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第38話 2人でまわる遊園地
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もうすでに遠くに見える2人が追いかけてくるのを察知し、
「撒くぞ。全力で走れ」
なぜか風磨に言われるまま全力疾走。
本当に少しだけ下り坂になっている道を進んで昔のアメリカをイメージしたスポットを抜けると視界が開け、エントランスからは見えなかったデレラ城が目の前に現れた。
「わぁ…、きれい…」
思わず立ち止まって感嘆の声を漏らした碧衣。
そんな碧衣の隣に立ち、やさしく微笑む風磨だったけれど。
ふいに碧衣が目を向けるとすぐに視線を反らして不機嫌そうな表情になる。
「ねぇ、帽子だけでバレないもんなの?」
「は?」
「だって、現役アイドルだし、人気もあるじゃん?学校でも女子とかすごいし…」
「意外とバレないかな。“風磨かも?まさか”みたいな。それに、いざというときはサングラスかけるし。…って、質問するとこ、そこじゃねぇだろ?何であの2人から逃げたのかとか、気にならねぇの?」
「だって聞いたら如月くん、絶対に不機嫌になるよね?それに…、ほかにもっと聞きたいことがあったから」
「何だよ」
「如月くんがもっと不機嫌になるようなことなんだけど…」
「…キスのこと?」
問いかけに小さく頷いた碧衣に、
「そういや、お前、その如月くんっていうのやめない?いまから、風磨。風磨って呼ぶまで無視な」
まったく別の話を覆いかぶせてきた。
「え?いま、そんな話?」
「とにかく行こうぜ、デレラ城。俺も興味あるわ」
いつの間にかしっかりとつながれていた風磨の手は、しなやかでどこか力強い。
「ちょ…、き…、如月…ふ、風磨くん!?」
碧衣は引っ張られるようにして、慌てて風磨の背中を追いかけた。
「撒くぞ。全力で走れ」
なぜか風磨に言われるまま全力疾走。
本当に少しだけ下り坂になっている道を進んで昔のアメリカをイメージしたスポットを抜けると視界が開け、エントランスからは見えなかったデレラ城が目の前に現れた。
「わぁ…、きれい…」
思わず立ち止まって感嘆の声を漏らした碧衣。
そんな碧衣の隣に立ち、やさしく微笑む風磨だったけれど。
ふいに碧衣が目を向けるとすぐに視線を反らして不機嫌そうな表情になる。
「ねぇ、帽子だけでバレないもんなの?」
「は?」
「だって、現役アイドルだし、人気もあるじゃん?学校でも女子とかすごいし…」
「意外とバレないかな。“風磨かも?まさか”みたいな。それに、いざというときはサングラスかけるし。…って、質問するとこ、そこじゃねぇだろ?何であの2人から逃げたのかとか、気にならねぇの?」
「だって聞いたら如月くん、絶対に不機嫌になるよね?それに…、ほかにもっと聞きたいことがあったから」
「何だよ」
「如月くんがもっと不機嫌になるようなことなんだけど…」
「…キスのこと?」
問いかけに小さく頷いた碧衣に、
「そういや、お前、その如月くんっていうのやめない?いまから、風磨。風磨って呼ぶまで無視な」
まったく別の話を覆いかぶせてきた。
「え?いま、そんな話?」
「とにかく行こうぜ、デレラ城。俺も興味あるわ」
いつの間にかしっかりとつながれていた風磨の手は、しなやかでどこか力強い。
「ちょ…、き…、如月…ふ、風磨くん!?」
碧衣は引っ張られるようにして、慌てて風磨の背中を追いかけた。
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