双子のピエロ

yukinaga

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依頼

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「お兄!どこ行くの!?」


「え?どこって家だけど・・・?」


首を傾げる颯をみて楓は「やっぱり・・・」と溜息を吐いた。


「組に行く代わりに帰りにアイス買ってくれるって言ったでしょ!」


キッと睨み付ける楓を見て颯が「あ!」と思い出したように手を叩いた。


「その忘れっぽさどうにかならないの?言い出しっぺじゃん・・・」


「お、覚えてたよぉ~?」


呆れて再度溜息を吐く楓に颯は目を泳がせながら白々しく答える。


「それ本当に言ってる?」


楓に睨み付けられ颯は「ほ、本当・・・だよ~」と縮こまった。



「と・に・か・く!アイス買いにいこ!勿論!お兄の財布でね!」


「それなんだけど・・・」


「は?まさか財布を家に忘れたとかないよね?そんなベタなことしてないよね?」


「ぃゃ、ゎ、すれてはないけど!多分!それよりも!」


「何よ?」


「楓が喜びそうなのがあるんだ!」


颯が焦りながら右ポケットから手紙を三通取り出す。


「何それ?」


楓が訝しげに手紙を見つめる。颯は「ふふん!」と笑いながら手紙を顔の前でひらつかせる。


「依頼!」


そう言うと楓は驚きと嬉しさを混ぜた顔で颯と手紙を交互に見た。


「!全部!?颯の!?三通とも!?」


「全部じゃないよ~あ、楓。御礼状に気とられて手紙ちゃんと最後まで見てないでしょ~?」


「ぅ・・・」


今度は楓が目を泳がせる。


「僕宛に二通、楓宛に一通。全部で三通の依頼。これから三週間忙しいよ~?」


「望むところ!」


楓は張りきって「待ちきれないよー!」と言った。そして「あれ?」と大事なことを思い出した。


「ところで私宛の依頼って誰から?マフィアらへん?」


「マフィアなら僕らを使わなくても自分達で殺しそうじゃない?う~んとね・・・」


手紙の差出人の名前を探して、颯は顔を歪め「あぁ・・・」と溜息を溢した。


「どした?」


不思議そうに楓が尋ねる。


「楓~この依頼、後で面倒くさくなりそう~」



「何でよ?」



「ほら」と颯が楓に手紙を渡す。手紙を受け取った楓は颯と同じように顔を歪め、差出人の名前を見て「ゲッ」と可愛いげなく言った。










そこには、先程依頼報酬を貰ったヤクザ、馬渕を敵対する組長の名前が書かれていた。
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