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転生から開拓へ

明るい家族計画は必要だよね

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さて俊太も生まれ春が来た、俺がここに来てから2年目の春だ。

今年も桜の花は満開である、僕達の子供の誕生を祝ってくれてるかのようだ。

梅に実が付きつつある。
光魔法で、夜間光合成もさせたので本来5.6年はかかる梅の実も、2年目で付けてくれそうだ。
梅干しか梅酒もいいいろいろ夢が膨らむ
梅がこの調子なら他の果実も期待できるというものだ

挿し木によって増やしているが。
実生と違い挿し木は最初の木と同じである、ということは、この果物産業は挿し木で増やしている限りは俺が死ねばすべてが無くなってしまうのではないだろうか・・・
ならば実生を育てるべきだ! そこで実験果樹園を作った 
実生果樹園なので10年以上はかかるだろうが産業を寝づかせるという意味では大事だろう。

ポチった果物の種も召喚物なので、このサクラ属以外。枇杷や柿も召喚の木扱いなのかもしれない
イチジクに関しては種が出来ないので、俺が死ねば無くなってしまうのかもしれない。
柿は種からなら、10年近く実を付けるまで時間がかかる、枇杷も同様だ・・・
つまり今育てている木の種を育てて初めて、定着する事になるのか・・・気が遠くなる。
が、無くならない可能性もある、ここにきてから育った物は、まぎれもなくここで育った物質である
こればかりは、他の守護者の死後の文献を探ってみよう。

それでも、新品種を作るのは楽しいので、やはり新品種作りはしていこう
前世界では味わえない、物凄い美味しい果物もできるかもしれない。

それが出来るころには、100年200年かかるかもしれない。
俊太も既にこの世を去っているかもしれないな・・・そんなことは考えたくないが
寿命がない守護者が、避けては通れない事なのかもしれない。

与える能力を「老いない体」にすれば、子供の寿命がなくなる訳だが・・
既に多くの守護者はその能力を付与している。

ただ子供の伴侶はそうならないので、子供は伴侶や子供の死というのを、目の当たりにするだろう・・
それは幸せなのか、分からないものだ。
それに老けない子供ばかり増えたら、子供に対する愛情が、薄くなってしまうのではないか、という不安もある。
だからジェニファーと話し合った、俊太は20歳になったら一人立ちさせる。
普通の人間として、ただし、俊太が一人立ちするまでは、子供を作らない。
俊太にいろいろな事を学ばせる、この世界では15歳で大人扱いなので過保護の部類だろうが
守護者の俺が子供に残せる愛情でもある。

でも禁欲はしないよ、30歳のこの体、20年の禁欲なんて出来ないさ・・
ジェニファーも伴侶になった時の17歳のまま体は変わらない。 
ジェニファーは同世代より大人びている超美人だ、我慢できるはずがない、そこで

掟破りの再現できないけどポチっちゃうです・・・コンドー君です
いやコンドーム自体は既にある話は聞いている、 
羊の腸を使った物だそうだ・・前世界でもかなり昔から避妊具として存在している。
ならばポチっても問題ない、俺しか使わないしね、使用済みは焼き捨てるだけだ。
という事でハッスルしてます

明るい家族計画をしながらね・・・

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この町には高等教育がない。
この事を踏まえて、街に高等教育施設を作ろうと考えている
北の森辺りを開拓して、高校、大学の施設である。

その準備のために紙の値段を下げたいものだ
紙の材料は木材や草である、それらを細かく切断し熱と圧力でリグニンを取り出す
それらを隙とると紙になる。
高圧高熱にする事で色素も無くなり白い紙が出来上がる

この世界でも、既にいろいろな国で作られているがまだまだ高い。
まずは材料から見直す。この国の紙の材料は木の皮の裏側の柔らかい部分である
オワリではまた違う植物を使っていると聞く、桑の葉に近い種類らしい・・
前世界でもコウゾという桑の仲間が和紙の材料になっている。
オワリだけに和紙だろうな

しかし俺にはネットで勉強する事が出来る
そこでいい植物を見つけた、「ケナフ」であるあおい科の植物で成長が早い一年草である大麻に似ているが、陶酔成分は無い。
木の4倍以上の繊維質を持ち、紙にはもってこいの素材である。
これを乾燥させて細かく刻む、煮て上澄みを捨て煮てを繰り返し白くさせる。
白い繊維状になったら、つなぎとしてネバネバの物を混ぜて均一に広げ乾かす。

まずは今年はケナフ栽培である、何処でも育つ強い植物だ。
日の光さえ当たれば勝手に育つ、それで種をとり来年からは実用的なケナフ農場を作る。
さっそくケナフ栽培農地を作る為、森を開拓して作り種をまいた、種はポチったよ。
秋には種が取れるので来年の春には農地を広げて栽培する

ハーフノーフのクリスに紙製造工場の図を説明しその設計を依頼した
紙をたくさん使えるようになれば教育は大幅に向上する
それに紙を輸出する事も出来るだろう

そのためにも街の資金作りを考えなくてはいけない

魔物を狩るだけでも魔石をベロニカに売る事で町には資金が入る。 8割討伐者で2割が統治者の割合なので、魔物討伐を活発に行う。そして出来上がった安全地帯を開拓し新たな村の土地にする。

それを住民に貸し出したり、売ったりする。それだけでしばらくは街の資金は大丈夫だろう
しかし先行きは不安である、支配なき街グラスには税金がない、協賛金もさほど多くない。

露木商店は町営に変わったが、まだまだ町の収入事業を作りたいものだ・・・やはり外貨獲得の
決め手を育てていこう
課題は山済みだ、幸いベロニカの定期船の数が増えた、この町にしかない作物も多くよく売れる。
だが野菜類は日持ちもしないので、さほど売れない。しかし売れる物がある、そう唐辛子を乾燥させたものはよく売れている。

種も簡単に取れるし、栽培は楽だ、連作を避ければ毎年よく取れる作物なので、作付面積を増やそう。
それを商店で売り、外貨を得る、これが現実的だろう。
しかし栽培が簡単なので、他国で栽培されるのも時間の問題だろう、乾燥した種からも芽が出る作物だ。
代りの物も作っていかないといけない。

そこで乾燥させる作物として、胡椒の栽培にも取り掛かった。 
胡椒一粒は黄金の一粒なんて事になるかもしれないしね。 

そしてナッツ類だ、胡桃やアーモンドなどのナッツ類 
この辺は先の事情もあり流通は20年かかるだろう。

畑では落花生栽培も始める、ただこの土地には基本根粒菌がいないので。 
先に作った大豆の畑の土を少しずつ移して、豆科が育つ環境を作っている。

大豆も作付が増えてきた、そろそろ醤油、味噌作りを考えてもいいかもしれない。
今は夏に枝豆、冬はゆで大豆だけが大豆食品だ、
納豆は誰も喜んでくれない、俺だけが食べている、醤油が我が家にしかないから仕方ないだろう。

どの政策も時間がかかる、俺が、今出来るのは修業も兼ねての魔物討伐だろう。 
そうすれば、我が家のお金も、町のお金も増えていくし・・・
俺も強くなっていく、一石三丁である。


今日もポチを連れて狩りに行く

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