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第52話 名前を呼んだ嫌な声
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「私たちの身近にいる推しまで奪わないでほしいわよね。ただ眺めているだけって暗黙の了解なのにいっしょに通勤してくるとか、なに?」
「しかも飛鷹さんとは親密な関係ってこと?あの距離感はやばい~!ってか、ムカつく」
騒ぎが大きくなったのを察知して呆れた相師が面倒臭そうに溜め息をついてから作り笑い。
いつもの穏かな笑みを浮かべながら
「どうしてみんなピリピリしてるのかな?」
やさしく女子社員たちに話しかける相師。
「上原さんと飛鷹さん、香村さんと一体どういう関係なんですかぁ?」
不満そうに聞く女子たちに
「え?普通に3人で通勤しただけだよ。どういう関係だと思ったの?」
事実を告げながら軽くあしらっていく。
「こういうときにはあいつがいてくれると助かるな」
ボソリと言った飛鷹がかすかに微笑む。
そんな飛鷹に
「飛鷹くん、ちょっといいかな?」
珍しく出勤していたCREATEの上原社長が声をかけて引き留めた。
相師の父と噂をされている人物で、かなりのやり手らしい。
倒産寸前だった実家の商店を盛り立てて波に乗り一気に複数の企業を創設。
CREATEもそんな企業のひとつなのだとか。
「あ、少し待っていてくれ」
「はい」
返事をして少し離れたところで待っていたとき
「沙那」
聞き慣れた声に名前を呼ばれて青ざめた。
それはもう、怖いことしか思い出せない嫌な声…。
「しかも飛鷹さんとは親密な関係ってこと?あの距離感はやばい~!ってか、ムカつく」
騒ぎが大きくなったのを察知して呆れた相師が面倒臭そうに溜め息をついてから作り笑い。
いつもの穏かな笑みを浮かべながら
「どうしてみんなピリピリしてるのかな?」
やさしく女子社員たちに話しかける相師。
「上原さんと飛鷹さん、香村さんと一体どういう関係なんですかぁ?」
不満そうに聞く女子たちに
「え?普通に3人で通勤しただけだよ。どういう関係だと思ったの?」
事実を告げながら軽くあしらっていく。
「こういうときにはあいつがいてくれると助かるな」
ボソリと言った飛鷹がかすかに微笑む。
そんな飛鷹に
「飛鷹くん、ちょっといいかな?」
珍しく出勤していたCREATEの上原社長が声をかけて引き留めた。
相師の父と噂をされている人物で、かなりのやり手らしい。
倒産寸前だった実家の商店を盛り立てて波に乗り一気に複数の企業を創設。
CREATEもそんな企業のひとつなのだとか。
「あ、少し待っていてくれ」
「はい」
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それはもう、怖いことしか思い出せない嫌な声…。
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