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第95話 全員集合!
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「ピアッシ、ヴィリジャ、ただいま」
「おかえりなさい。こちらの方達は?」
ウェーブがかかった金髪の女性と同じく金髪をした中学生くらいの女の子が庭に現れた。アオヤ伯父さんを「あなた」と言っていたので奥さんだろう。美人さんだ。
それと娘さんかな? 俺より年下に見えるけど、子供を作るのが遅かったのだろうか。
するとピアッシと呼ばれた奥さんの前に、母さんが躍り出た。
「久しぶりね! やっぱりあなたが兄さんと結婚したんだ」
「は? ……え? ミ、ミドリ……!? あなたミドリじゃない!?」
「うふふ、ただいま♪」
「ただいまじゃないわよ!? いったい今までどこに……うおおおおおん!」
「あら」
ピアッシさんは酷く驚いた後、美人な顔に似つかわしくない雄たけびを上げていた。そして号泣。漢泣きである。
「おばさん、この人のことを知っていたんだ?」
「まあね。学院の友達だったから。兄さんとも学院で知り合ったのよ」
「ふうん、やりますね伯父様。そこで囲ったんですか?」
「失礼だね君!?」
そこでサーナが下衆な笑みを浮かべて伯父さんの脇を肘でつついていた。怖い者知らずだよな……
「すみません伯父さん。サーナはこういう奴なんです」
「まあ、この子の姉を考えればわからんでもないが……」
「アレと一緒……!」
「そうだな」
姉のサーラと同じは嫌だったのかサーナは肩を落としていた。この先、自らの行いを省みてくれるといいのだが。
さて、サーナはともかく伯父さんの家族に挨拶をしておこう。
「あの、初めまして。伯母さん。俺は母さんの息子でレンと言います」
「……! あ、あら、嫌だわ、わたしったら……初めましてピアッシよ。こっちが娘のヴィリジャ」
「おー、イケメンですわね! わたくし、ヴィリジャですわ。結婚しましょう!」
「よろしくヴィリジャ。というか親戚だから結婚できないだろ。」
「そうですの!?」
ノリのいい子であった。そこでクレアとサーナが立ちはだかる。
「レンは私達と結婚するからダメですよお嬢様?」
「あなたほど可愛いなら引く手あまたでしょう!」
「ええー!? だけど、可愛いって言ってくれてありがとう!」
やはりノリが良かった。
するとヴィリジャはアオヤ伯父さんに向き直って言う。
「本当に無理なの?」
「ゴリ押しすれば……って、ダメだダメだ。妹の子と結婚はパパ許さないぞ!」
「むう」
日本ではまあ、いとこ結婚はできるが国によってはできないなどがある。この世界もできなくはなさそうだけどアオヤ伯父さんは首を振っていた。
「そういえばセルリアはどうしたんだい?」
「あの子は先生と狩猟に出ているわ」
「他にも子供がいるのね」
「ええ、そうよミドリ! あなたにも後で会わせないとね。レンはいくつなの?」
「17ですね」
「ならうちの子は3つ上ね」
なるほど、セルリアという長男もいるようだ。この調子だと天然かノリがいいかのどっちかな気がする。
「こほん! ワシと婆さんも話したいのじゃがな?」
「ああ、すみませんお義父様。それじゃ屋敷に入りましょうか」
「あー、俺はこいつらの面倒を見るから庭でいいよ。流石に中には入れないだろ」
「え? あー! なにこの子! 可愛いー」
『僕?』
「きゃあ!?」
恐らくクリンに言ったのだろうけど、フリンクがぬっと顔を出して驚かせていた。
「お前じゃないらしいぞ」
『ううう……』
「びっくりした! けど、あなたも可愛いわね」
『わあい!』
危うくまた歯をカチカチさせるところだった。あれはなにげに怖いから印象が悪くなる。
「それじゃあ、わたくしもレンさん達とお庭に居ますわね!」
「いいのかな?」
「まあ、子供同士いいかもしれないね。プラーボとクリンが大人しいのはここまでの旅で分かっているし、レンとフリンクもいるからね」
「やった!」
「それじゃあお話してくるわね。あなた、行くわよ」
「お、おう……」
ずっと黙っていた父さんが母さんに引っ張られて屋敷の中へと入っていく。
「また後でね、レン」
「ずっとそのままというわけにもいかんだろうが、ひとまずヴィリジャを頼む」
祖父母も屋敷へ入ると、俺達だけが残された。
実際、クレアとサーナはオトモでついてきただけなので屋敷に入る必要もないのだ。
『僕はフリンクだよ、よろしくね』
「ヴィリジャですわ! こっちの子は撫でても平気かしら?」
『くおん』
「お、いいみたいだ。でも、ここはちょっと狭いな。門の付近で広いところがあったし、あそこに行っていいか?」
「もちろんですわ」
『乗ってもいいよ!』
「まあ、それでは失礼するわね!」
「なんだかお嬢様言葉と普通の言葉が混じってるわね」
するとフリンクにまたがったヴィリジャが恥ずかしそうに口を開いた。
「わたくし、まだまだ勉強が足りないのよね。というか本当はお嬢様言葉なんてしたくないの! なんか面倒で……」
「はは、まあ分からんでもないな。貴族の生活は優雅だけど窮屈そうなイメージがある」
「姉ちゃんはたまにぼやいていますねえ」
やっぱりそうなのかなどと話しながら移動し、庭の広い場所へと出てきた。
『くおん!』
「ふわふわな毛をしているのね」
「ブラッシングは怠っていない。お父さんもふわふわだぞ」
『がる』
「ちょっと大きいけど……大人しいのね」
クリンを撫でた後、ヴィリジャがプラーボを撫でていた。もちろん、手触りは良好だ。ここまでするのに結構かかったからな。
「それじゃお呼びがかかるまで待ちね」
「そうだな。自己紹介でも――」
と、クレアと俺が並んで座っていると――
「おああああああ!? ヴィリジャぁぁぁぁぁ! 熊めどこから入り込んだ! 妹から離れろおぅぉぉぉぉ!」
――酷く焦った男が剣を構えて書けてくるのが見えた。あれってもしかして兄ちゃんか?
「おかえりなさい。こちらの方達は?」
ウェーブがかかった金髪の女性と同じく金髪をした中学生くらいの女の子が庭に現れた。アオヤ伯父さんを「あなた」と言っていたので奥さんだろう。美人さんだ。
それと娘さんかな? 俺より年下に見えるけど、子供を作るのが遅かったのだろうか。
するとピアッシと呼ばれた奥さんの前に、母さんが躍り出た。
「久しぶりね! やっぱりあなたが兄さんと結婚したんだ」
「は? ……え? ミ、ミドリ……!? あなたミドリじゃない!?」
「うふふ、ただいま♪」
「ただいまじゃないわよ!? いったい今までどこに……うおおおおおん!」
「あら」
ピアッシさんは酷く驚いた後、美人な顔に似つかわしくない雄たけびを上げていた。そして号泣。漢泣きである。
「おばさん、この人のことを知っていたんだ?」
「まあね。学院の友達だったから。兄さんとも学院で知り合ったのよ」
「ふうん、やりますね伯父様。そこで囲ったんですか?」
「失礼だね君!?」
そこでサーナが下衆な笑みを浮かべて伯父さんの脇を肘でつついていた。怖い者知らずだよな……
「すみません伯父さん。サーナはこういう奴なんです」
「まあ、この子の姉を考えればわからんでもないが……」
「アレと一緒……!」
「そうだな」
姉のサーラと同じは嫌だったのかサーナは肩を落としていた。この先、自らの行いを省みてくれるといいのだが。
さて、サーナはともかく伯父さんの家族に挨拶をしておこう。
「あの、初めまして。伯母さん。俺は母さんの息子でレンと言います」
「……! あ、あら、嫌だわ、わたしったら……初めましてピアッシよ。こっちが娘のヴィリジャ」
「おー、イケメンですわね! わたくし、ヴィリジャですわ。結婚しましょう!」
「よろしくヴィリジャ。というか親戚だから結婚できないだろ。」
「そうですの!?」
ノリのいい子であった。そこでクレアとサーナが立ちはだかる。
「レンは私達と結婚するからダメですよお嬢様?」
「あなたほど可愛いなら引く手あまたでしょう!」
「ええー!? だけど、可愛いって言ってくれてありがとう!」
やはりノリが良かった。
するとヴィリジャはアオヤ伯父さんに向き直って言う。
「本当に無理なの?」
「ゴリ押しすれば……って、ダメだダメだ。妹の子と結婚はパパ許さないぞ!」
「むう」
日本ではまあ、いとこ結婚はできるが国によってはできないなどがある。この世界もできなくはなさそうだけどアオヤ伯父さんは首を振っていた。
「そういえばセルリアはどうしたんだい?」
「あの子は先生と狩猟に出ているわ」
「他にも子供がいるのね」
「ええ、そうよミドリ! あなたにも後で会わせないとね。レンはいくつなの?」
「17ですね」
「ならうちの子は3つ上ね」
なるほど、セルリアという長男もいるようだ。この調子だと天然かノリがいいかのどっちかな気がする。
「こほん! ワシと婆さんも話したいのじゃがな?」
「ああ、すみませんお義父様。それじゃ屋敷に入りましょうか」
「あー、俺はこいつらの面倒を見るから庭でいいよ。流石に中には入れないだろ」
「え? あー! なにこの子! 可愛いー」
『僕?』
「きゃあ!?」
恐らくクリンに言ったのだろうけど、フリンクがぬっと顔を出して驚かせていた。
「お前じゃないらしいぞ」
『ううう……』
「びっくりした! けど、あなたも可愛いわね」
『わあい!』
危うくまた歯をカチカチさせるところだった。あれはなにげに怖いから印象が悪くなる。
「それじゃあ、わたくしもレンさん達とお庭に居ますわね!」
「いいのかな?」
「まあ、子供同士いいかもしれないね。プラーボとクリンが大人しいのはここまでの旅で分かっているし、レンとフリンクもいるからね」
「やった!」
「それじゃあお話してくるわね。あなた、行くわよ」
「お、おう……」
ずっと黙っていた父さんが母さんに引っ張られて屋敷の中へと入っていく。
「また後でね、レン」
「ずっとそのままというわけにもいかんだろうが、ひとまずヴィリジャを頼む」
祖父母も屋敷へ入ると、俺達だけが残された。
実際、クレアとサーナはオトモでついてきただけなので屋敷に入る必要もないのだ。
『僕はフリンクだよ、よろしくね』
「ヴィリジャですわ! こっちの子は撫でても平気かしら?」
『くおん』
「お、いいみたいだ。でも、ここはちょっと狭いな。門の付近で広いところがあったし、あそこに行っていいか?」
「もちろんですわ」
『乗ってもいいよ!』
「まあ、それでは失礼するわね!」
「なんだかお嬢様言葉と普通の言葉が混じってるわね」
するとフリンクにまたがったヴィリジャが恥ずかしそうに口を開いた。
「わたくし、まだまだ勉強が足りないのよね。というか本当はお嬢様言葉なんてしたくないの! なんか面倒で……」
「はは、まあ分からんでもないな。貴族の生活は優雅だけど窮屈そうなイメージがある」
「姉ちゃんはたまにぼやいていますねえ」
やっぱりそうなのかなどと話しながら移動し、庭の広い場所へと出てきた。
『くおん!』
「ふわふわな毛をしているのね」
「ブラッシングは怠っていない。お父さんもふわふわだぞ」
『がる』
「ちょっと大きいけど……大人しいのね」
クリンを撫でた後、ヴィリジャがプラーボを撫でていた。もちろん、手触りは良好だ。ここまでするのに結構かかったからな。
「それじゃお呼びがかかるまで待ちね」
「そうだな。自己紹介でも――」
と、クレアと俺が並んで座っていると――
「おああああああ!? ヴィリジャぁぁぁぁぁ! 熊めどこから入り込んだ! 妹から離れろおぅぉぉぉぉ!」
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