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第10話 役不足とは?
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…え?
思わず振り返った稲穂と硬直した状態で現状を把握しようとパニくる部長。
「…え~っと…」
狼狽えながら言葉を探す部長を横目にスッと自分のデスクから立ち上がり
「よろしくお願いします」
志月は稲穂に深々と頭を下げた。
「え、え…っと…。あ、頭を上げてください」
稲穂は慌てて声をかけ
「わ、私じゃ役不足だと思うので…」
部長の立場が悪くならないよう小声で志月に言う。
なのに志月は
「役不足?どうしてですか?」
首を傾げて聞き返す。
それもまあまあ大きな声で。
うわ…もう…っ…。
悪気がないとはいえそんなふうに言ったら、部長が
「宮都さん、ご気分を害されたでしょう?田村さんと同じくらい優秀な人間を教育係に人選し直しますから」
なんてまわりの社員に聞こえないよう提案したことを察する人が出てくるかもしれない。
そんなことをしたら部長の機嫌が悪くなってオフィスの空気が…。
返答に困っていた稲穂に構わず続ける志月。
「野波さん、誰よりも早く出社してみんなのデスクを拭いていますよね?それからみんなが置きっぱなしにしているマグカップも率先して洗っているし、給湯室のシンクまわりがピカピカなのも野波さんが掃除をしているから」
志月の言葉に
「…え?」
稲穂は驚いて顔を上げた。
宮都さんがどうしてそんなことを…?
それにそんなこと、仕事にはまったく関係ないことだし。
そう稲穂が思ったとき
「え…?でもそれって仕事に関係ないよね?」
「なにもできなさそうな野波さんを庇ってるだけだって」
オフィスがざわつきはじめた。
思わず振り返った稲穂と硬直した状態で現状を把握しようとパニくる部長。
「…え~っと…」
狼狽えながら言葉を探す部長を横目にスッと自分のデスクから立ち上がり
「よろしくお願いします」
志月は稲穂に深々と頭を下げた。
「え、え…っと…。あ、頭を上げてください」
稲穂は慌てて声をかけ
「わ、私じゃ役不足だと思うので…」
部長の立場が悪くならないよう小声で志月に言う。
なのに志月は
「役不足?どうしてですか?」
首を傾げて聞き返す。
それもまあまあ大きな声で。
うわ…もう…っ…。
悪気がないとはいえそんなふうに言ったら、部長が
「宮都さん、ご気分を害されたでしょう?田村さんと同じくらい優秀な人間を教育係に人選し直しますから」
なんてまわりの社員に聞こえないよう提案したことを察する人が出てくるかもしれない。
そんなことをしたら部長の機嫌が悪くなってオフィスの空気が…。
返答に困っていた稲穂に構わず続ける志月。
「野波さん、誰よりも早く出社してみんなのデスクを拭いていますよね?それからみんなが置きっぱなしにしているマグカップも率先して洗っているし、給湯室のシンクまわりがピカピカなのも野波さんが掃除をしているから」
志月の言葉に
「…え?」
稲穂は驚いて顔を上げた。
宮都さんがどうしてそんなことを…?
それにそんなこと、仕事にはまったく関係ないことだし。
そう稲穂が思ったとき
「え…?でもそれって仕事に関係ないよね?」
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オフィスがざわつきはじめた。
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