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ケース2:ドラゴン
4. お決まりのあのセリフ!
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「ふう……少し休憩するか……」
俺はすでに山登りを始めていた。
まだ登り始めたばかりだが、体が丈夫なのと体力の容量はイコールでは無いので、息が切れるのは早かった。
幸いあの馬鹿もまだ登場していないから精神的には楽だ。
「こう一人で静かな山に居ると、この世界はいいもんだって思うな……」
岩を背もたれにして目を瞑ると風の音や鳥のさえずりが聞こえてきて心が洗われる。
声に出すと、オルコスが出そうなので今回は心の中で呟くとしよう……。
水を飲んで一息ついた所で再び登り始める。陽が出ない内から家を出発したのでまだまだ昼飯にも遠い。
アモルが追いかけてこないよう、細心の注意を払った事を追記しておこう。(部屋の前にトラップがあった)
「ドラゴン様、ちゃんと殺してくれよ……」
---------------------------------------------------
【あの世】
<山ですか、今度は何を企んでいるんでしょうね? まあ今はいいでしょう>
自分が企んでいる事は棚にあげ、クリスの様子をモニターで伺うオルコス。
今はスイッチを使わないようだが、いつ気まぐれで動かすか分からない。急げ、クリス!
そして、仕事場から移動し居住区のような場所へと赴くオルコス。
その中の一つの扉の前で足を止めた。
<さて、ここでしたか? ハイジア、入りますよ>
以前、オルコスと一緒に居た緑の髪をした女性神を覚えているだろうか?(最終回待ったなし参照)
ここは彼女の部屋である。
<へ?>
部屋を開けるとそこは1DKが広がっていた。ちょうど玄関から真っ直ぐのところにリビングがあるが、下着を履いている最中ではないか!
<おや、お風呂上りでしたか。着替えるまで待っていますね>
そこはオルコス、動じない。玄関でじっと待っている体勢に入った。
<きゃああああああああ!? へ、変態ーーーー!!!>
ハイジアの絶叫と共にオルコスに向かって色々なものが飛んでいく。
これはたまらんと慌てて外へ出るオルコス。
そして数分後
<……いいわよ>
むすっとしたハイジアに招かれ中へと入った。さて、オルコスの目的は一体何なのであろうか?
---------------------------------------------------
「おっと……そろそろ腹が減って来たな……」
腕時計を見ると、十一時半を回った所だった。お昼には丁度いい時間かもしれないと腰を落ち着ける。
弁当は片道分で、後は持ってきた食材を煮るなり焼くなり好きにして食べるしかない。
「米が無いんだよな……どっかで栽培していないもんかね……」
サンドイッチを貪りながら、今は無きおにぎりに想いを馳せる。
サンドイッチも美味いけどな? でも前世の記憶があるとどうしても欲してしまうのだ。
チーズとハム、ポテトサラダのサンドイッチと卵焼き(フライパンは俺がドミンゴに頼んだ)を平らげ片づけていると、どこからか叫び声が聞こえた気がした。
「ん? 今何か……」
耳を澄ますと、やはりどこからか聞こえてくる。これは女性の声のようだ。
何でこんなところに? と疑問は尽きないが俺は急いで声のする方へ駆け出した!
しばらく走ると、金髪の女性が倒れており、その前には豚の顔をした二足歩行の生き物が二人立っていた。
俺は木の影へ隠れて一度様子を見る事にする。
……あれはオークか? ゲームとかで見る豚の頭と言えばオークだ。一人は槍、一人は斧を担いでいた。
そういえばオークが出ると言ってたっけ。
「でも左のヤツ、随分スリムだな……」
オークと言えばデブでぶひぶひ、性欲の塊みたいなイメージだが、向かって左の槍を持ったヤツは細い。でも頭は豚。
そして倒れている女性はというと金髪巨乳の女の子……剣が落ちている所を見ると交戦して負けたのかもしれない。
ハッ!? この状況はまさか……! あの名台詞が飛び出すのでは……!
オーク、美少女、そして敗北と来れば……。
俺は目を瞑って耳を澄ます。本日二度目の耳を澄ます。
「……くっ、殺せ!」
言ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
ハッキリ聞こえた、あのクッ殺を生で聞けるとは……死ぬ前に聞けて良かったぜ……。
半ば出来レースのような、夢のような出来事に思考が停止していたが、良く考えれば女の子がピンチなのだ。
何が出来るか分からないが、オーク達も顔を見合わせて何やら話している。気を引くなら今がチャンス!
「おい! こっちだ!」
石を投げてこっちを向かせると、オーク達は驚いた顔で俺を見ると手を振って声をかけてきた。
「おお! また人間だ! 良かった……助けてくれないか!」
流暢!? オークの喋り流暢!
そして何故かオークが、俺に助けを求めてきた。何が何だか分からない……。
すると倒れていた女の子がすかさず剣を取って俺の横へと並び立ち、そして叫ぶ。
「こいつらは魔物だ! 早く殺そう!」
物騒極まりない。
「ちょ!? ちょっとは話を聞いてくれよ!?」
斧を持ったオークがヒッと声をあげて抗議の言葉を放つ。うーん、オークが悪い奴には見えない……。
じりじりと近づく女の子の首を掴み、一旦止める。
「あー、待て待て。とりあえずお互いの言い分を聞こうじゃないか」
「あ、あんたは話が分かるみたいだな。良かった……俺は見ての通りオークだ。この近くに集落を作らせてもらっている村長の息子でニックという。こっちがサッドだ」
槍持ち細身オークが自己紹介し、斧持ちのサッドが軽く頭を下げていた。
「で、お前は?」
「あたしはサーニャ。ドラゴンが居るって話を聞いて腕試しに来た」
「オッケー、それでファーストコンタクトは?」
「俺達はいつものように狩りをしに出かけてるんだが、さっきその人間のお嬢さんと出会ったんだ」
「ここからさらに登ると寒くなるんだけど、そのお嬢さん、見ればかなり軽装だから、忠告と丁度持っていたこのマントを渡そうと声をかけたらいきなり攻撃されたんだ」
紳士!
確かに女の子はビキニアーマー? って感じの露出部分の方が多い鎧だった。これは襲ってくれと言っているようなもんだ。
俺がそう思っていると、二人は首を振って肩を落とす。よほど理不尽だったのか、遠い目をしているようだ。
「お前のせいじゃねぇか!」
つい女の子の頭をスコンと殴ってしまった。痛かったのか少し涙目で抗議してきた。
「でもオークは凶悪って聞いたもん。捕まったら、エ、エッチなことをされて子供を産むだけの存在にされるって聞いたもん」
「もんってお前……」
「いや、他の地域のオークは知りませんが俺達は人間を襲ったりはしませんよ? 仲良くしたいとは思いますが、この見た目ですしあまり近づかない様にしてますが……」
うーむ、嘘をついているようには見えない。でも油断は出来ないので半々って所か。
さて、どうしたものか。
---------------------------------------------------
突如現れた紳士的なオークと露出の高い女の子と遭遇したクリス。
どちらが味方でどちらが敵なのか? それとも?
そして、オルコスは下着の色を確認したのか?
次回『集落』
ご期待ください。
※次回予告の内容とサブタイトルは変更になる可能性があります。予めご了承ください。
俺はすでに山登りを始めていた。
まだ登り始めたばかりだが、体が丈夫なのと体力の容量はイコールでは無いので、息が切れるのは早かった。
幸いあの馬鹿もまだ登場していないから精神的には楽だ。
「こう一人で静かな山に居ると、この世界はいいもんだって思うな……」
岩を背もたれにして目を瞑ると風の音や鳥のさえずりが聞こえてきて心が洗われる。
声に出すと、オルコスが出そうなので今回は心の中で呟くとしよう……。
水を飲んで一息ついた所で再び登り始める。陽が出ない内から家を出発したのでまだまだ昼飯にも遠い。
アモルが追いかけてこないよう、細心の注意を払った事を追記しておこう。(部屋の前にトラップがあった)
「ドラゴン様、ちゃんと殺してくれよ……」
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【あの世】
<山ですか、今度は何を企んでいるんでしょうね? まあ今はいいでしょう>
自分が企んでいる事は棚にあげ、クリスの様子をモニターで伺うオルコス。
今はスイッチを使わないようだが、いつ気まぐれで動かすか分からない。急げ、クリス!
そして、仕事場から移動し居住区のような場所へと赴くオルコス。
その中の一つの扉の前で足を止めた。
<さて、ここでしたか? ハイジア、入りますよ>
以前、オルコスと一緒に居た緑の髪をした女性神を覚えているだろうか?(最終回待ったなし参照)
ここは彼女の部屋である。
<へ?>
部屋を開けるとそこは1DKが広がっていた。ちょうど玄関から真っ直ぐのところにリビングがあるが、下着を履いている最中ではないか!
<おや、お風呂上りでしたか。着替えるまで待っていますね>
そこはオルコス、動じない。玄関でじっと待っている体勢に入った。
<きゃああああああああ!? へ、変態ーーーー!!!>
ハイジアの絶叫と共にオルコスに向かって色々なものが飛んでいく。
これはたまらんと慌てて外へ出るオルコス。
そして数分後
<……いいわよ>
むすっとしたハイジアに招かれ中へと入った。さて、オルコスの目的は一体何なのであろうか?
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「おっと……そろそろ腹が減って来たな……」
腕時計を見ると、十一時半を回った所だった。お昼には丁度いい時間かもしれないと腰を落ち着ける。
弁当は片道分で、後は持ってきた食材を煮るなり焼くなり好きにして食べるしかない。
「米が無いんだよな……どっかで栽培していないもんかね……」
サンドイッチを貪りながら、今は無きおにぎりに想いを馳せる。
サンドイッチも美味いけどな? でも前世の記憶があるとどうしても欲してしまうのだ。
チーズとハム、ポテトサラダのサンドイッチと卵焼き(フライパンは俺がドミンゴに頼んだ)を平らげ片づけていると、どこからか叫び声が聞こえた気がした。
「ん? 今何か……」
耳を澄ますと、やはりどこからか聞こえてくる。これは女性の声のようだ。
何でこんなところに? と疑問は尽きないが俺は急いで声のする方へ駆け出した!
しばらく走ると、金髪の女性が倒れており、その前には豚の顔をした二足歩行の生き物が二人立っていた。
俺は木の影へ隠れて一度様子を見る事にする。
……あれはオークか? ゲームとかで見る豚の頭と言えばオークだ。一人は槍、一人は斧を担いでいた。
そういえばオークが出ると言ってたっけ。
「でも左のヤツ、随分スリムだな……」
オークと言えばデブでぶひぶひ、性欲の塊みたいなイメージだが、向かって左の槍を持ったヤツは細い。でも頭は豚。
そして倒れている女性はというと金髪巨乳の女の子……剣が落ちている所を見ると交戦して負けたのかもしれない。
ハッ!? この状況はまさか……! あの名台詞が飛び出すのでは……!
オーク、美少女、そして敗北と来れば……。
俺は目を瞑って耳を澄ます。本日二度目の耳を澄ます。
「……くっ、殺せ!」
言ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
ハッキリ聞こえた、あのクッ殺を生で聞けるとは……死ぬ前に聞けて良かったぜ……。
半ば出来レースのような、夢のような出来事に思考が停止していたが、良く考えれば女の子がピンチなのだ。
何が出来るか分からないが、オーク達も顔を見合わせて何やら話している。気を引くなら今がチャンス!
「おい! こっちだ!」
石を投げてこっちを向かせると、オーク達は驚いた顔で俺を見ると手を振って声をかけてきた。
「おお! また人間だ! 良かった……助けてくれないか!」
流暢!? オークの喋り流暢!
そして何故かオークが、俺に助けを求めてきた。何が何だか分からない……。
すると倒れていた女の子がすかさず剣を取って俺の横へと並び立ち、そして叫ぶ。
「こいつらは魔物だ! 早く殺そう!」
物騒極まりない。
「ちょ!? ちょっとは話を聞いてくれよ!?」
斧を持ったオークがヒッと声をあげて抗議の言葉を放つ。うーん、オークが悪い奴には見えない……。
じりじりと近づく女の子の首を掴み、一旦止める。
「あー、待て待て。とりあえずお互いの言い分を聞こうじゃないか」
「あ、あんたは話が分かるみたいだな。良かった……俺は見ての通りオークだ。この近くに集落を作らせてもらっている村長の息子でニックという。こっちがサッドだ」
槍持ち細身オークが自己紹介し、斧持ちのサッドが軽く頭を下げていた。
「で、お前は?」
「あたしはサーニャ。ドラゴンが居るって話を聞いて腕試しに来た」
「オッケー、それでファーストコンタクトは?」
「俺達はいつものように狩りをしに出かけてるんだが、さっきその人間のお嬢さんと出会ったんだ」
「ここからさらに登ると寒くなるんだけど、そのお嬢さん、見ればかなり軽装だから、忠告と丁度持っていたこのマントを渡そうと声をかけたらいきなり攻撃されたんだ」
紳士!
確かに女の子はビキニアーマー? って感じの露出部分の方が多い鎧だった。これは襲ってくれと言っているようなもんだ。
俺がそう思っていると、二人は首を振って肩を落とす。よほど理不尽だったのか、遠い目をしているようだ。
「お前のせいじゃねぇか!」
つい女の子の頭をスコンと殴ってしまった。痛かったのか少し涙目で抗議してきた。
「でもオークは凶悪って聞いたもん。捕まったら、エ、エッチなことをされて子供を産むだけの存在にされるって聞いたもん」
「もんってお前……」
「いや、他の地域のオークは知りませんが俺達は人間を襲ったりはしませんよ? 仲良くしたいとは思いますが、この見た目ですしあまり近づかない様にしてますが……」
うーむ、嘘をついているようには見えない。でも油断は出来ないので半々って所か。
さて、どうしたものか。
---------------------------------------------------
突如現れた紳士的なオークと露出の高い女の子と遭遇したクリス。
どちらが味方でどちらが敵なのか? それとも?
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