11 / 57
第十一話
しおりを挟む
「訪問者に決まりはなく、お医者さんでも治せない病に対処する。それから精神的に参っている人の話を聞くだけの時もあります」
あたしの質問に、ディーネはハッキリとそう答えた。
回復魔法や癒しの力がどの程度なのか分からないけど、疑問を返す。
「医者でも治せないのに魔法は効果があるのか?」
「そこは聖女だけあって、アリアに伝えられている癒しの力は治療に使えるよー。でも、効いたり効かなかったりして安定はしなかったかな」
「聖女なのに安定しないとかあるんだな……」
「まだ修行中でもあるし、その内きちんとなるとは思うけどねー」
ムーンシャインという癒しの力はまだ若いからか、完全に癒すことができないのだそうだ。そこでふと気になったことを口にする。
「そういえば母親はどうなんだ? 聖女じゃないの? その人に来てもらえばいいんじゃないか?」
そう、代々ということは母親がそうだと思ったのだ。しかしディーネが頬に手を当ててため息を吐いた。
「うーん、残念だけどそれも難しくてね」
「え?」
「能力が衰えているのは目を瞑れるんだけど、一度ここを出て行ったら後は一般人として暮らすようになるの。だから聖(こ)殿(こ)に入れる資格が無い」
「でもそれを言ったらあたしは他人じゃん」
そんな制約があるとは益々面倒なところだなあ。するとシルファーが真面目な顔をし、両肩に手を置いてからあたしへ言う。
「だからこれはわたし達も賭けなんだってー。見つけられなかったらマジでこの国がアリアを草根の根分けてでも探しに走るの。戦争は言い過ぎたかもしれないけど、迷惑はかかるのよ」
「だから秘密裏に、か……ったく、あの馬鹿……」
「まー仕方ないよ。フランツと本気で好き合っていたしね」
「それであたしがこんなことに巻き込まれたんだ、たまったもんじゃないよ」
あたしは腕組みをして口を尖らせる。金払いが良くなければ絶対やりたくない仕事だ。
「偽物だってわかって処刑、なんてことにはならねえだろうな?」
「そこは大丈夫ー。わたし達が全力で逃がすよ。でも、メンツのために、見つかるまで居てくれって言うと思うけどねー?」
「ガバガバだな、聖女……」
いっそこんなしきたりなんて無くせばいいのにと思うが、聖女が国に居ることがステータスとのこと。偉い人の考えることは分からない。
アリアが逃げ出したのも分かる気がする。
ま、あたしも嫌になったら逃げだすつもりでもあるけどね? 伊達にシーフをやってないし、構造を把握するため暇な時は周辺の調査をするつもり。
「とりあえず聖女の成り立ちと役割はそんなところじゃな。奇跡の力を持つ聖女という肩書はもちろん健在。お布施もあるし生活に必要な物は王都から送られてくる。なにも無ければ安心して暮らせる場所じゃ」
「バレないようにすれば、だろ?」
あたしがフッと笑いながら肩を竦めると、シルファーはにっこりと微笑んでから頷いた。
「うんうん、その通りー♪ いやあ、リアは話が分かるから助かるよー。アリアは我儘だったからさ」
確かにそんな感じはあったかと思い返す。あたしも別にいい子ってわけじゃないんだけど。
「他になにか聞きたいことはあるー?」
そこでシルファーがにこにこしながら尋ねてきた。あたしは少し考えた後、四人を見て答える――
「そうだな……シルファーとかディーネの姉ちゃんって何者なんだ? 色んな奴を見て来たけど、聖女の世話係になれるくらいなら能力は高いだろうに」
「……ふうん、凄いね。他の人間なら絶対にそこには触れないんだけど」
「ん? どういうことだ……?」
あたしの質問を聞いてシルファーが真顔でそう呟く。少し背筋に冷たいものがはしる。
「わたし達はいわゆる精霊というやつでねー。四属性を司るの。わたしは風の精霊、シルフの化身なんだー」
「せ、精霊……!?」
おとぎ話などで聞いたことがある。強大な力を持っていて、百人くらいなら一人で相手ができるとか。
「ふふふ、驚いたー? って、あれ?」
「ちびっ子でこんなに可愛いのに精霊なんだ」
「うわあ!?」
あたしは椅子から立ち上がり、シルファーをぎゅっと抱きしめた。シーフ仲間から女っけが無いとか粗暴とか言われるけど、可愛いものは好きなんだよな。
最初に見た時から抱きしめたいと思っていたのだ。
「今の話を聞いて驚くかと思ったのにー」
「驚いたけど、見た目はあたし達と変わらないし、そう怖くもないかな?。ふへへ、昔は妹が欲しかったんだ」
「やめてー! わたしはリアより年上だよー」
わしゃわしゃとシルファーの髪の毛を撫でまわしてやった。
「もー、終わり! それじゃ、次は聖殿の中を案内するよ。明日から謁見だから、主要なところだけ見てディーネに引き渡すー!」
「ごめんごめん」
構い過ぎたせいでシルファーがむくれてしまった。でもそれはそれで可愛い。
そのままあたしの手を引いて移動を始める。
「とりあえず着替えたところがアリアの部屋みたいだけど、あたしが使っていいものなの?」
「ま、大丈夫でしょ。逃げ出したんだし、帰ってきて使われてても文句は言えないよー」
「それもそうか。早く見つかって欲しいもんだ」
「そうだねー。リアをこのまま拘束しておくのも心苦しいよ。あ、ここがお風呂だよー」
そんな話をしながらまた建物に入り、てくてくと歩いて行く。最初に到着したのはお風呂だった。
「お、いいな! って、もう沸いているのか」
「水の精霊と火の精霊がいるから……というのは冗談で、ここは温泉なんだよ」
「へえ、入り放題かあ。ひと仕事を終えてお風呂上りに一杯……たまらない……」
「おじさんくさいよ!?」
うるさい。疲れた体に染み込むんだよ。そこであたしはそういえばと、わざとらしく話を変える。
「そういえば修行があるとかしれっと言ってたけど、何をするんだ?」
「あ、聞こえてたー? うーん、基本的には運動かな? アリアは体力が全然無くてね、すぐ食っちゃ寝するから強制だったんだー」
聖女はぐーたらだったのか。
「後は魔法かな? そういえばリアも魔法を使いたいみたいだし、やってみる?」
「あ、やりたい!」
「なら、勉学もセットだねー」
「うげ、勉強……」
「あはは、リアは勉強が苦手なんだー」
あたしは学校に行ってないから賢くはないと自負している。シーフクランでリンダさんが計算や文字を教えてくれたくらいだもんなあ。
親父も計算高いけど、勉強ができるタイプじゃなかったし。
「魔法を使うなら理論を知らなきゃいけないよー。使いたいなら必要だね。ディーネが先生をしてくれるし、やってみたら? どうせ謁見が無い時間は暇だし」
「まあ……」
そう言われたらそうかもしれない。魔法が使えるようになったら仕事も楽になるし、タダで教われるならアリだ。
「あ、そういえば町に行ったりできるのか? 調査もしておきたいんだけど」
「んー、七日に一回、近くの町に行くことがあるけど、ギルドは難しいかもねー。お買い物はできるけど」
「あー……」
聖女が町へ行くと囲まれてそれどころじゃないみたいだ。姿を見せるデメリットの方が強いから大人しくしとこうかな。下手に町に行って見破られる可能性があるし、それは避けたい。
今は魔法だなと思いつつ施設を見て回ることにした。
あたしの質問に、ディーネはハッキリとそう答えた。
回復魔法や癒しの力がどの程度なのか分からないけど、疑問を返す。
「医者でも治せないのに魔法は効果があるのか?」
「そこは聖女だけあって、アリアに伝えられている癒しの力は治療に使えるよー。でも、効いたり効かなかったりして安定はしなかったかな」
「聖女なのに安定しないとかあるんだな……」
「まだ修行中でもあるし、その内きちんとなるとは思うけどねー」
ムーンシャインという癒しの力はまだ若いからか、完全に癒すことができないのだそうだ。そこでふと気になったことを口にする。
「そういえば母親はどうなんだ? 聖女じゃないの? その人に来てもらえばいいんじゃないか?」
そう、代々ということは母親がそうだと思ったのだ。しかしディーネが頬に手を当ててため息を吐いた。
「うーん、残念だけどそれも難しくてね」
「え?」
「能力が衰えているのは目を瞑れるんだけど、一度ここを出て行ったら後は一般人として暮らすようになるの。だから聖(こ)殿(こ)に入れる資格が無い」
「でもそれを言ったらあたしは他人じゃん」
そんな制約があるとは益々面倒なところだなあ。するとシルファーが真面目な顔をし、両肩に手を置いてからあたしへ言う。
「だからこれはわたし達も賭けなんだってー。見つけられなかったらマジでこの国がアリアを草根の根分けてでも探しに走るの。戦争は言い過ぎたかもしれないけど、迷惑はかかるのよ」
「だから秘密裏に、か……ったく、あの馬鹿……」
「まー仕方ないよ。フランツと本気で好き合っていたしね」
「それであたしがこんなことに巻き込まれたんだ、たまったもんじゃないよ」
あたしは腕組みをして口を尖らせる。金払いが良くなければ絶対やりたくない仕事だ。
「偽物だってわかって処刑、なんてことにはならねえだろうな?」
「そこは大丈夫ー。わたし達が全力で逃がすよ。でも、メンツのために、見つかるまで居てくれって言うと思うけどねー?」
「ガバガバだな、聖女……」
いっそこんなしきたりなんて無くせばいいのにと思うが、聖女が国に居ることがステータスとのこと。偉い人の考えることは分からない。
アリアが逃げ出したのも分かる気がする。
ま、あたしも嫌になったら逃げだすつもりでもあるけどね? 伊達にシーフをやってないし、構造を把握するため暇な時は周辺の調査をするつもり。
「とりあえず聖女の成り立ちと役割はそんなところじゃな。奇跡の力を持つ聖女という肩書はもちろん健在。お布施もあるし生活に必要な物は王都から送られてくる。なにも無ければ安心して暮らせる場所じゃ」
「バレないようにすれば、だろ?」
あたしがフッと笑いながら肩を竦めると、シルファーはにっこりと微笑んでから頷いた。
「うんうん、その通りー♪ いやあ、リアは話が分かるから助かるよー。アリアは我儘だったからさ」
確かにそんな感じはあったかと思い返す。あたしも別にいい子ってわけじゃないんだけど。
「他になにか聞きたいことはあるー?」
そこでシルファーがにこにこしながら尋ねてきた。あたしは少し考えた後、四人を見て答える――
「そうだな……シルファーとかディーネの姉ちゃんって何者なんだ? 色んな奴を見て来たけど、聖女の世話係になれるくらいなら能力は高いだろうに」
「……ふうん、凄いね。他の人間なら絶対にそこには触れないんだけど」
「ん? どういうことだ……?」
あたしの質問を聞いてシルファーが真顔でそう呟く。少し背筋に冷たいものがはしる。
「わたし達はいわゆる精霊というやつでねー。四属性を司るの。わたしは風の精霊、シルフの化身なんだー」
「せ、精霊……!?」
おとぎ話などで聞いたことがある。強大な力を持っていて、百人くらいなら一人で相手ができるとか。
「ふふふ、驚いたー? って、あれ?」
「ちびっ子でこんなに可愛いのに精霊なんだ」
「うわあ!?」
あたしは椅子から立ち上がり、シルファーをぎゅっと抱きしめた。シーフ仲間から女っけが無いとか粗暴とか言われるけど、可愛いものは好きなんだよな。
最初に見た時から抱きしめたいと思っていたのだ。
「今の話を聞いて驚くかと思ったのにー」
「驚いたけど、見た目はあたし達と変わらないし、そう怖くもないかな?。ふへへ、昔は妹が欲しかったんだ」
「やめてー! わたしはリアより年上だよー」
わしゃわしゃとシルファーの髪の毛を撫でまわしてやった。
「もー、終わり! それじゃ、次は聖殿の中を案内するよ。明日から謁見だから、主要なところだけ見てディーネに引き渡すー!」
「ごめんごめん」
構い過ぎたせいでシルファーがむくれてしまった。でもそれはそれで可愛い。
そのままあたしの手を引いて移動を始める。
「とりあえず着替えたところがアリアの部屋みたいだけど、あたしが使っていいものなの?」
「ま、大丈夫でしょ。逃げ出したんだし、帰ってきて使われてても文句は言えないよー」
「それもそうか。早く見つかって欲しいもんだ」
「そうだねー。リアをこのまま拘束しておくのも心苦しいよ。あ、ここがお風呂だよー」
そんな話をしながらまた建物に入り、てくてくと歩いて行く。最初に到着したのはお風呂だった。
「お、いいな! って、もう沸いているのか」
「水の精霊と火の精霊がいるから……というのは冗談で、ここは温泉なんだよ」
「へえ、入り放題かあ。ひと仕事を終えてお風呂上りに一杯……たまらない……」
「おじさんくさいよ!?」
うるさい。疲れた体に染み込むんだよ。そこであたしはそういえばと、わざとらしく話を変える。
「そういえば修行があるとかしれっと言ってたけど、何をするんだ?」
「あ、聞こえてたー? うーん、基本的には運動かな? アリアは体力が全然無くてね、すぐ食っちゃ寝するから強制だったんだー」
聖女はぐーたらだったのか。
「後は魔法かな? そういえばリアも魔法を使いたいみたいだし、やってみる?」
「あ、やりたい!」
「なら、勉学もセットだねー」
「うげ、勉強……」
「あはは、リアは勉強が苦手なんだー」
あたしは学校に行ってないから賢くはないと自負している。シーフクランでリンダさんが計算や文字を教えてくれたくらいだもんなあ。
親父も計算高いけど、勉強ができるタイプじゃなかったし。
「魔法を使うなら理論を知らなきゃいけないよー。使いたいなら必要だね。ディーネが先生をしてくれるし、やってみたら? どうせ謁見が無い時間は暇だし」
「まあ……」
そう言われたらそうかもしれない。魔法が使えるようになったら仕事も楽になるし、タダで教われるならアリだ。
「あ、そういえば町に行ったりできるのか? 調査もしておきたいんだけど」
「んー、七日に一回、近くの町に行くことがあるけど、ギルドは難しいかもねー。お買い物はできるけど」
「あー……」
聖女が町へ行くと囲まれてそれどころじゃないみたいだ。姿を見せるデメリットの方が強いから大人しくしとこうかな。下手に町に行って見破られる可能性があるし、それは避けたい。
今は魔法だなと思いつつ施設を見て回ることにした。
20
あなたにおすすめの小説
最強騎士は料理が作りたい
菁 犬兎
ファンタジー
こんにちわ!!私はティファ。18歳。
ある国で軽い気持ちで兵士になったら気付いたら最強騎士になってしまいました!でも私、本当は小さな料理店を開くのが夢なんです。そ・れ・な・の・に!!私、仲間に裏切られて敵国に捕まってしまいました!!あわわどうしましょ!でも、何だか王様の様子がおかしいのです。私、一体どうなってしまうんでしょうか?
*小説家になろう様にも掲載されております。
俺の妻になれと言われたので秒でお断りしてみた
ましろ
恋愛
「俺の妻になれ」
「嫌ですけど」
何かしら、今の台詞は。
思わず脊髄反射的にお断りしてしまいました。
ちなみに『俺』とは皇太子殿下で私は伯爵令嬢。立派に不敬罪なのかもしれません。
✻ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
✻R-15は保険です。
老竜は死なず、ただ去る……こともなく人間の子を育てる
八神 凪
ファンタジー
世界には多種多様な種族が存在する。
人間、獣人、エルフにドワーフなどだ。
その中でも最強とされるドラゴンも輪の中に居る。
最強でも最弱でも、共通して言えることは歳を取れば老いるという点である。
この物語は老いたドラゴンが集落から追い出されるところから始まる。
そして辿り着いた先で、爺さんドラゴンは人間の赤子を拾うのだった。
それはとんでもないことの幕開けでも、あった――
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
無能妃候補は辞退したい
水綴(ミツヅリ)
ファンタジー
貴族の嗜み・教養がとにかく身に付かず、社交会にも出してもらえない無能侯爵令嬢メイヴィス・ラングラーは、死んだ姉の代わりに15歳で王太子妃候補として王宮へ迎え入れられる。
しかし王太子サイラスには周囲から正妃最有力候補と囁かれる公爵令嬢クリスタがおり、王太子妃候補とは名ばかりの茶番レース。
帰る場所のないメイヴィスは、サイラスとクリスタが正式に婚約を発表する3年後までひっそりと王宮で過ごすことに。
誰もが不出来な自分を見下す中、誰とも関わりたくないメイヴィスはサイラスとも他の王太子妃候補たちとも距離を取るが……。
果たしてメイヴィスは王宮を出られるのか?
誰にも愛されないひとりぼっちの無気力令嬢が愛を得るまでの話。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
慈愛と復讐の間
レクフル
ファンタジー
とある国に二人の赤子が生まれた。
一人は慈愛の女神の生まれ変わりとされ、一人は復讐の女神の生まれ変わりとされた。
慈愛の女神の生まれ変わりがこの世に生を得た時、必ず復讐の女神の生まれ変わりは生を得る。この二人は対となっているが、決して相容れるものではない。
これは古より語り継がれている伝承であり、慈愛の女神の加護を得た者は絶大なる力を手にするのだと言う。
だが慈愛の女神の生まれ変わりとして生を亨けた娘が、別の赤子と取り換えられてしまった。
大切に育てられる筈の慈愛の女神の生まれ変わりの娘は、母親から虐げられながらも懸命に生きようとしていた。
そんな中、森で出会った迷い人の王子と娘は、互いにそれと知らずに想い合い、数奇な運命を歩んで行くこととなる。
そして、変わりに育てられた赤子は大切に育てられていたが、その暴虐ぶりは日をまして酷くなっていく。
慈愛に満ちた娘と復讐に駆られた娘に翻弄されながら、王子はあの日出会った想い人を探し続ける。
想い合う二人の運命は絡み合うことができるのか。その存在に気づくことができるのか……
追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。
コンバット
サクラ近衛将監
ファンタジー
藤堂 忍は、10歳の頃に難病に指定されているALS(amyotrophic lateral sclerosis:筋萎縮性側索硬化症)を発症した。
ALSは発症してから平均3年半で死に至るが、遅いケースでは10年以上にわたり闘病する場合もある。
忍は、不屈の闘志で最後まで運命に抗った。
担当医師の見立てでは、精々5年以内という余命期間を大幅に延長し、12年間の壮絶な闘病生活の果てについに力尽きて亡くなった。
その陰で家族の献身的な助力があったことは間違いないが、何よりも忍自身の生きようとする意志の力が大いに働いていたのである。
その超人的な精神の強靭さゆえに忍の生き様は、天上界の神々の心も揺り動かしていた。
かくして天上界でも類稀な神々の総意に依り、忍の魂は異なる世界への転生という形で蘇ることが許されたのである。
この物語は、地球世界に生を受けながらも、その生を満喫できないまま死に至った一人の若い女性の魂が、神々の助力により異世界で新たな生を受け、神々の加護を受けつつ新たな人生を歩む姿を描いたものである。
しかしながら、神々の意向とは裏腹に、転生した魂は、新たな闘いの場に身を投じることになった。
この物語は「カクヨム様」にも同時投稿します。
一応不定期なのですが、土曜の午後8時に投稿するよう努力いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる