私がネズミになって世界の行方を見守ってみた

南野海風

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95.平凡なる超えし者、戦場に戻る……

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 葉っぱでできたカマクラを、長身の魔王でも余裕があるよう少し大きめに調整し直す。

「構わなくていい」

 まあその甲斐なく、魔王は魔法で椅子的なものを作ったか取り出したかして、すでに座っているが。
 足を組んで。
 なんですかこの男は。女二人の所に無遠慮に割り込んで偉そうに。

「…………」

 上着を着たアルカは、なんかもじもじしてるし。
 私が発破かけたのが効いているのかもしれないけど、ほんとこいつは露骨だわ。
 顔だけじゃなくてついに全身にも書き出したよ。「魔王くん大好き」って。

 そんなアルカを、ぼんやり見ている魔王。

 そしてそれらを「リアジェイルが殺意を覚えるのも無理はないな」と思いながら見ている私。
 何この空間。やってらんねーんだけど。

 火を囲む三人は、今、そんな感じである。

 ……面倒臭いことこの上ないので、もうほんと、とっとと話を進めてしまおう。ほんとこの空間からしてやってらんねーって話だわ。まったく。女二人で静かに暖を取りたかったのに。

「魔王、力を渡しておくよ」

「ん? ……ああ」

 この野郎。
 今の打っても響かない返答、確実に間に「あ、そういやこいつもいたな」的な思考が入ったよな? 絶対入っただろ?
 何しに来たんだよって話だろ。アルカ見に来たの? そういうのは二人きりでやれよ、もう。

 ていうか、マジでだ。

「時間がないのはわかってるでしょ? 今はこっち優先してくれないかな?」

「……ああ、すまん。少し考え事をしていた」

 アルカ見てただけのくせに。
 やぶ蛇だから言わないけど、こっちは見てたところを見てるんだよっ。言い方を変えるなら万引きGメンの目の前で現行犯なんだよっ。
 本当にやぶ蛇になりそうだから言わないけどっ。

「はい、これ」

 「妖精の卵」と「呪いの銀貨」を掌に乗せ、差し出す。

 火を挟んだ向こうで、魔王の魔力が動く。すると私の手の中にあった二つの物体は宙を舞い、魔王の下へ飛んで行った。

「ほう。妖精の栄養源になっていたか」

 魔王もこれは珍しいと思ったのか、妖精の卵には興味を示した。

 「呪いの銀貨」はさっさと力を回収したのか、いつかの石のようにさらさらっと消えてしまったが。
 きっと何人も不幸に陥れたのだろう呪いのアイテムなのに、魔王の前では石ころ同然って感じである。なんつーか、強すぎるってのもなんだか品がない気がするなぁ。

「それ、力を回収したら死んじゃうの?」

 「理の石」の時も、今の「呪いの銀貨」の時も、力を取られた物体は消えてなくなっている。

 前例に添うなら、妖精の卵も、消えてしまうのではないか。
 さすがに殺すのはちょっと嫌なんだけど。

「いや。私の力を栄養源として、尽きるまで吸い尽くそうとしているな。無限に近い力だけに尽きることはなく、それが逆にこいつの羽化を引き止めているようだ」

 ほう。つまり妖精側が食らいついて離さないって状態なのか。

「力に魅せられた停滞、時間停止、あるいは緩やかな時の支配か。何にしろ、力を取ってしまえば目覚めるだろう」

 右の掌に乗せた卵に、左手の人差し指で触れる。
 強い力が移るのを感じる――と同時に、卵の中の妖精が動き出した。

 保護していたガラスのような球体が、物質から液体になって魔王の手を濡らす。
 濡れた身体、髪、そして羽を震わせ、ついに妖精が立ち上がった。

 おおー……

 妖精の卵も初めて見たけど、妖精が誕生する瞬間を見るのも初めてだ。
 大きさは二十センチくらいかなぁ。
 サイズ感だけで言うと精巧なフィギュアって感じだ。

 …………

 あれっ。

 白い身体はそのままだが、いや、だからこそ目立つのだろう。
 短い銀髪が徐々に黒く染まり、緑色の大きな瞳も黒が混じって暗緑色となり、淡く虹色に輝き透けている羽も、黒く透き通るセロファンのようなそれへと変色してしまった。

「どうやら私の力に染まりすぎたか。世にも珍しい闇の妖精の誕生だ」

 えー……それって……えー……いいのかそれ……

 あ、でも、本人はそんなに不満も不都合もないようで、生みの親みたいな形になった魔王の周りを嬉しそうに飛び回っている。
 まあ何はともあれ、本人がいいならいいってことだね。……かなり運命のいたずらを感じるし、すっきりもしないけどさ。

「気にするな」

 すっきりしない顔をしているのだろう私に、魔王は言った。

「珍しくはあるが、前例がないわけではない。妖精は周囲の環境によって生まれの属性が変わるのだ。こと闇や光の属性を持つ妖精は珍しいというだけでな」

 あ、そうなんだ。ってことは、闇属性の妖精とは言っても、属性が珍しいだけで他の妖精とも大して違いはないってことなのかな。
 ……いや、やっぱこいつだけは特別だと思う。なんせ魔王の力の一端に染まっているから。

「かわいいっ」

 もじもじしていたアルカも、妖精の卵には興味があったのか、私と同じように見入っていたようだ。
 しかし残念、妖精は闇属性。光属性を持つのアルカを完全に避けている。

 ……確かに可愛いけどさぁ。

 ……私が「偽物の不死アムリタ・フェイク」使ってる時、こういうのを何匹かはべらせちゃうんでしょ?

 ……私にとっては、見たくない現実を突きつけられた感が、ちょっとあるかなぁ。

 あ、でも、やっぱ可愛いわ。
 アルカはアレだが私には興味津々のようで、近くにきたり離れたりしている。表情豊かでとても可愛い。

 えーと、確か妖精が好むっていう木の実があったな。
 名前はなんて言ったか、この世界特有の……ああ、そうだ。思い出した。「蒼の宝石ルルジェム」だ。

 分類的には、山葡萄の種類の一つでいいと思う。
 ただ、森の奥の方でしか取れないから、幻の果実と言われているそうだ。宝石のように艶かしく光る姿からそう呼ばれている、とかなんとか。

 ちなみに私も食べてみたことがあるが、ちょっと酸味が強い小粒のブドウだった。
 特別何か美味しいとか、風味があるってこともなかったけど。見た目は黒曜石とかサファイアみたいで綺麗だったけどね。

 もしかしたら「妖精の好物」ってのもでたらめで、ただの珍しい果実に対する迷信かもしれないが、試しに与えてみよう。

 おっと。

「ねえパパ、娘さんに果物あげていい?」

「…………」

 はっはっはっ、魔王が真顔で返答に困ってやがる。ラブコメばっかしてるから返答に困るんだぞっ。……あんま関係ないかっ。




 まあとりあえず、この場に小さめの「蒼の宝石」の木を生やし、木にすがりつくようにしてブドウをむさぼる闇の妖精のことは置いておくとしてだ。

「……」

 …………あと、物欲しそうにこっちを見ているアルカにも完熟マンゴーやイチジクといったエサを与えてみるが、それも置いといてだ。

「そろそろ付与掛けて送ってくれる?」

 あまり和んでいる時間はない。
 別にアルカを連れて行かないといけないわけじゃないから、あとは若いラブコメの二人に任せて、私はとっとと戦場に戻ることにしよう。

 もうすぐ夜が明ける。
 できれば、国中が騒ぐ前に、片付けてしまいたい。

「わかった。私も現地の様子は『観て』いることにする。ボロバレメルが目を覚ましたら、即座に説得に向かう」

 予定通りだね。了解でーす。

「ちなみに聞くけど、どれくらいの力で殴ればいい?」

「最大限、力の限り、殺す気で。それくらいでやらねば魔力の無駄遣いになる」

 そっか……やっぱそうなるか。

「念のために聞くけど、死なないよね?」

「貴様の倍は強いであろう神が、十人がかりで攻撃しても死ななかった。それ以上の攻撃を放てる自信があるか?」

 ……マジっすか。そんなに堅いのかよ。
 じゃあ、まあ、遠慮なくやっていいかな。

「あと、甲羅の上にある大地って」

「私が休憩する時によく行く島だな」

 あ、やっぱバカンス地なんだ。……プライベートランドか。ビーチどころか島だもんなぁ。魔王ともなるとスケールがデカいなぁ。

「それと最後に興味本位で聞きたいんだけど、あの亀どうするつもり?」

「魔王城付近の海まで飛ばす。そこで寝ていてもらう」

 あ、そうなんだ。そういうこともできる……いや、亀と意思疎通ができた上でなら、亀自身の魔法で自分が飛ぶのかもしれない。

「もう質問はないか? ないなら付与を掛けて現地に送るが」

 うん。

「お願い。やって」

 こうしてお使いを終えた私は、再び戦場へ戻るのだった。

「あ、もう一個欲しい、ん、だけど……ダメ?」

 アルカにエサを与えてから。




 騎士隊の戦場から少し離れたところに降り立った私は、まず、光を放つ戦場から少しだけ離れ、警戒しつつ休憩している騎士の集団へと向かった。

「ネズミ殿か」

 あ、やっぱり第一陣だった。マイセン騎士団長が率いる、私や兄アクロと一緒に来た騎士隊である。

 私が最後に見てからだいぶ時間が経っている。
 どうやら順調に増援は来ているらしい。

 順次やってきている第二陣、第三陣、第四陣と、騎士隊の多くがすでに投入されているようだ。
 騎士たちは、亀の進行方向に合わせて横に広がり、向かってくるモンスターたちを迎え撃っている。

 要するに、騎士隊は横並びというわけだ。
 そしてモンスターたちが向かう先がそれぞれの騎士隊となるので、やや分散されて多少はやりやすくなっている、かな? 来た時よりは個々に掛かる負担は小さいはずだ。

 打ち上げられた「照明(ライト)」もまだ光を放っているが、そもそも空の彼方が少しずつ白くなっている。
 もうすぐ夜が明けるだろう。

 ゆえに、もう、すでに、見える。
 山のように巨大な何かが、夜の残滓の奥で動いているのが。
 
「えらく時間が掛かったな。てっきりやられたのかと思っていたぞ」

 あ、そういや、団長には「敵を見てくる」って言ってそのままだったな。王都まで戻って、方々を走って、ようやくここに戻ってきたんだけど。

 まあその辺のことはいいや。

「アレを止める策を考えたよ」

「何、本当か?」

 今やしっかりと見える常識外れの巨大亀だけに、騎士の多くは、今かなりまずい状況だと解釈しているようだ。まあ実際ほんとその通りだと思う。

「アレはどうにかなるのか?」

「失敗するかもしれないけど、とりあえずやってみるよ」

 で、だ。

「作戦決行まで少し準備があるから、このまま戦線を維持してくれるかな? 夜明けと同時くらいには仕掛けられると思う。そのあとは状況を見て動いてね」

「わかった。夜明けまでこのままを維持しよう。――おい、他の部隊に伝言だ」

 マイセン団長は、傍に控えて私の発言を聞いていた副隊長に命令を下した。

 これでこっちは大丈夫だな。
 じゃあ、最後の詰めに行こうか。




 マイセン団長に後を任せ、今度は避難民のところへやってきた。

 うーん……こっちも問題なさそうだな。

 騎士隊がうまくモンスターを食い止めてくれているようで、もう冒険者や兵士が戦っている姿はない。
 近くまで来ていた敵は全部討伐してしまったのだろう。

 血の跡はあっても人間の死体はないので、モンスターの大群と戦闘することになったわりには、やはり死傷者はかなり少なかったのではなかろうか。そうであって欲しいよね。

 聖樹の効果も発揮されているようで、ここまでモンスターが来ることもなかったみたいだ。戦闘の跡がないからね。

 そして今は、厳戒態勢ではあるが、もう炊き出しを行ったりスペースを仕切って休む場所を確保したりと、それぞれが必要なことをしている。
 基本、慣れない逃避行に疲れている人々は、極力静かに過ごしているようだ。

 戦えない人たちを内側に守るようにして、外側には冒険者や兵士が並んでいる。
 これも飯食ったり休んでいたりしているが、有事と聞けばすぐに立ち上がる準備はできているみたいだ。

「誰だ!」

 戦場側から走ってきた私に警戒の目を向ける冒険者と兵士たちだが、仲間や周囲から「あれは味方だ」だの「さっき戦ってたの見たぞ」だのと擁護の声が入り、警戒されてはいるものの足を止めさせるような者は出なかった。

「やっほー」

 警戒している冒険者に暢気に手を振ってみたら、呆気に取られたのか毒気を抜かれたのか、剣の柄を握っていた手を下ろした。
 私を敵視するのは、絶対にここを死守しようって意気込みの表れだ。気分を害する理由にならない。

「ユイさん」

 あ、レンだ。

「私のことはネズミと……まあいいか。戻ったよ」

 ざっと見るが、やはり怪我一つ擦り傷一つないレンである。
 別れ際、たっぷり五百本の矢を渡したはずだが、半分以上が減っているようだ。すっげー強いんだね。この人。

「アクロさんと領主は? 今後の打ち合わせをしたいんだけど」

「案内します」

 あ、お願いしまーす。

 レンの後ろを付いて行く。疲れた顔でへたり込んでいる避難民たちの間を抜け、更に中へと向かう。

 ……あーあー、そういや準備する時間もなく避難したって行ってたもんなぁ。

 器を持って炊き出しの列に並ぶ人たちの横を行くが、その器に入れられた湯気が昇るスープには、ほとんど具がなかった。水は魔法で出せる人がいるんだと思うけど、ここで今すぐ食糧の調達はできないもんね。

 あ、私から提供しとくか。

 蔦で編んだ大きい袋を生み出し、思いつく限りの野菜と果物を中に入れておく。空っぽだった袋はすぐに口が閉まらないほど一杯になった。
 それを、二つ用意する。これ以上は持ちきれないので、まあこれくらいで一日は持つだろう。
 朝が来て、昼になれば、王都から救援や物資も届くはずだ。今凌げればいい。

「食糧の提供でーす」

 えっ、という顔で振り返るおばちゃんたち、腹を空かせたままぼんやり鍋を見ている子供たち、あと周囲の人がこっちを見たが、私は炊き出しの傍に袋を置いてすぐレンの後を追う。

 背後で盛り上がる声が聞こえたが、まあ、肉がないのは勘弁してね。そういうのは出せないから。

 レンは袋を下ろす時に一瞬振り返った気がしたが、気にした風もなく何も言わずに先を歩く。
 そして、なかなか立派なこしらえの馬車まで辿りついた。

「アクロディリア様。ユイさんが戻りました」

 すぐに中にいた人が反応し、ドアを開けた。

「ユイか」

 よう、お兄ちゃん。

「休憩中だった?」

「ああ。さっきまで炊き出しの手伝いとかしてたけど、周りに休めって言われてな」

 と言いながら、脱いでいた上着を手に兄アクロは馬車から降りてきた。

「やっぱダメだな。アクロディリア嫌われてるから。すげー恐縮と敬遠されたよ」

 ああ、まあ、そりゃ仕方ないよ。悪役令嬢だもの。

「相談したいことがあるんだけど。領主も呼んでくれない?」

「領主っつーと、辺境伯だよな?」

 そうです。その身体のお父さんです。

「隣の馬車にいるぞ。あの後も働こうとしてたお父さんを無理やり突っ込んだんだ」

 そりゃ結構。事こういう風になったら、領主ができることなんてないからね。他の人でもでもできることしかないから。
 むしろ、これから色々あるのだ。領主って責任者だからね。色々責任取らされるんだろうね。

 兄アクロは上着を着て、隣の馬車に向かい、ノックした。

「お父様、ご相談があります」

 お、アクロディリアっぽーい。

 が、何度かノックして声を掛けても、反応がない。中に人がいるのは間違いないはずだが。

「寝てるんじゃない? 開けてみたら?」

「……仕方ない」

 ちょっと迷ったようだが、兄アクロは馬車のドアを開けて――すぐ閉めた。

「やっぱ起こすわ」

「そうだね」

 中の様子がちょっとだけ見えてしまった。

 アクロディリアに似たすごい美人が、怖い顔のおっさんに寄りかかられて肩を貸し、仲睦まじく寝ている姿を。
 旦那を支える良妻、にしか、見えなかった。

 二人がどんな人たちなのかは知らないが、まあ、領主夫妻はお似合いなんじゃないですかね。





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