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敵対
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午後三時半。依頼を受けた颯と楓はその依頼主の場所に向かった。
「馬渕のこと敵対してる奴等からの依頼・・・」
「正直断りたいよね~」
「はぁ・・・」と楓が溜息を吐く。
「あの人歳いってるくせにやることが若者並みにエグいんだよね・・・」
「強いしね~。一応あの人とは良い関係でいたいけど・・・」
「生活のためにはそうもいかないよね・・・あぁ・・・帰りたい・・・万が一あの人と闘うことになったらどーしよー!」
「楓は大丈夫だと思うな~」
颯が呟く。楓は「うん?」と首を傾げた。
「何で?強いから?」
「うん、強いから」
「私が大丈夫ならお兄も大丈夫でしょ?」
キョトンとして楓は颯を見つめる。妹のその仕草が可愛くて兄である颯は微笑みながら妹の頭をポンポンと軽く叩いた。
「うん。そうだね」
「あ!今馬鹿にしたでしょ!」
「あはは~そんなことないよ~」
そうしているうちに目的地に到着し、二人はライオンの口の扉を叩く。
「はい」
扉が開くとそこには顔面傷だらけ、身長二メートルを越える大男が立っていた。楓が思わず「きも・・・」と言ってしまう。
「こら、失礼だろ~?」
「朝霧兄妹様ですね。お待ちしてました。どうぞ此方へ、ご案内致します」
重い足取りで二人は大男の後をついていく。途中楓が何度も「はぁ・・・ぁぁ・・・」と溜息を吐いた。
暫く歩くと、大男がいきなり止まり真横の壁を手で触り始めた。
「え・・・何キモいんだけど!」
「迷子になったのかな~・・・」
壁から小さくカチッと音がし、押した部分が壁に吸い込まれボタンの様なものが出てきた。そのボタンを押すと今度は壁全体が吸い込まれていき、そこには下へと続く階段が見えた。
「どうぞ、此方へ」
大男が二人を階段へと促す。
「入れってこと・・・かな?」
「え?行って良いのこれ?怪しくない?」
小声で話している双子をよそに大男はもう一度「どうぞ」と言った。二人は疑心暗鬼になりながらも階段へと足を進める。数歩階段を進むと、颯が後ろを振り返る。案内をしていた大男は階段の手前で進むことなく二人を見ていた。
「あの~」
「はい」
「その、一緒に来られないんですか?」
「はい」
「私達だけで行けって?」
「はい」
「進むだけで着くんですか?」
「はい」
「ねぇ!」
「はい」
「~~~~何でもないわ!」
そう言うと楓は階段を早足で進んでいく。
「あ、ちょっと楓~!」
慌てながら颯も後に続く。
そうして二人は地下へと進んでいった。
「馬渕のこと敵対してる奴等からの依頼・・・」
「正直断りたいよね~」
「はぁ・・・」と楓が溜息を吐く。
「あの人歳いってるくせにやることが若者並みにエグいんだよね・・・」
「強いしね~。一応あの人とは良い関係でいたいけど・・・」
「生活のためにはそうもいかないよね・・・あぁ・・・帰りたい・・・万が一あの人と闘うことになったらどーしよー!」
「楓は大丈夫だと思うな~」
颯が呟く。楓は「うん?」と首を傾げた。
「何で?強いから?」
「うん、強いから」
「私が大丈夫ならお兄も大丈夫でしょ?」
キョトンとして楓は颯を見つめる。妹のその仕草が可愛くて兄である颯は微笑みながら妹の頭をポンポンと軽く叩いた。
「うん。そうだね」
「あ!今馬鹿にしたでしょ!」
「あはは~そんなことないよ~」
そうしているうちに目的地に到着し、二人はライオンの口の扉を叩く。
「はい」
扉が開くとそこには顔面傷だらけ、身長二メートルを越える大男が立っていた。楓が思わず「きも・・・」と言ってしまう。
「こら、失礼だろ~?」
「朝霧兄妹様ですね。お待ちしてました。どうぞ此方へ、ご案内致します」
重い足取りで二人は大男の後をついていく。途中楓が何度も「はぁ・・・ぁぁ・・・」と溜息を吐いた。
暫く歩くと、大男がいきなり止まり真横の壁を手で触り始めた。
「え・・・何キモいんだけど!」
「迷子になったのかな~・・・」
壁から小さくカチッと音がし、押した部分が壁に吸い込まれボタンの様なものが出てきた。そのボタンを押すと今度は壁全体が吸い込まれていき、そこには下へと続く階段が見えた。
「どうぞ、此方へ」
大男が二人を階段へと促す。
「入れってこと・・・かな?」
「え?行って良いのこれ?怪しくない?」
小声で話している双子をよそに大男はもう一度「どうぞ」と言った。二人は疑心暗鬼になりながらも階段へと足を進める。数歩階段を進むと、颯が後ろを振り返る。案内をしていた大男は階段の手前で進むことなく二人を見ていた。
「あの~」
「はい」
「その、一緒に来られないんですか?」
「はい」
「私達だけで行けって?」
「はい」
「進むだけで着くんですか?」
「はい」
「ねぇ!」
「はい」
「~~~~何でもないわ!」
そう言うと楓は階段を早足で進んでいく。
「あ、ちょっと楓~!」
慌てながら颯も後に続く。
そうして二人は地下へと進んでいった。
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