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第35話 クソみたいな将来しか待ってない
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「まぁそうだな。俺たちにはクソみたいな将来しか待ってないからな」
苦笑いして秋穂の言葉に同意して続ける伊吹。
「いまはそのクソみたいな将来をマシに生きていけるかみたいなこと、必死でやってる。どれだけ詐取されずに生きていくかとか、カスみたいな人間からどれくらいカネ引っ張れるかとか」
鼻で嗤いながら軽い感じで言うのに、それがただの冗談じゃないことがなんとなく伝わってきて変な気持ちになる。
「おいおい伊吹、秋穂が慰めてんのにお前が怖がらせてどうするよ?」
吏都が伊吹に言って
「里奈ちゃん、ごめんね。伊吹ってば、ほんとバカだから」
やさしく笑う。
いまの私みたいな生活が日常みたいって…。
それっていつから?
私なんてたった半年くらいとか。
それでこんな嫌な思いしているのに、こういう感じが小さい頃からってこと?
「なんであんなカスみたいな男に脅されるようなキッカケ作ってるのか知らないけど、たぶん里奈ってさ、ウチらと違っていままではちゃんと生きてたんだろうなって感じがするからさ、もとの生活に戻れるならそうしたほうがいいよ」
秋穂に言われて涙が勝手にあふれ出していた。
もとの生活に戻る。
できたらそうしたい。
でも…。
無理なんだ。
そうあらためて思ったらもう…。
虚しくて苦しくて。
いますぐ消えてしまいたくなった。
たぶん私は、秋穂や伊吹みたいに笑って自分の境遇を話したりできない。
これから先もずっと。
苦笑いして秋穂の言葉に同意して続ける伊吹。
「いまはそのクソみたいな将来をマシに生きていけるかみたいなこと、必死でやってる。どれだけ詐取されずに生きていくかとか、カスみたいな人間からどれくらいカネ引っ張れるかとか」
鼻で嗤いながら軽い感じで言うのに、それがただの冗談じゃないことがなんとなく伝わってきて変な気持ちになる。
「おいおい伊吹、秋穂が慰めてんのにお前が怖がらせてどうするよ?」
吏都が伊吹に言って
「里奈ちゃん、ごめんね。伊吹ってば、ほんとバカだから」
やさしく笑う。
いまの私みたいな生活が日常みたいって…。
それっていつから?
私なんてたった半年くらいとか。
それでこんな嫌な思いしているのに、こういう感じが小さい頃からってこと?
「なんであんなカスみたいな男に脅されるようなキッカケ作ってるのか知らないけど、たぶん里奈ってさ、ウチらと違っていままではちゃんと生きてたんだろうなって感じがするからさ、もとの生活に戻れるならそうしたほうがいいよ」
秋穂に言われて涙が勝手にあふれ出していた。
もとの生活に戻る。
できたらそうしたい。
でも…。
無理なんだ。
そうあらためて思ったらもう…。
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いますぐ消えてしまいたくなった。
たぶん私は、秋穂や伊吹みたいに笑って自分の境遇を話したりできない。
これから先もずっと。
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