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運命とかないから。4
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口説きたい、と神山さんが言ってきた。
たまたま身体の具合が良かったんだ、期待するなと思っているのに。
痛い目にあって傷付くのはもう嫌だ。
相変わらずシフトが入っている時に波川さんはやってくる。
執着心の塊となってしまっていて、一向に諦めてはくれない。
都度、家族の元に帰るよう促すけれど波川さんの中では再び俺との関係が復活するのが決まっているようで…
本格的に働き辛くなって来ているし、このままだと店の迷惑にもなってしまうので、店長にお願いして今日は店の個室を使わせてもらう事にした。
波川さんと話し合いをしようと思う、と神山さんに連絡すると必ず行くから、自分が行くまで二人きりで個室に入らないようにと返事が来た。
「いらっしゃいませ波川さん」
声をかけると毎回少し泣きそうな表情をしてくる。
恋を俺にしてるんだと訴えてくるような目。
3年前もずっと、この視線を俺に送ってきた。
これが彼の常套句なのかもしれない。
だけど俺も馬鹿じゃない、もうあの時みたいにはいかない。
今日、完全に終わりにしたい。
こんな事いつまでもズルズルやってても仕方ない。
いつもの様にホワイトビールをコースターの上に置いて差し出す。
ありがとう、と波川さんの唇が動く。
カウンターの下の流しでグラスを洗う。
なるべく洗い物は溜めずにおきたい。
ここは任された俺のテリトリーだから、いつも綺麗にを心がけている。
ドアのベルが鳴り、いらっしゃいませと声をかけるとブラックスーツに身を包んだ神山さんが店内に入ってくる。
スーツ姿の神山さんはいつにも増して威厳がある。
目が合うと神山さんは小さく頷いた。
「波川さん、少しお話しましょうか。」
というと、波川さんは目を見開いた。
「店長、ちょっとすみません」
とキッチンの中に声をかける。
「青池君、大丈夫?」
「勤務時間にご迷惑かけてしまって。」
「いいよそんなの、俺こそずっと気が付かなくてごめんね…なんかあったら俺いくからね。」
と店長が心配そうな顔をする。
今回、部屋を借りるのに今の事情の話せるところだけ伝えてある。
波川さんは俺がスタッフとして入る前からの常連客で、事情を聞いて店長は驚いていた。
波川さんを出禁にしようか、と言ってくれたけど家まで来る以上それで解決出来る話じゃない。
サロンを外してフロアに出ると波川さんが立ち上がって目の前にくる。
抱きしめてこようと動く手を制して個室に促した。
「波川さん入って。」
普段は注目を嫌う芸能人や予約優先で使う部屋だ。
中はソファが円になっていておしゃれで少し広い。
先に波川さんを入れ、俺が部屋に入ると、後ろから神山さんも入ってくる。
「な……」
神山さんを見て波川さんの表情が険しくなる。
「波川さん、座ってください。」というと、波川さんは神山さんを見たまま腰を落ち着けた。
少し距離をとって俺もソファに腰をつけた。
「…波川さん、まだ気持ちは変わりませんか?」
と云うと、波川さんは神山さんに挑むように睨みつけながら変わるわけ無いと返事した。
「そうですか…じゃあ、こうしましょう。
俺は波川さん、神山さんお二人と付き合います。」
パン、と手を叩き、思っても無いことだがはっきりと言い放つと波川さんは激昂した。
「そんなの!!!ダメだよ!!!」
蓮君をその男と共有なんてしたく無い、そんな事出来ない。
ふしだらだ、と自分の事は棚にあげて勝手な事を言い始めた。
「どうして波川さんは奥さんが居てもよくて、俺はダメなんですか」
と強めに返すと波川さんはポケットから小さい箱を取り出した。
「蓮君、蓮君はこれが無いからそういうことを言うんだろ。
ほら、指輪だよ。ね、これで君は僕とちゃんとパートナーになれるよ」
波川さんが俺の左手を掴んでリングをはめようとしてくる。
…こんな事望んで無い。
「まるで子供だな」
と神山さんが嗤った。
怒ったような低い声に、波川さんの動きが止まる。
「彼から手を離して貰えるかな、Mr波川。」
神山さんの威圧的な雰囲気と声を聞いて、浪川さんは思わずソファに座り込んだ。
「君はレンの意志を無視して自分勝手な願望を押し付けようとしている、
君の事、少しだけ調べさせて貰った。
5年前に結婚して子供が1人、今、奥方の腹の中にももう1人居るね。」
と神山さんが言う。
「5年前…?」
驚いて、口が空いたまま神山さんを見てしまった。
5年前には、波川さんはもう既婚者だったのか。
それにもうすでに子供も居る…。
「奥方の顔も見させて貰ったが、君の好みはよくわかったよ。」
神山さんが波川さんに言葉をぶつけていく。
「出会った時からもう、子供もいたんですね」
と言葉が漏れる。
心が滅多打ちにされている様だった。
俺の傷付いた顔を見て、波川さんは脱力して項垂れた。
金属が落ちる音が小さくした。
なんなんだこの男は、本当に腹が立つ。
「俺は、波川さんに俺の父親の話、しましたよね。
その時あなたは俺にそれは酷い話だねって言ったの…覚えてますか。」
怯える様な表情が見返してくる。
「なのに…なのに貴方は3年間、俺の事を騙したんです。
…もう、これ以上波川さんとは関係は持てない。」
波川さんの目を見て言葉を紡ぐ。
感情的になって頭が熱い。
「蓮君………そんな……」
波川さんはショックを受けていた。
床に落ちた指輪を拾って、小さな箱に入れて波川さんのポケットに入れた。
「家族の所に、帰って。」
握った手に勝手に力が篭った。
本当なら殴ってしまいたい。
再び言葉をかけると、波川さんは亡霊のように立ち上がって店を出て行った。
何とも後味の悪い幕切れになってしまった。
神山さんは俺を落ち着かせようと抱きしめて背中をさすってくれた。
気持ちを落ち着かせてから個室を出ると宏也君が波川さんと入れ違いで店に入ってきたようだった。
「だ…大丈夫なの…波川さん般若みたいな顔になってたけど…」
と宏也君が青い顔をした。
仕事に戻ろうとサロンを巻いていると、店長が手にのし棒を持って出てきて「おれ、いる?」と棒で殴る素振りをしたので笑ってしまった。
すっかり気持ちが切り替わってカウンターの内側に入ると、神山さんと宏也君が並んで座っていた。
宏也君は神山さんをチラチラ見ているが、雰囲気が怖くて話しかけられないっぽい。
会話を繋げようとすると宏也君から無理ですって視線が返ってくる。
だけど何が起きたかは気になるみたいで「蓮、どうった?」と聞いてくる。
付き合った3年前にはもう奥さんも子供もいて、さっき指輪をはめられそうになった話をしたら宏也君はドン引いて神山さんは思い出して鼻で笑っていた。
「え!じゃあ、あれ2人目の子供って事!?波川さんどっか壊れてるんじゃない…アウトレットで見た時はそんなふうに見えなかったけど…奥さん大事にしてるように見えたし。蓮君に似てたのはびっくりしたけど、」
と宏也君が言った瞬間、バキ!と音がして神山さんの指先でピスタチオが殻ごと粉々になっていた。
それを見た宏也君は青ざめて「すみません」と言い始め、神山さんは宏也君ににこやかに「あ、違うよ?怖がらせてごめんね。」と返していた。
たまたま身体の具合が良かったんだ、期待するなと思っているのに。
痛い目にあって傷付くのはもう嫌だ。
相変わらずシフトが入っている時に波川さんはやってくる。
執着心の塊となってしまっていて、一向に諦めてはくれない。
都度、家族の元に帰るよう促すけれど波川さんの中では再び俺との関係が復活するのが決まっているようで…
本格的に働き辛くなって来ているし、このままだと店の迷惑にもなってしまうので、店長にお願いして今日は店の個室を使わせてもらう事にした。
波川さんと話し合いをしようと思う、と神山さんに連絡すると必ず行くから、自分が行くまで二人きりで個室に入らないようにと返事が来た。
「いらっしゃいませ波川さん」
声をかけると毎回少し泣きそうな表情をしてくる。
恋を俺にしてるんだと訴えてくるような目。
3年前もずっと、この視線を俺に送ってきた。
これが彼の常套句なのかもしれない。
だけど俺も馬鹿じゃない、もうあの時みたいにはいかない。
今日、完全に終わりにしたい。
こんな事いつまでもズルズルやってても仕方ない。
いつもの様にホワイトビールをコースターの上に置いて差し出す。
ありがとう、と波川さんの唇が動く。
カウンターの下の流しでグラスを洗う。
なるべく洗い物は溜めずにおきたい。
ここは任された俺のテリトリーだから、いつも綺麗にを心がけている。
ドアのベルが鳴り、いらっしゃいませと声をかけるとブラックスーツに身を包んだ神山さんが店内に入ってくる。
スーツ姿の神山さんはいつにも増して威厳がある。
目が合うと神山さんは小さく頷いた。
「波川さん、少しお話しましょうか。」
というと、波川さんは目を見開いた。
「店長、ちょっとすみません」
とキッチンの中に声をかける。
「青池君、大丈夫?」
「勤務時間にご迷惑かけてしまって。」
「いいよそんなの、俺こそずっと気が付かなくてごめんね…なんかあったら俺いくからね。」
と店長が心配そうな顔をする。
今回、部屋を借りるのに今の事情の話せるところだけ伝えてある。
波川さんは俺がスタッフとして入る前からの常連客で、事情を聞いて店長は驚いていた。
波川さんを出禁にしようか、と言ってくれたけど家まで来る以上それで解決出来る話じゃない。
サロンを外してフロアに出ると波川さんが立ち上がって目の前にくる。
抱きしめてこようと動く手を制して個室に促した。
「波川さん入って。」
普段は注目を嫌う芸能人や予約優先で使う部屋だ。
中はソファが円になっていておしゃれで少し広い。
先に波川さんを入れ、俺が部屋に入ると、後ろから神山さんも入ってくる。
「な……」
神山さんを見て波川さんの表情が険しくなる。
「波川さん、座ってください。」というと、波川さんは神山さんを見たまま腰を落ち着けた。
少し距離をとって俺もソファに腰をつけた。
「…波川さん、まだ気持ちは変わりませんか?」
と云うと、波川さんは神山さんに挑むように睨みつけながら変わるわけ無いと返事した。
「そうですか…じゃあ、こうしましょう。
俺は波川さん、神山さんお二人と付き合います。」
パン、と手を叩き、思っても無いことだがはっきりと言い放つと波川さんは激昂した。
「そんなの!!!ダメだよ!!!」
蓮君をその男と共有なんてしたく無い、そんな事出来ない。
ふしだらだ、と自分の事は棚にあげて勝手な事を言い始めた。
「どうして波川さんは奥さんが居てもよくて、俺はダメなんですか」
と強めに返すと波川さんはポケットから小さい箱を取り出した。
「蓮君、蓮君はこれが無いからそういうことを言うんだろ。
ほら、指輪だよ。ね、これで君は僕とちゃんとパートナーになれるよ」
波川さんが俺の左手を掴んでリングをはめようとしてくる。
…こんな事望んで無い。
「まるで子供だな」
と神山さんが嗤った。
怒ったような低い声に、波川さんの動きが止まる。
「彼から手を離して貰えるかな、Mr波川。」
神山さんの威圧的な雰囲気と声を聞いて、浪川さんは思わずソファに座り込んだ。
「君はレンの意志を無視して自分勝手な願望を押し付けようとしている、
君の事、少しだけ調べさせて貰った。
5年前に結婚して子供が1人、今、奥方の腹の中にももう1人居るね。」
と神山さんが言う。
「5年前…?」
驚いて、口が空いたまま神山さんを見てしまった。
5年前には、波川さんはもう既婚者だったのか。
それにもうすでに子供も居る…。
「奥方の顔も見させて貰ったが、君の好みはよくわかったよ。」
神山さんが波川さんに言葉をぶつけていく。
「出会った時からもう、子供もいたんですね」
と言葉が漏れる。
心が滅多打ちにされている様だった。
俺の傷付いた顔を見て、波川さんは脱力して項垂れた。
金属が落ちる音が小さくした。
なんなんだこの男は、本当に腹が立つ。
「俺は、波川さんに俺の父親の話、しましたよね。
その時あなたは俺にそれは酷い話だねって言ったの…覚えてますか。」
怯える様な表情が見返してくる。
「なのに…なのに貴方は3年間、俺の事を騙したんです。
…もう、これ以上波川さんとは関係は持てない。」
波川さんの目を見て言葉を紡ぐ。
感情的になって頭が熱い。
「蓮君………そんな……」
波川さんはショックを受けていた。
床に落ちた指輪を拾って、小さな箱に入れて波川さんのポケットに入れた。
「家族の所に、帰って。」
握った手に勝手に力が篭った。
本当なら殴ってしまいたい。
再び言葉をかけると、波川さんは亡霊のように立ち上がって店を出て行った。
何とも後味の悪い幕切れになってしまった。
神山さんは俺を落ち着かせようと抱きしめて背中をさすってくれた。
気持ちを落ち着かせてから個室を出ると宏也君が波川さんと入れ違いで店に入ってきたようだった。
「だ…大丈夫なの…波川さん般若みたいな顔になってたけど…」
と宏也君が青い顔をした。
仕事に戻ろうとサロンを巻いていると、店長が手にのし棒を持って出てきて「おれ、いる?」と棒で殴る素振りをしたので笑ってしまった。
すっかり気持ちが切り替わってカウンターの内側に入ると、神山さんと宏也君が並んで座っていた。
宏也君は神山さんをチラチラ見ているが、雰囲気が怖くて話しかけられないっぽい。
会話を繋げようとすると宏也君から無理ですって視線が返ってくる。
だけど何が起きたかは気になるみたいで「蓮、どうった?」と聞いてくる。
付き合った3年前にはもう奥さんも子供もいて、さっき指輪をはめられそうになった話をしたら宏也君はドン引いて神山さんは思い出して鼻で笑っていた。
「え!じゃあ、あれ2人目の子供って事!?波川さんどっか壊れてるんじゃない…アウトレットで見た時はそんなふうに見えなかったけど…奥さん大事にしてるように見えたし。蓮君に似てたのはびっくりしたけど、」
と宏也君が言った瞬間、バキ!と音がして神山さんの指先でピスタチオが殻ごと粉々になっていた。
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