ディスる彼氏と褒める彼

竹柏凪紗

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第17話 これってマズくない?

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ううっ…。

会社に出勤して転職してきたばかりの宮都さんに指導するはずだった私が、逆に仕事をサボらされてるってどういう状況?!

サボるんじゃなくてovercomeオーバーカムだと言われたけど実はしっくりきてないし、社長から直々にいまから有休をとる許可を得たことにびっくりして忘れてたけど…。

いま、これってものすごくやばい状況だと思う。

怜央からは昨日
「俺がいないとなんもできないクセに他の男に色目使うとかクソみたいなことやってたら許さねぇからな」
なんてきつく言われたばかり。

社長は怜央のお父さん。

不仲説もあるけど、いままでにも会社に出勤していない怜央がなぜか私の行動を把握してたりして機嫌を損ねたことが何回もあった。

また怜央の機嫌、損ねたりしないかな?

吹き飛んでいたはずの嫌な気持ちがぶわっと押し寄せてきそうになったとき
「俺のおすすめコースが気になって怯えているのか?」
まったくの勘違いなのにとてつもなく心配そうな表情で志月。

「あ、いえ、その…」

まさか、社長の息子と付き合っているなんて言えるわけもなく口籠ってしまう。

「いきなり誘いすぎたかな?暗い顔をしていたから、つい」

「あ、い、いえ!う、嬉しいです」
なんてにっこり微笑んでしまったけど、本当にやばい。

どうにか早く帰らなきゃ。
それに怜央が機嫌を損ねていたら、とにかく謝る。

謝ってちゃんと許してもらわなきゃ、また何を言い出すかわからない。

引き攣った笑みを浮かべる稲穂に
「じゃあさっそく最初の癒しスポットへ行こう」
なにも知らない志月は天使みたいに穏やかな笑みを浮かべて言った。
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