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「瞬!」
凛が驚きで声を上げるのと同時に、ブラッディストがうめき声をあげて、そばに会った椅子を投げ飛ばす。
「そいつはもう、お前の兄ではない! 暗炎の魔術で燃やせ!」
副校長が凜の後ろで叫ぶ。
「無理……無理です! 私に兄は殺せません!」
「だからそれはもうお前の兄でも、家族でもない! 醜い化物……敵だ!」
校長もいつのまにか凜のそばにきて、彼女の肩を叩く。
「やりなさい。あなたはやらなければなりません。感情をすべて捨てるのです」
無理だ、と叫ぼうとしたとき、無意識に術が放たれる。昇竜の魔術。勢いのある魔術だった。
「ぐっ!」
もろに兄にあたり、瞬はその場で倒れてしまう。
「さすがだ、立花! とどめをさしてしまえ!」
副校長が凜の背中を勇気づけようとしたのか、バシバシ叩いた直後だった、凛はあの「時空」の魔術を習得してしまった――――
そこからのことを、凛はよく覚えていない。もう一度、無理だ、と叫ぼうとしたとき、なぜか周りの風景が自分が昇竜の魔術を放つ直前に戻った。
「……!?」
驚きを隠せないままでいる凜に、校長がさきほどと同じく、「感情をすべて捨てるのです」と凛を諭している。
そして本能の赴くまま、最強の術の一つであるあの暗炎の魔術を兄に向って放っていた。
凛が驚きで声を上げるのと同時に、ブラッディストがうめき声をあげて、そばに会った椅子を投げ飛ばす。
「そいつはもう、お前の兄ではない! 暗炎の魔術で燃やせ!」
副校長が凜の後ろで叫ぶ。
「無理……無理です! 私に兄は殺せません!」
「だからそれはもうお前の兄でも、家族でもない! 醜い化物……敵だ!」
校長もいつのまにか凜のそばにきて、彼女の肩を叩く。
「やりなさい。あなたはやらなければなりません。感情をすべて捨てるのです」
無理だ、と叫ぼうとしたとき、無意識に術が放たれる。昇竜の魔術。勢いのある魔術だった。
「ぐっ!」
もろに兄にあたり、瞬はその場で倒れてしまう。
「さすがだ、立花! とどめをさしてしまえ!」
副校長が凜の背中を勇気づけようとしたのか、バシバシ叩いた直後だった、凛はあの「時空」の魔術を習得してしまった――――
そこからのことを、凛はよく覚えていない。もう一度、無理だ、と叫ぼうとしたとき、なぜか周りの風景が自分が昇竜の魔術を放つ直前に戻った。
「……!?」
驚きを隠せないままでいる凜に、校長がさきほどと同じく、「感情をすべて捨てるのです」と凛を諭している。
そして本能の赴くまま、最強の術の一つであるあの暗炎の魔術を兄に向って放っていた。
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