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第一章 二千年後の世界
目標はなんだろう
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ここは冒険者ギルドの一角にある、クエスト掲示板の前だ。
早朝なこともあって寝ぼけ眼の俺は、こぼれかけたあくびを噛み締めながら小さく呟く。
「あー……もう少し寝てたかったなぁ」
「もう! ジェレミー様は冒険に付き合ってくれると言いながら、私のことを三日間も放置していたんですから、今日くらいは頑張ってください! まあ、子供たちと遊ぶのは楽しかったですけど……」
ぼーっとして気怠い俺とは違い、ミラは元気いっぱいだった。
孤児院となる邸宅が完成してから今日で数日経過していたが、彼女はあの三日間で冒険に行けなかったことに対して不満があるようだ。
最後にボソボソと付け加えた言葉から察するに、きっと子供自体は好きでその時間自体は楽しかったのだろう。
「悪い悪い。んで、今日はモンスターの討伐に行くんだよな? クエストの目星はつけてるのか?」
俺は適当な謝辞を述べて聞き流した。
「はい。実は空き時間を使って何度かギルドに足を運んでいたのですが、やはり最初の討伐クエストは簡単なものがいいんじゃないかと思うんです」
「ほう、例えば?」
唇を尖らせて顎に手をやり、唸りながら悩むミラを見ていると、そんなに慎重にならなくてもいいのにと思ってしまう。
「コボルトかゴブリンの討伐ですかね」
案の定、ミラは簡単すぎるクエストをチョイスしたので、俺は間髪入れずに首を横に振ると、すぐに掲示板に目を向けて別のクエストの依頼書を指差した。
「却下だ。これにしよう」
「え!? オークキングの討伐なんて無理ですよ!」
ミラは残像が見えるほど高速で首を横に振り続けており、心の底からオークキングには勝てないと思い込んでいるように見えた。戦闘経験がなく、自分の実力の立ち位置もはっきりしてないからこその言い分だろうが、ミラは俺が鍛え上げたんだ。そこらのモンスターに負けるほどやわじゃない。
「待て。確かに力比べをしたら分が悪いが、ミラは軽装備を活かしたステップワークが持ち味だし、何より回避能力と体の頑丈さが桁違いだからな。長所を活かして戦えば負けることはないと思うぞ」
「そ、そんなぁ……本当に私がオークキングなんて倒せますか?」
ミラは涙ながらに弱々しい声色で訴えかけてきた。
もっと自信を持ってほしいものだな。
「ミラ。お前が単に強くなりたいだけなら、冒険者に拘る必要は全くないんだ。でも、もしも成し遂げたい目標があるなら話は別だ。だから、目標があるなら聞かせてくれ」
俺は真剣な眼差しでミラの瞳を捉えて離さない。
単なる憧れや強さを求めているだけでは、何事も続かないのが定石だ。ましてや、冒険者なんて危険な仕事を続けるなんてバカのやることだ。
俺の言葉を耳にして目の前で俯いてしまった彼女の心には、そんな表面的な思いとは別の考えがあると俺は知っている。
だからこそ真剣なんだ。
「……見返したい」
「誰を?」
「私を蔑んできた人たちを見返したいです……っ! もう荷物持ちをしている時に殴られたり蹴られたり、酷い言葉を浴びせられるのは嫌です……」
ミラは俯きながら歯を食いしばり、両手を強く握って悔しさをあらわにした。
「そうだよな。俺も小さい頃は魔法しか使えなくてバカにされたもんだ。その時は必死に努力して体術も高水準に持っていったんだ。だから、ミラも頑張れ」
「ありがとうございます……あれ? でも、ジェレミー様が私を応援する理由って報奨金目当てでしたよね?」
ミラは俺からの言葉を聞き、最初こそ大きく頷き感謝を述べてくれたが、次第に過去の俺の発言を思い出し、疑問の声を口にした。
「まあ……そうだな。それもあるが、単純に俺もフランクたちにはちょっとやり返したい気持ちがあるんだ。それに、お金稼ぎだけが目当てだったあの時の俺とはもう違う。今はこんな行き当たりばったりの生活を楽しんでるんだよ。ミラが一生懸命な姿で鍛錬に取り組んでくれるから俺も蔑ろにはできないしな。ってことで、早くこれを受付に持っていって受注してこい。オークキングをぶっ倒しにいくぞ!」
俺は掲示板から依頼書を剥がすと、それを強引にミラの両手に持たせて受付へ行くよう促した。
フランクに個人的な恨みはないが、荷物持ちに対する扱いの酷さや傲慢すぎる態度は些か目に余る。
そんな男を見返そうとするミラを見ていると、俺も自然と協力してやりたくなっていた。
多くの人々に虐げられてきたミラの事をサポートしてあげたい。彼女が街で不自由なく冒険者活動ができれば、彼女の目的は果たされたと言えるだろう。
「はい! お金はちゃんと稼いだら渡すので安心してくださいねっ!」
ミラは元気な返事をしつつも、イタズラな笑みを浮かべてから受付へ向かった。
二千年前の殺伐とした世界で剣と魔法に魅了された人々は、皆が魔王討伐を掲げて血眼になっていた。
だが、今の世界にはそれがない。最高じゃないか。
魔王の手によって暗くなった空は昼夜を殺していたし、陽の光を浴びれなくなった人々の精神はすっかり病んでいた。
魔法が栄えていた世界が恋しいのは事実だが、あんな日常を繰り返すのはもうごめんだ。
一人残された俺はギルドの外へ出て、晴れ渡る空を眺めた。
「……絶好の冒険日和だな」
過去の世界を想起しつつも、同時にオークキングについての情報を整理する。
まず、オークキングは中級冒険者が単騎で討伐可能なモンスターであり、中級冒険者最初の難関として知られている……まあ、二千年前の知識だが。
続けるが、オークキングは全長五メートル近い体躯に筋骨隆々の肉体が特徴的で、得物は自身の拳だ。
見た目の通り物理攻撃にはそれなりに強いが、肘の内側や膝の裏などの関節に近い部分の他、頸や脛の辺りは皮膚が薄いので、そこを重点的に狙えば討伐し易くなる。
少し前にミラを虐めていたフランクは中級冒険者だったと思うが、そんな彼でもオークキングくらいなら単騎で倒せると思う。
仮にミラがフランク程度の実力を指標にするのなら、オークキングは避けて通れない道となるわけだ。
フランクとは同じ街で冒険者活動を続ける以上、そのうち再会することになるだろうし、そのくらいの実力をつけるのは必須事項となる。
「必ず見返してやろう」
俺は一人小さな声で呟いた。
ミラの思いは十分に伝わった。
俺もとことん協力しよう。
一緒にフランクを後悔させてやろう。
早朝なこともあって寝ぼけ眼の俺は、こぼれかけたあくびを噛み締めながら小さく呟く。
「あー……もう少し寝てたかったなぁ」
「もう! ジェレミー様は冒険に付き合ってくれると言いながら、私のことを三日間も放置していたんですから、今日くらいは頑張ってください! まあ、子供たちと遊ぶのは楽しかったですけど……」
ぼーっとして気怠い俺とは違い、ミラは元気いっぱいだった。
孤児院となる邸宅が完成してから今日で数日経過していたが、彼女はあの三日間で冒険に行けなかったことに対して不満があるようだ。
最後にボソボソと付け加えた言葉から察するに、きっと子供自体は好きでその時間自体は楽しかったのだろう。
「悪い悪い。んで、今日はモンスターの討伐に行くんだよな? クエストの目星はつけてるのか?」
俺は適当な謝辞を述べて聞き流した。
「はい。実は空き時間を使って何度かギルドに足を運んでいたのですが、やはり最初の討伐クエストは簡単なものがいいんじゃないかと思うんです」
「ほう、例えば?」
唇を尖らせて顎に手をやり、唸りながら悩むミラを見ていると、そんなに慎重にならなくてもいいのにと思ってしまう。
「コボルトかゴブリンの討伐ですかね」
案の定、ミラは簡単すぎるクエストをチョイスしたので、俺は間髪入れずに首を横に振ると、すぐに掲示板に目を向けて別のクエストの依頼書を指差した。
「却下だ。これにしよう」
「え!? オークキングの討伐なんて無理ですよ!」
ミラは残像が見えるほど高速で首を横に振り続けており、心の底からオークキングには勝てないと思い込んでいるように見えた。戦闘経験がなく、自分の実力の立ち位置もはっきりしてないからこその言い分だろうが、ミラは俺が鍛え上げたんだ。そこらのモンスターに負けるほどやわじゃない。
「待て。確かに力比べをしたら分が悪いが、ミラは軽装備を活かしたステップワークが持ち味だし、何より回避能力と体の頑丈さが桁違いだからな。長所を活かして戦えば負けることはないと思うぞ」
「そ、そんなぁ……本当に私がオークキングなんて倒せますか?」
ミラは涙ながらに弱々しい声色で訴えかけてきた。
もっと自信を持ってほしいものだな。
「ミラ。お前が単に強くなりたいだけなら、冒険者に拘る必要は全くないんだ。でも、もしも成し遂げたい目標があるなら話は別だ。だから、目標があるなら聞かせてくれ」
俺は真剣な眼差しでミラの瞳を捉えて離さない。
単なる憧れや強さを求めているだけでは、何事も続かないのが定石だ。ましてや、冒険者なんて危険な仕事を続けるなんてバカのやることだ。
俺の言葉を耳にして目の前で俯いてしまった彼女の心には、そんな表面的な思いとは別の考えがあると俺は知っている。
だからこそ真剣なんだ。
「……見返したい」
「誰を?」
「私を蔑んできた人たちを見返したいです……っ! もう荷物持ちをしている時に殴られたり蹴られたり、酷い言葉を浴びせられるのは嫌です……」
ミラは俯きながら歯を食いしばり、両手を強く握って悔しさをあらわにした。
「そうだよな。俺も小さい頃は魔法しか使えなくてバカにされたもんだ。その時は必死に努力して体術も高水準に持っていったんだ。だから、ミラも頑張れ」
「ありがとうございます……あれ? でも、ジェレミー様が私を応援する理由って報奨金目当てでしたよね?」
ミラは俺からの言葉を聞き、最初こそ大きく頷き感謝を述べてくれたが、次第に過去の俺の発言を思い出し、疑問の声を口にした。
「まあ……そうだな。それもあるが、単純に俺もフランクたちにはちょっとやり返したい気持ちがあるんだ。それに、お金稼ぎだけが目当てだったあの時の俺とはもう違う。今はこんな行き当たりばったりの生活を楽しんでるんだよ。ミラが一生懸命な姿で鍛錬に取り組んでくれるから俺も蔑ろにはできないしな。ってことで、早くこれを受付に持っていって受注してこい。オークキングをぶっ倒しにいくぞ!」
俺は掲示板から依頼書を剥がすと、それを強引にミラの両手に持たせて受付へ行くよう促した。
フランクに個人的な恨みはないが、荷物持ちに対する扱いの酷さや傲慢すぎる態度は些か目に余る。
そんな男を見返そうとするミラを見ていると、俺も自然と協力してやりたくなっていた。
多くの人々に虐げられてきたミラの事をサポートしてあげたい。彼女が街で不自由なく冒険者活動ができれば、彼女の目的は果たされたと言えるだろう。
「はい! お金はちゃんと稼いだら渡すので安心してくださいねっ!」
ミラは元気な返事をしつつも、イタズラな笑みを浮かべてから受付へ向かった。
二千年前の殺伐とした世界で剣と魔法に魅了された人々は、皆が魔王討伐を掲げて血眼になっていた。
だが、今の世界にはそれがない。最高じゃないか。
魔王の手によって暗くなった空は昼夜を殺していたし、陽の光を浴びれなくなった人々の精神はすっかり病んでいた。
魔法が栄えていた世界が恋しいのは事実だが、あんな日常を繰り返すのはもうごめんだ。
一人残された俺はギルドの外へ出て、晴れ渡る空を眺めた。
「……絶好の冒険日和だな」
過去の世界を想起しつつも、同時にオークキングについての情報を整理する。
まず、オークキングは中級冒険者が単騎で討伐可能なモンスターであり、中級冒険者最初の難関として知られている……まあ、二千年前の知識だが。
続けるが、オークキングは全長五メートル近い体躯に筋骨隆々の肉体が特徴的で、得物は自身の拳だ。
見た目の通り物理攻撃にはそれなりに強いが、肘の内側や膝の裏などの関節に近い部分の他、頸や脛の辺りは皮膚が薄いので、そこを重点的に狙えば討伐し易くなる。
少し前にミラを虐めていたフランクは中級冒険者だったと思うが、そんな彼でもオークキングくらいなら単騎で倒せると思う。
仮にミラがフランク程度の実力を指標にするのなら、オークキングは避けて通れない道となるわけだ。
フランクとは同じ街で冒険者活動を続ける以上、そのうち再会することになるだろうし、そのくらいの実力をつけるのは必須事項となる。
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ミラの思いは十分に伝わった。
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