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第82話 いっぱいのはじめて
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「ねぇ柚吏、2人でいっぱいはじめてのことやろうよ!」
柚吏の前にひょこっと飛び出し、カラダの動きと勢いを借りて言葉を絞り出す末明。
変なこと言うヤツだと思われたらどうしよう?
そんな気持ちもあったけれど、いまは本当に、自分たちがいつどうなるかがわからない状況。
少しでも柚吏といっしょにいたいし、ひとつでも多くの思い出を作っておきたい。
「なんか誘いかたがエロくない?」
茶化した柚吏に、
「は?意味わかんない!なに想像したの?」
突っかかる末明。
「まぁ俺も、末明といろいろしたいけど」
「…はぁ…?柚吏のほうが言いかたエロくない?」
「健全、健全」
そんなふうに言いながら自然と肩に手をまわしてくる柚吏にドキっとする。
愛おしいとか思ってこういうことしてくれてるんだよね?
慣れてるとか、自我を封じ込められたくないからとか、そういうんじゃないよね…?
いつの間にか柚吏にハグされている感じになっていて目が合って、照れ臭くなってどちらからともなく離れて…。
「…こ、この辺に、う、海の見えるカフェがあるらしい」
「そうなの?」
「お…、なに興味ある?」
「うん、雰囲気よさそう!」
「まじか。調べといてよかった」
海が見えるカフェに行って爽やかな碧色のゼリーみたいな“海ドリンク”を飲んで、肉厚のパティとシャキシャキのレタスが入ったハンバーガーを食べて、星まで満喫。
2人でいっぱいのはじめてを体験した。
ずっとこのまま、こんなふうに柚吏と楽しい思い出を作ることができますように…。
柚吏の前にひょこっと飛び出し、カラダの動きと勢いを借りて言葉を絞り出す末明。
変なこと言うヤツだと思われたらどうしよう?
そんな気持ちもあったけれど、いまは本当に、自分たちがいつどうなるかがわからない状況。
少しでも柚吏といっしょにいたいし、ひとつでも多くの思い出を作っておきたい。
「なんか誘いかたがエロくない?」
茶化した柚吏に、
「は?意味わかんない!なに想像したの?」
突っかかる末明。
「まぁ俺も、末明といろいろしたいけど」
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「健全、健全」
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いつの間にか柚吏にハグされている感じになっていて目が合って、照れ臭くなってどちらからともなく離れて…。
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