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4章 高校最初の夏休み
12話 筋肉痛から始まる素敵な体験①
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昨日、公園で萌恵ちゃんと少し激しく遊んだ。童心に戻って走り回ったり、ちょっとアクロバティックな動きをしてみたり。
その結果、筋肉痛になってしまった。
「あうぅ」
洗濯を終えてクッションに腰を下ろすだけでも、体の節々が痛む。
手伝ってもらわなかったら、未だに洗濯物を取り込んでいる最中だったに違いない。
「つ、つらそうだね~」
浮かない表情の私に、萌恵ちゃんが心配そうな視線を向ける。
昨日は同じぐらい――いや、萌恵ちゃんの方が圧倒的に動き回っていたのに、平然としているのはさすがとしか言えない。
恋人として誇らしく思うと同時に、己の貧弱さを嘆く。
「萌恵ちゃん、キスしたい」
「ん、いいよ~」
私が訴えかけるように見つめると、萌恵ちゃんは瞳を閉じて顔をこちらに寄せてくれた。
桜色の唇は乾燥なんて無縁とばかりにプルンッとしていて、飽きることなくいつまでも見ていられる。
とはいえ、私は萌恵ちゃんとのキスを先延ばしにできるほど辛抱強くない。
「ちゅっ、んっ」
「ぁむっ、ぅ」
唇を重ね合わせた瞬間、全身が言い知れぬ幸福感に包まれる。
今日だけでもすでに数えるのがバカらしくなるほど口付けを交わしているというのに、感動が薄れることは決してなく、ファーストキスと比べてもなんら遜色がない。
「まにゃ、すきぃ」
息継ぎのため少し唇を離した瞬間、萌恵ちゃんがとろんとした口調でそう言った。
筋肉痛で少し動くだけでもつらいはずなのに、私の体は考えるよりも先に動いていた。
クッションを下敷きにして萌恵ちゃんを押し倒し、覆い被さるように抱き着きながら再び唇を奪う。
今度は二人ともしっかりと目を開け、お互いを熱い視線で見つめる。
誰にも邪魔されない二人きりの空間で、時間を忘れて愛情をぶつけ合った。
しばらくしてゆっくりと体を起こし、キスをする前の姿勢に戻る。
濃厚なキスをした後だから、私も萌恵ちゃんも興奮と照れで顔が真っ赤だ。
「ねぇ真菜、ちょっと横になって」
頬の火照りも冷めないうちに、萌恵ちゃんが優しい声を発する。
まだ外は明るいけど、この流れはもしかして……。
淡い期待と強い願望が、私の胸を高鳴らせた。
その結果、筋肉痛になってしまった。
「あうぅ」
洗濯を終えてクッションに腰を下ろすだけでも、体の節々が痛む。
手伝ってもらわなかったら、未だに洗濯物を取り込んでいる最中だったに違いない。
「つ、つらそうだね~」
浮かない表情の私に、萌恵ちゃんが心配そうな視線を向ける。
昨日は同じぐらい――いや、萌恵ちゃんの方が圧倒的に動き回っていたのに、平然としているのはさすがとしか言えない。
恋人として誇らしく思うと同時に、己の貧弱さを嘆く。
「萌恵ちゃん、キスしたい」
「ん、いいよ~」
私が訴えかけるように見つめると、萌恵ちゃんは瞳を閉じて顔をこちらに寄せてくれた。
桜色の唇は乾燥なんて無縁とばかりにプルンッとしていて、飽きることなくいつまでも見ていられる。
とはいえ、私は萌恵ちゃんとのキスを先延ばしにできるほど辛抱強くない。
「ちゅっ、んっ」
「ぁむっ、ぅ」
唇を重ね合わせた瞬間、全身が言い知れぬ幸福感に包まれる。
今日だけでもすでに数えるのがバカらしくなるほど口付けを交わしているというのに、感動が薄れることは決してなく、ファーストキスと比べてもなんら遜色がない。
「まにゃ、すきぃ」
息継ぎのため少し唇を離した瞬間、萌恵ちゃんがとろんとした口調でそう言った。
筋肉痛で少し動くだけでもつらいはずなのに、私の体は考えるよりも先に動いていた。
クッションを下敷きにして萌恵ちゃんを押し倒し、覆い被さるように抱き着きながら再び唇を奪う。
今度は二人ともしっかりと目を開け、お互いを熱い視線で見つめる。
誰にも邪魔されない二人きりの空間で、時間を忘れて愛情をぶつけ合った。
しばらくしてゆっくりと体を起こし、キスをする前の姿勢に戻る。
濃厚なキスをした後だから、私も萌恵ちゃんも興奮と照れで顔が真っ赤だ。
「ねぇ真菜、ちょっと横になって」
頬の火照りも冷めないうちに、萌恵ちゃんが優しい声を発する。
まだ外は明るいけど、この流れはもしかして……。
淡い期待と強い願望が、私の胸を高鳴らせた。
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