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第40話 迷惑をかけるな
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ホテルの地下駐車場には見慣れた高級車。
運転席にはハヤミの姿もある。
一気にホッとして全身の力が抜けていくような気がした。
アオイが滑り込むようにその高級車の後部座席に乗り込んだ瞬間、運転席に乗っていたハヤミがアクセルを踏み込みながら溜め息をついた。
「お前、何やってんの?」
呆れた声。
ルームミラー越しに睨まれているのがわかって視線を逸らす。
「お前が勝手な行動をとることでみんなに迷惑がかかるってわからないのか?」
冷たい口調で続けるハヤミに涙があふれそうになるレナ。
これは完全に私が悪い。
何を言われても仕方ないと思う。
でも…。
さっきまで本当に怖かった。
どうなるかと思って心臓も縮んで、ずっとずっと怖くて…。
やっといま少しだけホッとしたところにあらためて自分の行動について指摘されるともう、申し訳なさすぎて言葉も出なくて、それがかわりに涙となって溢れ出た。
涙をこぼしたレナを見て驚いたアオイが反射的にギュッと抱きしめ
「あああああ、もうっ、ハヤミさんがそんなきつく言うから!」
頭をヨシヨシしながら抗議する。
「相変わらずアオイは甘いな」
運転席から冷たい声を返すハヤミ。
「そんなこと言ったって、レナちゃんは今回が初めての任務なんだよ?もっとやさしくできないかなぁ…」
溜め息をついたアオイにも
「人のやさしさを無自覚にすり減らす、こいつみたいな馬鹿には慈悲なんて無用の長物でしかない。足元をすくわれる前にそういったやさしさは捨てることだな」
冷たい態度のまま。
「お前がイケメンに尻尾を振ってひとりで勝手に自爆するのは自己責任だからいいとして、みんなに迷惑をかけるな。仕事中くらいイケメンのケツを追いかけまわすのを忘れて任務に集中しろ」
運転席にはハヤミの姿もある。
一気にホッとして全身の力が抜けていくような気がした。
アオイが滑り込むようにその高級車の後部座席に乗り込んだ瞬間、運転席に乗っていたハヤミがアクセルを踏み込みながら溜め息をついた。
「お前、何やってんの?」
呆れた声。
ルームミラー越しに睨まれているのがわかって視線を逸らす。
「お前が勝手な行動をとることでみんなに迷惑がかかるってわからないのか?」
冷たい口調で続けるハヤミに涙があふれそうになるレナ。
これは完全に私が悪い。
何を言われても仕方ないと思う。
でも…。
さっきまで本当に怖かった。
どうなるかと思って心臓も縮んで、ずっとずっと怖くて…。
やっといま少しだけホッとしたところにあらためて自分の行動について指摘されるともう、申し訳なさすぎて言葉も出なくて、それがかわりに涙となって溢れ出た。
涙をこぼしたレナを見て驚いたアオイが反射的にギュッと抱きしめ
「あああああ、もうっ、ハヤミさんがそんなきつく言うから!」
頭をヨシヨシしながら抗議する。
「相変わらずアオイは甘いな」
運転席から冷たい声を返すハヤミ。
「そんなこと言ったって、レナちゃんは今回が初めての任務なんだよ?もっとやさしくできないかなぁ…」
溜め息をついたアオイにも
「人のやさしさを無自覚にすり減らす、こいつみたいな馬鹿には慈悲なんて無用の長物でしかない。足元をすくわれる前にそういったやさしさは捨てることだな」
冷たい態度のまま。
「お前がイケメンに尻尾を振ってひとりで勝手に自爆するのは自己責任だからいいとして、みんなに迷惑をかけるな。仕事中くらいイケメンのケツを追いかけまわすのを忘れて任務に集中しろ」
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