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第71話 無意識の小賢しさ
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ふわりとやさしく降りてきた大きな手が沙那の頭を撫でてくれたのは一瞬で
「…悪い…」
気まずそうな謝罪とともにサッと引っ込められてしまって戸惑う。
そのまま撫でてくれていてもよかったのにな…。
でも
「頭を撫でてもらえて嬉しかった」
なんて言えるわけがない。
いくら連絡が取れなくなっているからといっても、ヒモみたいな存在だったと気づいていっしょにいたときの気持ちは好きではなく洗脳みたいなものだったのかもしれないと疑っている自分がいたとしても、私の彼氏はまだ拓人。
別れ話をしていない以上、こんなことを喜んでいいはずがない。
でも…。
今後もチャンスがあれば頭を撫でてもらいたいと思っている自分がいて
「だ、大丈夫ですよ。私は全然まったく気にしてないです」
なんてずるい言い方をしてしまう。
そんな自分のズルさを隠そうと必死に言い訳して…。
「だ、だいたい、ひ、飛鷹さん、なんとなく人との距離感バグってるじゃないですか!上原さんの頭だって普通に撫でてあげていたし、私のことだって名前じゃなくずっと“あんた”って呼び続けていますし」
名前を呼んでほしいなんて願望までいっしょに詰め込んでしまうあたり、無意識に小賢しいことをしてしまっている自分が情けない。
「…申し訳ない。本当に人との距離感や関わり方がわからなくて…」
「大丈夫です!気にしないでください」
そう励ましただけのつもりだったのに
「私は嬉しかったので!」
つい心の中にあった本音が言葉として漏れていて焦る。
…ど、どうしよう…。
こ、こんなことを言う部下なんて絶対におかしいよね?!
「…悪い…」
気まずそうな謝罪とともにサッと引っ込められてしまって戸惑う。
そのまま撫でてくれていてもよかったのにな…。
でも
「頭を撫でてもらえて嬉しかった」
なんて言えるわけがない。
いくら連絡が取れなくなっているからといっても、ヒモみたいな存在だったと気づいていっしょにいたときの気持ちは好きではなく洗脳みたいなものだったのかもしれないと疑っている自分がいたとしても、私の彼氏はまだ拓人。
別れ話をしていない以上、こんなことを喜んでいいはずがない。
でも…。
今後もチャンスがあれば頭を撫でてもらいたいと思っている自分がいて
「だ、大丈夫ですよ。私は全然まったく気にしてないです」
なんてずるい言い方をしてしまう。
そんな自分のズルさを隠そうと必死に言い訳して…。
「だ、だいたい、ひ、飛鷹さん、なんとなく人との距離感バグってるじゃないですか!上原さんの頭だって普通に撫でてあげていたし、私のことだって名前じゃなくずっと“あんた”って呼び続けていますし」
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「…申し訳ない。本当に人との距離感や関わり方がわからなくて…」
「大丈夫です!気にしないでください」
そう励ましただけのつもりだったのに
「私は嬉しかったので!」
つい心の中にあった本音が言葉として漏れていて焦る。
…ど、どうしよう…。
こ、こんなことを言う部下なんて絶対におかしいよね?!
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