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第40話 どう対策するべきか
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最初は扇のことだけに絞って話をするつもりが矛盾することなんかも出てきて、結局は柚吏のことについてもすべて話すことになったわけだけど…。
クーラーの利いた柚吏のマンションで話し終わったとき、
「ちょっと、心外なんだけど」
紗里は不機嫌そうにテーブルに出されたルイボスティーを一気に飲み干した。
「だいたいさ、私と末明はこの世に生(せい)を受けてからずっと親友なわけじゃん?しかも忍者としてもかけがえのないパートナーとしてやってきた。…って、もしかして末明は、そんなふうに思ってくれてなかった…?」
「まさか!私だって、紗里のことは親友でかけがえのないパートナーだと思ってるよ」
「だったらどうして、最初っから教えてくれなかったの?」
「それは…。だって紗里は任務とかには忠実だし真面目だし、困らせると思って…」
「そっか…」
紗里はしばらく考えてから、
「私は忍者の仕事が好きだし、お小遣いだってほしい。だから引き受けた任務は真面目にやるけど、末明を裏切るようなことはしないよ?それにきちんと話だって聞くし、解決方法がないかいっしょに模索する。そういう相手だって思ってくれてなかったことはちょっと辛かったかも」
いままでに聞いたことがないような真面目なトーンで言う。
「ごめん…」
そう末明が謝る暇もなく座っていたソファから立ち上がると、柚吏の胸倉をグイっと掴んで睨みつけ、
「あんた、よくも末明のこと脅してくれたわね?」
詰め寄った。
「ご…、ごめん」
苦笑いの柚吏に舌打ちしてから手を離し、
「この現代に、本当に命を狙ってくる輩がいるとはね…。どう対策するべきか」
もう一度ソファに座り直してつぶやく紗里。
「…扇も含め、ここにいる全員が命を狙われる可能性があるってことだもんね…」
クーラーの利いた柚吏のマンションで話し終わったとき、
「ちょっと、心外なんだけど」
紗里は不機嫌そうにテーブルに出されたルイボスティーを一気に飲み干した。
「だいたいさ、私と末明はこの世に生(せい)を受けてからずっと親友なわけじゃん?しかも忍者としてもかけがえのないパートナーとしてやってきた。…って、もしかして末明は、そんなふうに思ってくれてなかった…?」
「まさか!私だって、紗里のことは親友でかけがえのないパートナーだと思ってるよ」
「だったらどうして、最初っから教えてくれなかったの?」
「それは…。だって紗里は任務とかには忠実だし真面目だし、困らせると思って…」
「そっか…」
紗里はしばらく考えてから、
「私は忍者の仕事が好きだし、お小遣いだってほしい。だから引き受けた任務は真面目にやるけど、末明を裏切るようなことはしないよ?それにきちんと話だって聞くし、解決方法がないかいっしょに模索する。そういう相手だって思ってくれてなかったことはちょっと辛かったかも」
いままでに聞いたことがないような真面目なトーンで言う。
「ごめん…」
そう末明が謝る暇もなく座っていたソファから立ち上がると、柚吏の胸倉をグイっと掴んで睨みつけ、
「あんた、よくも末明のこと脅してくれたわね?」
詰め寄った。
「ご…、ごめん」
苦笑いの柚吏に舌打ちしてから手を離し、
「この現代に、本当に命を狙ってくる輩がいるとはね…。どう対策するべきか」
もう一度ソファに座り直してつぶやく紗里。
「…扇も含め、ここにいる全員が命を狙われる可能性があるってことだもんね…」
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