ハイツ沈丁花の食卓

盆地パンチ

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 孝太郎が戸惑っていたら春がぽつりと言った。

「1人だけ裸……恥ずかしいです」

「え、でも……あの……おれ脱いだら引きませんか? おれ……割と筋肉ガッチリしてて……図体大きくてむさくるしいですよ」

 春が、もう、と孝太郎の胸元に額をこつん、とくっつけた。

「そんなの服着ててもわかります。早く脱いでください」

 早く、と言われた孝太郎は慌ててまずダボッとしたトレーナーに手をかける。脱ぎ捨てるとしっかりとした筋肉質な胸板があらわれて春が、わ、と声を上げて、ちょん、と指でつついた。

「ッ……あ……何するんですか」

「筋肉すごいですね」

 春はそのまま、ちゅっと孝太郎の胸板に口づける。

「春さん、あ……」

 孝太郎のスウェットパンツのゴムに指を引っ掛ける。

「下も」

「あのでも……勃……って、ます、から見えない方が……」

「どうしてですか?」

「だって……気持ち悪いでしょ、そんなの見たら……」

 そう言った孝太郎のスウェットズボンの中に春が手を滑り込ませる。そしてそのままボクサーパンツの中にまで手を侵入させて孝太郎のペニスを握った。

「春さん!! あ……」

 好きな人に触られた孝太郎は耳まで真っ赤になって身をよじった。その反応に春が呟く。

「可愛い……孝太郎くん……」

 春にシゴかれ、孝太郎は息を漏らし身体をよじった。

「あ……手、やめて下さい……ッ」

 やめて、と言われても春の手は止まらない。絶えきれず孝太郎はそのまま春の手の中で達した。絶頂に達した孝太郎は泣きそうな顔で申し訳無さそうに、ごめんなさい、と謝った。

「手、汚くしてごめんなさい……ティッシュ、取ります」

 そう言って孝太郎はベッドを出て箱ティッシュを取ったがハッとしたように言った。

「ごめんなさい、手洗ったほうがいいですよね。すみません。気持ち悪いことして……ごめんなさい」

 春は、来てください、と孝太郎を呼んだ。ベッドに戻ってきた孝太郎に春は言った。

「謝らないで下さい。拭いてあげますから」

 そう言って春はティッシュを取って、孝太郎の下着をずらして中の汚れを拭おうとしたが孝太郎は、大丈夫です、と断り自分で拭いていた。春に背中を向けて汚れを拭う。

「……ガッカリしましたか。不慣れで……」

 そう背中を向けたまま尋ねた孝太郎に抱きついて春は、いえ、と答えた。

「逆です。安心しました。勝手に気後れして緊張してたので……嬉しいです」

 孝太郎が振り返ると、春は孝太郎に口づけた。孝太郎が尋ねる。

「春さんのも……していいですか」

 春が頷くと孝太郎はキスしながら遠慮がちに 春のペニスを握った。夢みたいな展開に、はぁ、はぁ、と孝太郎の息が荒くなる。孝太郎は、ごめんなさい、と謝って春を触りながら自分のペニスも弄りだした。

「孝太郎くんのは……ぼくがしましょうか」

 そう春に申し出られて、お互いに握り合う格好になった。顔を真っ赤にした孝太郎がうわ言のように呟く。

「春さん! ぁ……すごい、あ……」

 孝太郎と同じくらい、春の呼吸もはぁはぁ、と荒くなっている。

「……身体、熱い……キスして下さい……」

 そう春にねだられ孝太郎は春の唇にむしゃぶりつく。キスしながら孝太郎の手の中で絶頂に達した春は、ふぅ、ふぅ、と肩で息を繰り返す。放心状態の春の口の端に垂れたよだれを舐め取ってキスをした。

「孝太郎くん……もっと……もっとしたいです……」

 キスしたままベッドに倒れ込む。孝太郎が脚に絡まっていたスウェットズボンと下着を完全に脱ぎ去り、一糸まとわぬ姿で抱き合った。素脚をしっかりと絡め合い、舌を絡めるキスをする。自然と互いのペニスを擦りつけ合うように身体を揺らしながらキスするようになり、どれくらいか時間が経った頃、春は大きく身体を震わせて孝太郎の肩にしがみついた。濡れた感触で春が達した事を知った孝太郎は腰を強く春に押し付け、ヌルヌルしたペニスを擦り付ける。どんどん呼吸が荒々しくなり、口づけが荒々しくなる。孝太郎が息を詰めて達したのをきっかけに、2人は呼吸を整えてティッシュで拭き合って休憩した。孝太郎が春に甘えるように肩に鼻を擦り付ける。

「幸せです……おれ。本当に……幸せすぎて心臓止まりそう。春さん、春さん……受け入れてくれてありがとうございます。気持ち悪くなってないですかおれのこと」

 そう尋ねられ春は答えの代わりにキスをした。
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