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第2章 季節の変わり目は複雑な天気に
第102話 結果発表と4次試験内容発表
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結果発表は思ったよりもあっさりしていた。
協会の会議室。
長机、白い壁、無機質な照明。
料理の匂いはもうどこにもない。
「それでは三次試験の結果を発表します」
協会職員の声は感情を一切含まない。
結は背筋を伸ばしたまま瞬きもせず前を見ていた。
手のひらがじっとりと湿っている。
「第一位突破――Cグループです」
一瞬、空気が止まり、
次の瞬間小さなざわめきが起きた。
Cグループの面々が顔を見合わせ遅れて息を吐く。
納得の結果。
誰もがそう思った。
結は静かに一度だけ頷いた。
(……やっぱり、強かったもんね)
「第二位突破は………………Bグループです」
その言葉を聞いた瞬間、
結の耳が『きん』と鳴った。
頭が理解するより先に胸が重くなる。
(通った……の?)
誰かが小さく「よし」と呟いた。
でも飛び上がる人はいない。
嬉しいはずなのに、
喜び切るには理由が足りなかった。
「第三位――Dグループ」
後方で誰かが短く息を吐く。
公の姿が一瞬だけ目に入った。
悔しさを隠しきれない横顔。
結は何も言えなかった。
「第四位――A4グループ」
森崎のいたグループ。
彼の顔は読み取れなかった。
唇だけがわずかに歪んでいた。
結果は以上。
拍手も歓声もない。
ただ事実が並べられただけだった。
協会職員が間を置かずに続ける。
「以上の結果をふまえまして4次試験にはCグループとBグループになります
続いて、次試験――4次試験準決勝の内容について説明します」
その瞬間、
結の中の“通過した実感”が完全に消えた。
「準決勝は個人審査です」
空気がさらに張り詰める。
「これまでの各グループは解散いたしますが。
4次審査では3次審査グループメンバーで各自一皿ずつ調理していただきます」
結は無意識に拳を握った。
「審査対象は、技術・構成・再現性・独自性。
各グループ4名から上位二名が決勝進出となります」
二名。
Bグループから通れるのは――二人。
結の喉がひくりと鳴った。
(……次は守ってもらえない)
連携も補完も譲り合いもない。
完全な個人戦。
説明が終わり解散となる。
椅子が引かれる音がやけに大きく聞こえた。
「……おめでとう、結」
公が、少し距離を空けて声をかけてきた。
「ありがとう。
公も……お疲れ様」
「俺は、ここまでだ」
言い切りだった。
悔しさはある。
でも、後悔は少ない。
そういう顔だった。
「次は地獄だな」
「……うん」
二人は同時に苦笑した。
Bグループの元メンバーたちも集まってくる。
「通ったな」
「でもここからだ」
「正直ここからが本番だろ」
誰も、「おめでとう」とは言わなかった。
それが何より正しかった。
会場を出ると外の空気は冷たく澄んでいた。
結は深く息を吸う。
胸の奥で、
小さな不安とはっきりした覚悟が同時に芽を出す。
(……一皿)
誰の力も借りない一皿。
逃げ場のない舞台が、
すでに目の前に用意されていた。
結はゆっくりと歩き出す。
次は――
自分一人で立つ番だ。
協会の会議室。
長机、白い壁、無機質な照明。
料理の匂いはもうどこにもない。
「それでは三次試験の結果を発表します」
協会職員の声は感情を一切含まない。
結は背筋を伸ばしたまま瞬きもせず前を見ていた。
手のひらがじっとりと湿っている。
「第一位突破――Cグループです」
一瞬、空気が止まり、
次の瞬間小さなざわめきが起きた。
Cグループの面々が顔を見合わせ遅れて息を吐く。
納得の結果。
誰もがそう思った。
結は静かに一度だけ頷いた。
(……やっぱり、強かったもんね)
「第二位突破は………………Bグループです」
その言葉を聞いた瞬間、
結の耳が『きん』と鳴った。
頭が理解するより先に胸が重くなる。
(通った……の?)
誰かが小さく「よし」と呟いた。
でも飛び上がる人はいない。
嬉しいはずなのに、
喜び切るには理由が足りなかった。
「第三位――Dグループ」
後方で誰かが短く息を吐く。
公の姿が一瞬だけ目に入った。
悔しさを隠しきれない横顔。
結は何も言えなかった。
「第四位――A4グループ」
森崎のいたグループ。
彼の顔は読み取れなかった。
唇だけがわずかに歪んでいた。
結果は以上。
拍手も歓声もない。
ただ事実が並べられただけだった。
協会職員が間を置かずに続ける。
「以上の結果をふまえまして4次試験にはCグループとBグループになります
続いて、次試験――4次試験準決勝の内容について説明します」
その瞬間、
結の中の“通過した実感”が完全に消えた。
「準決勝は個人審査です」
空気がさらに張り詰める。
「これまでの各グループは解散いたしますが。
4次審査では3次審査グループメンバーで各自一皿ずつ調理していただきます」
結は無意識に拳を握った。
「審査対象は、技術・構成・再現性・独自性。
各グループ4名から上位二名が決勝進出となります」
二名。
Bグループから通れるのは――二人。
結の喉がひくりと鳴った。
(……次は守ってもらえない)
連携も補完も譲り合いもない。
完全な個人戦。
説明が終わり解散となる。
椅子が引かれる音がやけに大きく聞こえた。
「……おめでとう、結」
公が、少し距離を空けて声をかけてきた。
「ありがとう。
公も……お疲れ様」
「俺は、ここまでだ」
言い切りだった。
悔しさはある。
でも、後悔は少ない。
そういう顔だった。
「次は地獄だな」
「……うん」
二人は同時に苦笑した。
Bグループの元メンバーたちも集まってくる。
「通ったな」
「でもここからだ」
「正直ここからが本番だろ」
誰も、「おめでとう」とは言わなかった。
それが何より正しかった。
会場を出ると外の空気は冷たく澄んでいた。
結は深く息を吸う。
胸の奥で、
小さな不安とはっきりした覚悟が同時に芽を出す。
(……一皿)
誰の力も借りない一皿。
逃げ場のない舞台が、
すでに目の前に用意されていた。
結はゆっくりと歩き出す。
次は――
自分一人で立つ番だ。
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