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鞍馬はニカッと八重歯を見せて笑った。神だ天狗だというわりに、何処か子供っぽく純粋で憎めない。会ったばかりだが、何処か惹かれる人間性──いや、神性を持っているというべきか。
「酒には『おたべ』が一番合う! お前もそう思うやろう?」
鞍馬の膳に京都名物『おたべ』が置かれていた。それを酒と共に食する様子に少し呆気に取られる。餡子と酒?
「いや……。その食べ合わせは賛同できない、かな。だって餡子には緑茶でしょ!」
「そないなはずはない! 餡子といえば酒や! 酒呑童子もそういうてる。ほら、食うてみろ」
鞍馬が『おたべ』を手で掴み、珠音の口元へ運んでくる。それを少し目線を下げながら、小鳥が啄むようにして口に入れた。『おたべ』から「にっき」の味がして、甘く上品な餡子の風味が口内に漂っていく。
すると鞍馬の口が再度重ねられ、酒が喉へと流し込まれた。同時に唇を何度かチュッチュッと吸われ、口から少し溢れた雫をベロっと舌で舐められる。
「な? 美味いやろ?」
「し、知らない……」
恥ずかしさから珠音はそっと目線を逸らす。鞍馬の顔は近くで見れば見るほどに美しい。口を開けばコメディアンのような話し方だが、黙っていれば息を飲むほどに美形だ。それに体つきも男らしく、着ている着流しからチラチラ見える筋肉も逞しかった。ただ、身体は規格外すぎる大きさ……。
「なんや? 早速俺に惚れたか?」
「はあ? 会ったばかりなのに、そんなわけないじゃない……。それに、人間と身体のサイズが違う――」
「素直になれよ。俺は神様やで。全てお見通しや。お前が天邪鬼な性格なのも、な。サイズも気にするな。直ぐに慣れる」
鞍馬は立て膝をして座っている。着ている着流しの前がはだけており、麗しい太腿が見えていた。長い黒髪を後で一つに纏めているが、若干の後れ毛があり、それがまた色気がある。
そんな彼を見ていると、身体中の熱が下半身に集まっていく。会ったばかりの得体の知れない人──いや、神だというのに。まるで彼を昔から知っている気がした。心の奥の何かが知っていると叫んでいるようだ。普通なら羽根の生えた人物を見て気が動転するのに、何処か落ち着いている自分もいる。やはり鞍馬が言うように番──。
「酒には『おたべ』が一番合う! お前もそう思うやろう?」
鞍馬の膳に京都名物『おたべ』が置かれていた。それを酒と共に食する様子に少し呆気に取られる。餡子と酒?
「いや……。その食べ合わせは賛同できない、かな。だって餡子には緑茶でしょ!」
「そないなはずはない! 餡子といえば酒や! 酒呑童子もそういうてる。ほら、食うてみろ」
鞍馬が『おたべ』を手で掴み、珠音の口元へ運んでくる。それを少し目線を下げながら、小鳥が啄むようにして口に入れた。『おたべ』から「にっき」の味がして、甘く上品な餡子の風味が口内に漂っていく。
すると鞍馬の口が再度重ねられ、酒が喉へと流し込まれた。同時に唇を何度かチュッチュッと吸われ、口から少し溢れた雫をベロっと舌で舐められる。
「な? 美味いやろ?」
「し、知らない……」
恥ずかしさから珠音はそっと目線を逸らす。鞍馬の顔は近くで見れば見るほどに美しい。口を開けばコメディアンのような話し方だが、黙っていれば息を飲むほどに美形だ。それに体つきも男らしく、着ている着流しからチラチラ見える筋肉も逞しかった。ただ、身体は規格外すぎる大きさ……。
「なんや? 早速俺に惚れたか?」
「はあ? 会ったばかりなのに、そんなわけないじゃない……。それに、人間と身体のサイズが違う――」
「素直になれよ。俺は神様やで。全てお見通しや。お前が天邪鬼な性格なのも、な。サイズも気にするな。直ぐに慣れる」
鞍馬は立て膝をして座っている。着ている着流しの前がはだけており、麗しい太腿が見えていた。長い黒髪を後で一つに纏めているが、若干の後れ毛があり、それがまた色気がある。
そんな彼を見ていると、身体中の熱が下半身に集まっていく。会ったばかりの得体の知れない人──いや、神だというのに。まるで彼を昔から知っている気がした。心の奥の何かが知っていると叫んでいるようだ。普通なら羽根の生えた人物を見て気が動転するのに、何処か落ち着いている自分もいる。やはり鞍馬が言うように番──。
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