やさしさの溢れる世界で

竹柏凪紗

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第20話 イケメン

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「俺、高村吏都。吏都って呼んで。あらためてよろしくね。現役高校生の17歳」

窓の向こうに視線を向けてしまった伊吹とは対照的に穏やかな笑顔を里奈に向けて手を差し出す吏都。

「…あ、ど、どうも。えっと…、深山里奈です。えっと…、同じく17歳です」
緊張気味に挨拶を返す。

うわぁ、この人、すごいきれいな顔してる。
大人な雰囲気だし、高校生だなんて思わなかったな。

なんかすごく色気のあるオーラを纏っていて、見てるだけでドキドキしちゃうような人…。

「あの…、この前は、ありがとうございました」
「とんでもない。あいつ、キモかったよね。もうぜんぶ聞こえててさぁ。ほんと、いつ話に割り込もうかって思ってたんだよね」

クスクスと笑いはじめた吏都に少し驚きながら
「高村くん…、そんな笑い方もするんだね…」
秋穂がボソリと言う。

「え?意外?俺のこと、吏都でいいよ。それから俺、学校では猫被ってるだけだから」
そう言ってあらためて笑う吏都。

「猫…?」

「うん。俺、思ってることすぐ言っちゃうから人付き合いが苦手でさ。あんまり話しかけられないようにいつも頑張って無表情を作ってたんだよね。驚かせてごめん」

吏都に微笑まれた秋穂は一瞬に耳まで真っ赤にして
「だ、大丈夫です!お、驚いてなんか…ない!」
カチカチのロボットみたいな状態で自分の席へ。

着席すると机に突っ伏して両手で机をガンガンと叩きながら心の中で叫ぶ。
くわぁ~っ、イケメン~!

そんな秋穂を横目で見ながら吏都が真剣な表情で里奈に言った。

「この前ファミレスに来てたヤツ、なんかやばいヤツみたいだから気をつけて」
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