。
そこに座していた僕の主人エアリィは、授業が退屈にでもなったのか〝とけて〟──正しくは非物質化して消えていた。僕が呼べば出てくるのだろうけれど、用も無いのにそんなこと出来る筈もなく。
「弟みたいなもんなんッスから、呼び捨てして欲しいんッスけどねぇ」
あまりにも畏れ多い!
「なら、アタシが力付くで呼ばせてやろうか」
「へぇ?」
窓際から気怠げな声。
「ねぇちっこいの。これから用事なんてあるわけないでしょ?」
「勿論で御座いま──失礼しました、任せられた大任が御座います」
僕が深く一礼したのは黄昏の少女ナイル。
頭を上げた視界には、眉を吊り上げ、酷く不機嫌そうな表情を浮かべている彼女がいた。
「大任って……何?」
「庭・浴場・厠・廊下──至る所を掃除しなければなりません」
「そんなの下男の仕事じゃない! 何嬉しそうな顔してんの、意味分かんない!」
下男ですので。
「ま、ま。アクストくんは皇帝に一矢報いた英雄ッスから、そう怒んないで」
「はあ!? そんなの聞いてないけど!?」
「おっと、言っちゃ不味いことだったッス」
ヘラヘラ笑うロイバーの態度に、ナイルは更に激昂。
「どうせ嘘でしょ、こんなちっこいのよ!? 度胸も何も無いに決まってるわ!」
「ちっこいちっこい言うとエアリィちゃんが出てくるッスよ」
「怖かないわよ! むしろ返り討ちにしてやるわ!」
なんですと?
「転入生! これからアタシと模擬戦闘しなさい!」
ナイルは席を立ち、ビシ、と指を突き付けて言い放った。
落ち着け僕、この御方は僕よりも聡明な御方であって、年上な御方であって、背が高い御方なのだから従わなければならない──
「申し訳ありません、丁重にお断りさせて頂きます」
──のだけれど、主人の命令がないので従う義務は無い。
「馬鹿にしてんじゃないわよムカツク! 屈服させる手っ取り早い方法は肉体の損傷! コテンパンに叩き潰してや──」
「ま、ま、ま、落ち着いて欲しいッス」
「どいてよロイバー! このちっこいの潰す! 絶対潰す! 捻り潰す!」
ずかずかと音を立てて近付いてきたナイルを、ロイバーが体を張って止めた。
何故止めるのだろう、無礼を働いたのは僕であるのだし、打擲を受けるのは全く構わないのだけれど。
「邪魔するんならアンタも同罪! 来なさい、フロッシュ!」
「あ、ちょ──」
ナイルが叫んだ。
それは多分、彼女と契約した精霊の名前。
「──!」
精霊がこの世界へ現れる瞬間をハッキリと見たのは、これが初めてかもしれない。
彼女が水平に翳した右手のその下、何も無い──使用者のいない机はある──空間。そこに光が、亀裂が、明らかな異常が、発生した。
直後、どすん、と大きな音。
召喚して──というより落ちて──きた。机を軽く踏み潰して。僕の半身ほどはある高さで、横に大きい、青い体色に覆われた、蛙が。
「川から河へ!」
「ぶべっ!?」
ナイルが発したのは言霊。
主人が指さす方向へ、蛙の口から強力な魔法が──言っては何だけれど強い水鉄砲にしか見えないものが──放たれ、射線状にいたロイバーは大きくのけぞる。すぐさま床はびしゃびしゃになったのですぐにでも掃除したいのだけれど。
これが本来の、精霊と契約者の在り方なんだ……神秘を目の前にした僕は、だらしなく口を開いていただろう。
「うわ、思ったより弱い……すぐに演奏するからね。ゴメンねフロッシュ」
そう言って、ロイバーのことは気にもしないで精霊へ労いの言葉を掛ける。
感情なんてものを全く映さないつぶらな瞳だけれど、少しだけ、蛙は嬉しそうに頷いた……ような?
「次はアンタよちっこいの。大人しく屈服するなら今の内」
ナイルはすぐさま僕へ向き直る。
いやしかしどうしよう。主人はお疲れであるだろうし眠りを妨げるわけにはいかない……すぐに黙らせて──
「ちっこいちっこい言うでない!」
あぁ、なんということでしょう。
「喧嘩ならば我も混ぜよ!」
そんなに嬉しそうなお声を上げられては。
「行くぞ奏者よ!」
僕もつい、綻んでしまいます。
「はい、お嬢様!」
現世とは別の、幻世に揺蕩う精神エネルギー体。
人間の奏でる旋律──操緒──を認知、つまり共感することによって自己同一性を保ち生きながらえ、対価として人知を超えた力を与える神秘の存在。
精神体である精霊に死の概念があるかどうかの詳細は不明だが、僅かながらも自己というものはある。それらが求める嗜好の音色──楽しい、悲しい、寂しい、怖い、という人間の精神が込められた響を聴き、共鳴し、それに共感する自分がいる、という認知によって自己を保つ。
器持ちも例外ではない。
それらはエネルギーの物質化という方法をとれる上位存在であるが、自己というものはやはり明確ではなく、定期的な操緒を必要とする。しかし器とはいえ明確なカタチを繕うことで、自己同一性の保存はエネルギー体そのものである場合よりしやすい。精霊も多種多様。個体ごとに力、自己にばらつきがあり、器を作れる力があっても姿を現さない精霊も当然いる。
本来、精霊は無だった。
自己など持たずただ揺蕩う、神秘の存在。
何かが振るえた。
それが始まりとなった。
揺らぎのない意思が込められた絃の振動が、音が、響が、異次元の存在を惹いた。
精霊は目覚め、自己が生まれた。
それを守る為、生きる為、人間と契約する。
現世と幻世、異なる世界の摩擦に耐えながら。
うん。
うん?
ええと?
まるで意味が分からない!
とにかく、エアリィがとっても偉いことだけはわかったからいいかな!
「僕はただ、文字が読めるようになればそれでいいのに……」
「ははは、ひと月もあれば読めるようになるッス、俺はそんくらいだったッス。でもまだ、読めはするけど書くのが難しいんッスよねぇ」
初日の授業が終わると、本音かもしれない僕の嘆きを聞いて、右隣斜め前の席に座るロイバーが声を掛けてきた。
そう、彼は字が読めた。
「ロイバー様は聡明な御方なのでありますね」
「その言葉遣い、どうにかならないんッスかねえ……悪気は無いってのが分かってる分、怒りの矛先が行方不明ッス」
はて、僕は何故彼の怒りを買ったのだろうか。
「申し訳ありませんロイバー様。どうぞ、気が済むまでお殴り下さい」
「うーん……アクストくんは、どっか高名な貴族の使用人だったんッスかね?」
馬鹿な、何故分かった!? やはりこの御方、聡明な方で間違いない!
それよりも不味い不味い、寮母さんからは使用人であったことを黙っててくれと言われたのに!
「ははは、俺やナイルも訳アリッスから気にしなくていいッス。でも、他のクラスの奴らには黙ってた方がいいッスよ……といってもまあ、ここにいるってだけで奇異の目を向けられること間違いナシなんッスけど」
「そうなのですか?」
「字が読めないってだけでそれだけ浮くんッス。ま、それは構わないッスけどね」
まあ構わないのですが。
ふうと溜息を吐いた彼は、すぐにいつもの柔和な微笑みを浮かべた。
「私は……ええ、それはそれはとても偉い御方の下で働いておりました!」
「えぇ……曇りの無い瞳で言われるとは思わなかったッス」
いけないのですか?
「ま、これから仲良くやっていくんッスから、そこまで畏まられるとこっちも疲れるんッスよ」
「はい、申し訳ありません」
「だから、砕けた口調にはなれないッスかね?」
「ですが、ロイバー様は私よりも年上でありまして」
背も高いし。
「ま、ま、急に変えろって言われても難しいッスよねぇ……取り合えず、俺のことはロイバーって呼んで欲しいッス」
難しいと分かってらっしゃるのにそう呼べと!?
「ほら」
「ろ、ロイバー──」
「そうッス」
「──様」
「おう?」
「…………」
「…………」
「ロイバー……さん」
「まあ……及第点ッスかねぇ」
不味い、冷や汗が止まらない! 僕はなんて無礼なことを!
「エアリィちゃんが命令すれば、呼び捨てにしてくれるんッスかねぇ」
頭には漆黒の羽を生やす鳥の精霊、クロウを乗せたまま僕の前席へ視線を移す。
そこに座していた僕の主人エアリィは、授業が退屈にでもなったのか〝とけて〟──正しくは非物質化して消えていた。僕が呼べば出てくるのだろうけれど、用も無いのにそんなこと出来る筈もなく。
「弟みたいなもんなんッスから、呼び捨てして欲しいんッスけどねぇ」
あまりにも畏れ多い!
「なら、アタシが力付くで呼ばせてやろうか」
「へぇ?」
窓際から気怠げな声。
「ねぇちっこいの。これから用事なんてあるわけないでしょ?」
「勿論で御座いま──失礼しました、任せられた大任が御座います」
僕が深く一礼したのは黄昏の少女ナイル。
頭を上げた視界には、眉を吊り上げ、酷く不機嫌そうな表情を浮かべている彼女がいた。
「大任って……何?」
「庭・浴場・厠・廊下──至る所を掃除しなければなりません」
「そんなの下男の仕事じゃない! 何嬉しそうな顔してんの、意味分かんない!」
下男ですので。
「ま、ま。アクストくんは皇帝に一矢報いた英雄ッスから、そう怒んないで」
「はあ!? そんなの聞いてないけど!?」
「おっと、言っちゃ不味いことだったッス」
ヘラヘラ笑うロイバーの態度に、ナイルは更に激昂。
「どうせ嘘でしょ、こんなちっこいのよ!? 度胸も何も無いに決まってるわ!」
「ちっこいちっこい言うとエアリィちゃんが出てくるッスよ」
「怖かないわよ! むしろ返り討ちにしてやるわ!」
なんですと?
「転入生! これからアタシと模擬戦闘しなさい!」
ナイルは席を立ち、ビシ、と指を突き付けて言い放った。
落ち着け僕、この御方は僕よりも聡明な御方であって、年上な御方であって、背が高い御方なのだから従わなければならない──
「申し訳ありません、丁重にお断りさせて頂きます」
──のだけれど、主人の命令がないので従う義務は無い。
「馬鹿にしてんじゃないわよムカツク! 屈服させる手っ取り早い方法は肉体の損傷! コテンパンに叩き潰してや──」
「ま、ま、ま、落ち着いて欲しいッス」
「どいてよロイバー! このちっこいの潰す! 絶対潰す! 捻り潰す!」
ずかずかと音を立てて近付いてきたナイルを、ロイバーが体を張って止めた。
何故止めるのだろう、無礼を働いたのは僕であるのだし、打擲を受けるのは全く構わないのだけれど。
「邪魔するんならアンタも同罪! 来なさい、フロッシュ!」
「あ、ちょ──」
ナイルが叫んだ。
それは多分、彼女と契約した精霊の名前。
「──!」
精霊がこの世界へ現れる瞬間をハッキリと見たのは、これが初めてかもしれない。
彼女が水平に翳した右手のその下、何も無い──使用者のいない机はある──空間。そこに光が、亀裂が、明らかな異常が、発生した。
直後、どすん、と大きな音。
召喚して──というより落ちて──きた。机を軽く踏み潰して。僕の半身ほどはある高さで、横に大きい、青い体色に覆われた、蛙が。
「川から河へ!」
「ぶべっ!?」
ナイルが発したのは言霊。
主人が指さす方向へ、蛙の口から強力な魔法が──言っては何だけれど強い水鉄砲にしか見えないものが──放たれ、射線状にいたロイバーは大きくのけぞる。すぐさま床はびしゃびしゃになったのですぐにでも掃除したいのだけれど。
これが本来の、精霊と契約者の在り方なんだ……神秘を目の前にした僕は、だらしなく口を開いていただろう。
「うわ、思ったより弱い……すぐに演奏するからね。ゴメンねフロッシュ」
そう言って、ロイバーのことは気にもしないで精霊へ労いの言葉を掛ける。
感情なんてものを全く映さないつぶらな瞳だけれど、少しだけ、蛙は嬉しそうに頷いた……ような?
「次はアンタよちっこいの。大人しく屈服するなら今の内」
ナイルはすぐさま僕へ向き直る。
いやしかしどうしよう。主人はお疲れであるだろうし眠りを妨げるわけにはいかない……すぐに黙らせて──
「ちっこいちっこい言うでない!」
あぁ、なんということでしょう。
「喧嘩ならば我も混ぜよ!」
そんなに嬉しそうなお声を上げられては。
「行くぞ奏者よ!」
僕もつい、綻んでしまいます。
「はい、お嬢様!」
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