オレのカワイイ陽キャ腹黒王子さま

竹柏凪紗

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第56話 お互いにイチャイチャしよう

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「わぁ…翡翠くんと玲人、絵になるねぇ!そんなギュっとかしてると、なんだかラブラブのカップルみたい。なんだか、いい感じだよ」

モヤモヤした気持ちのまま引き攣った笑顔を浮かべた玲人を見て加奈がはしゃぐ。

「…そんなこと…」

否定しようとした玲人の言葉を
「でしょう?嬉しい。加奈ちゃんと陽翔だってすごくお似合い。カップルみたいだよ」
翡翠がかき消した。

「私たち、お似合いだって!まわりから見たらカップルとかに見えたりするのかな?」

いつもは少し甘ったるくて癒される加奈の声が、なんだかいまはとっても癪に障る。
さらに加奈はいつの間にか陽翔の腕に手を絡め、ピタリとカラダを密着させて楽しそう。

「わ、本当のカップルみたいだ。妬いちゃうなぁ」

翡翠はにこりと笑い、
「せっかくだし、お互いにイチャイチャしない?」
すごい提案をする。

「…え?なんのためにそんなことするの?」
思わず突っ込んでしまった玲人。

そんな玲人に翡翠は微笑みかけると
「お互いの仲を深めるために決まってるでしょ。お互い、お似合い同士なんだから」
頬をすり寄せながら愉しそうに言う。

そんな馬鹿げた提案、陽翔が受け入れるわけないよ。
お互いにイチャイチャして、いったい陽翔に何の得があるっていうの?

しかも陽翔は学園の王子様。
取り巻き女子たちの誰にでもやさしいけど、特定の誰か特別なんてことはこれまで一度だってなかった。

そんな陽翔が…。

そう思っていたのに
「…いいな。楽しそうかも…」
つぶやくように言った陽翔を見て玲人は驚いた。
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