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第181話 竜、ひとまず様子を見る
「オルドライデ様、お戻りになられましたか」
「ああ。クリニヒト王国のヴァール王子が訪問された。丁重に頼む」
「……! 先ほどの御仁も」
「そのようだな。着替えてくる。彼らを部屋に案内してくれ」
オルドライデを先頭に城へ入るとダルボ達とはまた違った官職が出迎えてくれた。
信用できる相手のようで、オルドライデは彼にディラン達を任せていた。
「申し訳ない、私が声をかけるまで部屋でくつろいでください」
「承知したぞい」
「わかりました。リヒトが違うというならもうこちらからけん制することはありませんよ」
「重ねてお詫び申し上げます。では、後ほど」
「では、みなさまこちらへお願いします」
オルドライデが一礼をして騎士たちとその場を後にする。続けて官僚が笑顔でディラン達を案内するべく声をかけた。
「しかし、妻と息子の行方がわからんとは可哀想なことじゃ」
「本当ですよ。また話す機会があったらあの二人に言ってやらないといけませんね!」
「あい」
廊下を歩きながらディランとトワイトがオルドライデについて話す。
リヒトが泣くほど切羽詰まった状態は仕事に加えてそのことがずっと引っかかっているからだと言う。
「おっしゃるとおりです……陛下の力でお二人はどこぞへ追いやられてしまいました。それから仕事に身が入りにくくなっており、なによりあまり眠れておりません」
「それはかなりキツイね。ディランさん達は話をしたみたいですけど、実際どうでしたか?」
官僚が悔しいといった顔で振り返り、夫婦の言葉に同意した。悟らせないようにしているが、実際はこの一年でかなり痩せたりもしているとのこと。
そこでヴァールが渋い顔をしてディラン達へウォルモーダの印象を尋ねていた。
「自分たちのことがまず優先、という感じじゃったな。王である自身の言葉に従えと威圧的に言ってきおった」
「たまにいる貴族って感じだな」
『ダメよガルフ! 王子様や他の貴族さんもいるんだし!』
「おっと……」
「ははは、私は構わないよ。コレルはこの国、住んだら合いそうかい?」
「……どうだろうか。確かに貴族が平民と結婚、というのは引っかかるものはある」
ヴァールがコレルに振ると、難しい顔で呟いた。貴族主義なのでそう答えるであろうとヴァールやバーリオは考えていたが、続きがあった。
「しかし、平民とはいえ同じ人間なのだ。貴族に相応しいようになる、もしくはしてやればいいとも思う。貴族だけで婚姻をしていればいつか破綻するような……お、おい、なんだその目は!」
「いやあ、いいことを言うなと思っただけさ。なるほど、コレルが」
「まあ、考えが凝り固まるよりいいと思うぞ」
「う、うるさいな……!」
持論を展開していると、ヴァールとバーリオが生暖かい目でコレルを見ていた。
それに気づいたコレルは慌てて激昂するが、二人ともニヤニヤと笑みを浮かべながら廊下を歩いて行った。
やがて部屋に到着すると、ディラン一家、ヴァールとバーリオ、騎士たち、ガルフとリーナ、そしてザミールという部屋分けをしてくれた。
『やっぱりヴァール王子様はいい部屋なんだね』
「そこは私でもそうするぞ」
「はは、なんでコレルさんがドヤってるんだよ!」
「むう……」
「ひとまず休ませてもらおうか。一晩野営だったし、騎士たちもゆっくり休んでくれ」
「「「ハッ!」」」
ヴァールはそう告げてから部屋へ入ると、騎士たちも部屋へ……すぐには行かず、見張りをどうするかといった話し合いを始めていた。
「なにかあったら呼ぶのじゃぞ」
「目の前だし大丈夫だと思うけど」
「わほぉん」
ディランとトワイトはガルフとリーナへなにかあれば部屋を訪ねるよう言う。
『はーい! あとでリヒト君やダル達と遊びたいから行くね!』
「あーい♪」
「わん!」
「こけー」
リーナがリヒトと握手をして声をかけると、それぞれ嬉しそうに声をあげた。
そこで官職の男が目を丸くして唸った。
「うーむ、そういえばペット達は部屋に入れて良かったのか聞きそびれましたね。オルドライデ様に確認するので、それまではどうぞ」
「承知した。みな汚さないようにな」
「「「わふ」」」
「「「ぴよー」」」
「こけっこ」
「すごいですね……では。御用があれば、この鐘を鳴らしてください」
官職の男はまたびっくりした顔で躾のできているペット達を見ていた。気を取り直すと、通路にある鐘を指して用があれば鳴らして欲しいと言った後、立ち去った。
「では休むとするか」
「そうですね♪」
一家も部屋へと入りくつろぐことにした。早速ディランを先頭にして中へ。
「ほう、ええじゃないか」
「わほぉん♪」
部屋自体は広く、敷かれていた絨毯もふかふかで、ダル達が寝そべるにはもってこいという感じだった。
「では待つとしようか。とはいえ、ワシらがやることはなさそうじゃが。しかし、ひとつ不思議なことがあるのう」
◆ ◇ ◆
「そうか、知られてしまったか」
「仕方ありませんね。それでドラゴンの夫婦は?」
「それが――」
先に戻ったダルボはすぐにウォルモーダへ報告していた。オルドライデが介入しないよう謁見の間では無く、執政室に集まっていた。
出て行った経緯を説明すると、国王夫妻は渋い顔でため息を吐いていた。
「こうなっては言い訳をしても無駄か。適当にオルドライデをあしらっておけばいいだろう……まったく、あの娘と赤子のせいで随分と面倒なことになったな……」
「オルドライデ様もなぜ固執なさるのか……やはり見つけ次第、始末しておくべきでしょうか。というより、どうして発覚した時点で始末せず、追放だけ――」
面倒ごとになるならいっそ殺してしまえば良かったのでは、と言いかけたところでウォルモーダの顔が険しくなった。
「ダルボ、それ以上口にしたらお前を始末することになるが?」
「あ、いえ、出過ぎたことを言いました、失礼いたしました」
「……いくらわたくし達でも殺してしまうというのは主義に反します。なので追放なのです。オルドライデより先に見つけたら必ずわたくし達のところへ連れてきなさい」
「ぎょ、御意にございます」
「とはいえご苦労だった。私たちは客人を迎えねばならん。お前は少し休んでいい」
「ありがとうございます」
ウォルモーダが首を振りながら告げると、ダルボは冷や汗を拭いながら大きく頭を下げて執務室を後にした。
「……野たれ死んでいる、ということは……」
「あり得る。それならそれで仕方がない。馬鹿な娘だと言うしか、な」
◆ ◇ ◆
「あー」
「わほぉん?」
「あら、リヒト。お外が気になるの?」
「あーい!」
ここに来てから一時間ほど経った。
しばらくペット達とふかふか絨毯の上ではしゃいでいたが、リヒトは不意に窓の外に目を向けていた。
ちなみにこの部屋の窓は床から天井までガラスで出来ており、その一部が開閉する形になっていた。
リヒトはガラスにへばりついて唸っているのでダル達も傍に行き一緒に外を見る。
しかし彼がなにを見ているかまではわからないようである。
「散歩はしたいが、ここは知り合いがおらん国じゃからのう」
「また後にしましょう♪」
「うー」
「そろそろ夕方か。飯はどうするかのう」
トワイトが腰をかがめてリヒトと目線を合わせると、口を尖らせてガラス窓をぺちぺちと叩いていた。
ディランはその様子を見ながら夕飯のことを口にする。
「すみません。会食の準備が出来ました。オルドライデ様がお待ちです」
「あーう?」
「ぴよー?」
そこで外から女性の声が聞こえてきた。
「ああ。クリニヒト王国のヴァール王子が訪問された。丁重に頼む」
「……! 先ほどの御仁も」
「そのようだな。着替えてくる。彼らを部屋に案内してくれ」
オルドライデを先頭に城へ入るとダルボ達とはまた違った官職が出迎えてくれた。
信用できる相手のようで、オルドライデは彼にディラン達を任せていた。
「申し訳ない、私が声をかけるまで部屋でくつろいでください」
「承知したぞい」
「わかりました。リヒトが違うというならもうこちらからけん制することはありませんよ」
「重ねてお詫び申し上げます。では、後ほど」
「では、みなさまこちらへお願いします」
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「しかし、妻と息子の行方がわからんとは可哀想なことじゃ」
「本当ですよ。また話す機会があったらあの二人に言ってやらないといけませんね!」
「あい」
廊下を歩きながらディランとトワイトがオルドライデについて話す。
リヒトが泣くほど切羽詰まった状態は仕事に加えてそのことがずっと引っかかっているからだと言う。
「おっしゃるとおりです……陛下の力でお二人はどこぞへ追いやられてしまいました。それから仕事に身が入りにくくなっており、なによりあまり眠れておりません」
「それはかなりキツイね。ディランさん達は話をしたみたいですけど、実際どうでしたか?」
官僚が悔しいといった顔で振り返り、夫婦の言葉に同意した。悟らせないようにしているが、実際はこの一年でかなり痩せたりもしているとのこと。
そこでヴァールが渋い顔をしてディラン達へウォルモーダの印象を尋ねていた。
「自分たちのことがまず優先、という感じじゃったな。王である自身の言葉に従えと威圧的に言ってきおった」
「たまにいる貴族って感じだな」
『ダメよガルフ! 王子様や他の貴族さんもいるんだし!』
「おっと……」
「ははは、私は構わないよ。コレルはこの国、住んだら合いそうかい?」
「……どうだろうか。確かに貴族が平民と結婚、というのは引っかかるものはある」
ヴァールがコレルに振ると、難しい顔で呟いた。貴族主義なのでそう答えるであろうとヴァールやバーリオは考えていたが、続きがあった。
「しかし、平民とはいえ同じ人間なのだ。貴族に相応しいようになる、もしくはしてやればいいとも思う。貴族だけで婚姻をしていればいつか破綻するような……お、おい、なんだその目は!」
「いやあ、いいことを言うなと思っただけさ。なるほど、コレルが」
「まあ、考えが凝り固まるよりいいと思うぞ」
「う、うるさいな……!」
持論を展開していると、ヴァールとバーリオが生暖かい目でコレルを見ていた。
それに気づいたコレルは慌てて激昂するが、二人ともニヤニヤと笑みを浮かべながら廊下を歩いて行った。
やがて部屋に到着すると、ディラン一家、ヴァールとバーリオ、騎士たち、ガルフとリーナ、そしてザミールという部屋分けをしてくれた。
『やっぱりヴァール王子様はいい部屋なんだね』
「そこは私でもそうするぞ」
「はは、なんでコレルさんがドヤってるんだよ!」
「むう……」
「ひとまず休ませてもらおうか。一晩野営だったし、騎士たちもゆっくり休んでくれ」
「「「ハッ!」」」
ヴァールはそう告げてから部屋へ入ると、騎士たちも部屋へ……すぐには行かず、見張りをどうするかといった話し合いを始めていた。
「なにかあったら呼ぶのじゃぞ」
「目の前だし大丈夫だと思うけど」
「わほぉん」
ディランとトワイトはガルフとリーナへなにかあれば部屋を訪ねるよう言う。
『はーい! あとでリヒト君やダル達と遊びたいから行くね!』
「あーい♪」
「わん!」
「こけー」
リーナがリヒトと握手をして声をかけると、それぞれ嬉しそうに声をあげた。
そこで官職の男が目を丸くして唸った。
「うーむ、そういえばペット達は部屋に入れて良かったのか聞きそびれましたね。オルドライデ様に確認するので、それまではどうぞ」
「承知した。みな汚さないようにな」
「「「わふ」」」
「「「ぴよー」」」
「こけっこ」
「すごいですね……では。御用があれば、この鐘を鳴らしてください」
官職の男はまたびっくりした顔で躾のできているペット達を見ていた。気を取り直すと、通路にある鐘を指して用があれば鳴らして欲しいと言った後、立ち去った。
「では休むとするか」
「そうですね♪」
一家も部屋へと入りくつろぐことにした。早速ディランを先頭にして中へ。
「ほう、ええじゃないか」
「わほぉん♪」
部屋自体は広く、敷かれていた絨毯もふかふかで、ダル達が寝そべるにはもってこいという感じだった。
「では待つとしようか。とはいえ、ワシらがやることはなさそうじゃが。しかし、ひとつ不思議なことがあるのう」
◆ ◇ ◆
「そうか、知られてしまったか」
「仕方ありませんね。それでドラゴンの夫婦は?」
「それが――」
先に戻ったダルボはすぐにウォルモーダへ報告していた。オルドライデが介入しないよう謁見の間では無く、執政室に集まっていた。
出て行った経緯を説明すると、国王夫妻は渋い顔でため息を吐いていた。
「こうなっては言い訳をしても無駄か。適当にオルドライデをあしらっておけばいいだろう……まったく、あの娘と赤子のせいで随分と面倒なことになったな……」
「オルドライデ様もなぜ固執なさるのか……やはり見つけ次第、始末しておくべきでしょうか。というより、どうして発覚した時点で始末せず、追放だけ――」
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しかし彼がなにを見ているかまではわからないようである。
「散歩はしたいが、ここは知り合いがおらん国じゃからのう」
「また後にしましょう♪」
「うー」
「そろそろ夕方か。飯はどうするかのう」
トワイトが腰をかがめてリヒトと目線を合わせると、口を尖らせてガラス窓をぺちぺちと叩いていた。
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