100 / 121
4章 高校最初の夏休み
13話 筋肉痛から始まる素敵な体験②
しおりを挟む
萌恵ちゃんの方から誘ってくれることは、いままでもなかったわけじゃない。
割合で言えば年中発情期の私から声をかけることの方が圧倒的に多いけど、萌恵ちゃんだって私のことを求めてくれている。
突然のことで心の準備ができておらず、ドキドキしながら床に横たわる。
汗臭くないかな? 筋肉痛で体が思うように動かないけど、萌恵ちゃんに満足してもらえるかな?
若干の不安と緊張を抱きつつも、えっちへの期待はどんどん強まっていく。
そんな私の心境を悟ったかのように、萌恵ちゃんが私のそばで跪いた。
「真菜の筋肉痛が少しでも和らぐように、マッサージしてあげる~!」
「ほぇ?」
想定外の申し出に、素っ頓狂な声が出た。
「え、えっちのお誘いじゃなかったの……?」
勢い余って、心の声がそのまま漏れる。
「ちっ、違うよ! そう言われるとその気になっちゃうけど、いまは体を休ませることに専念しないと! ほらほら、うつ伏せになって!」
萌恵ちゃんは顔を真っ赤にしてまくし立てた。
少し残念ではあるけれど、『そう言われるとその気になる』という発言を聞けたので、本番は次の機会を待つとしよう。
ただ予想と違ったというだけで、マッサージも素直に嬉しい。
萌恵ちゃんの照れた顔をしっかり目に焼き付けてから、クッションを手繰り寄せてうつ伏せになる。
「お客さん、痛かったら言ってくださいね~」
「はーい」
なんてやり取りを交わしつつ、萌恵ちゃんが私の右足に手を添える。
足裏を親指でグッ、グッ、と力強く押してくれて、痛気持ちよさが癖になりそう。
「あっ❤ んっ❤ ぁはっ❤ くぅっ❤ あんっ❤」
指圧のタイミングに合わせて、自分の口から出ているとは思えない卑猥な喘ぎが部屋に響く。
故意ではない。むしろ声を抑えているつもりだ。
まだマッサージは始まったばかりだというのに、昇天しそうなほど気持ちいい。
「ま、真菜、声がえっちすぎるよ~」
「ご、ごめんっ、あぁんっ❤ き、気持ちよく、てっ、んはぁっ❤」
迂闊にしゃべると危険だと判断し、慌てて口を閉じる。
喘ぎ声を最小限に抑え、力を抜いて萌恵ちゃんに身を委ねる。
足裏から肩にかけて、実に二時間近くもマッサージしてもらった。
「ありがとう、すごく楽になったよっ」
体を起こして萌恵ちゃんの前に座る。
痛みが完全に消えたわけではないけど、さっきまでと比べて明らかに体が軽い。
「んふふっ、それはよかった。ご褒美にキスしてもらおっかな~」
「キスだけでいいの?」
私が意地悪な質問をぶつけると、萌恵ちゃんの頬が再び熱を帯びる。
この日の夜、私たちは翌朝まで愛し合った。
割合で言えば年中発情期の私から声をかけることの方が圧倒的に多いけど、萌恵ちゃんだって私のことを求めてくれている。
突然のことで心の準備ができておらず、ドキドキしながら床に横たわる。
汗臭くないかな? 筋肉痛で体が思うように動かないけど、萌恵ちゃんに満足してもらえるかな?
若干の不安と緊張を抱きつつも、えっちへの期待はどんどん強まっていく。
そんな私の心境を悟ったかのように、萌恵ちゃんが私のそばで跪いた。
「真菜の筋肉痛が少しでも和らぐように、マッサージしてあげる~!」
「ほぇ?」
想定外の申し出に、素っ頓狂な声が出た。
「え、えっちのお誘いじゃなかったの……?」
勢い余って、心の声がそのまま漏れる。
「ちっ、違うよ! そう言われるとその気になっちゃうけど、いまは体を休ませることに専念しないと! ほらほら、うつ伏せになって!」
萌恵ちゃんは顔を真っ赤にしてまくし立てた。
少し残念ではあるけれど、『そう言われるとその気になる』という発言を聞けたので、本番は次の機会を待つとしよう。
ただ予想と違ったというだけで、マッサージも素直に嬉しい。
萌恵ちゃんの照れた顔をしっかり目に焼き付けてから、クッションを手繰り寄せてうつ伏せになる。
「お客さん、痛かったら言ってくださいね~」
「はーい」
なんてやり取りを交わしつつ、萌恵ちゃんが私の右足に手を添える。
足裏を親指でグッ、グッ、と力強く押してくれて、痛気持ちよさが癖になりそう。
「あっ❤ んっ❤ ぁはっ❤ くぅっ❤ あんっ❤」
指圧のタイミングに合わせて、自分の口から出ているとは思えない卑猥な喘ぎが部屋に響く。
故意ではない。むしろ声を抑えているつもりだ。
まだマッサージは始まったばかりだというのに、昇天しそうなほど気持ちいい。
「ま、真菜、声がえっちすぎるよ~」
「ご、ごめんっ、あぁんっ❤ き、気持ちよく、てっ、んはぁっ❤」
迂闊にしゃべると危険だと判断し、慌てて口を閉じる。
喘ぎ声を最小限に抑え、力を抜いて萌恵ちゃんに身を委ねる。
足裏から肩にかけて、実に二時間近くもマッサージしてもらった。
「ありがとう、すごく楽になったよっ」
体を起こして萌恵ちゃんの前に座る。
痛みが完全に消えたわけではないけど、さっきまでと比べて明らかに体が軽い。
「んふふっ、それはよかった。ご褒美にキスしてもらおっかな~」
「キスだけでいいの?」
私が意地悪な質問をぶつけると、萌恵ちゃんの頬が再び熱を帯びる。
この日の夜、私たちは翌朝まで愛し合った。
0
あなたにおすすめの小説
義姉妹百合恋愛
沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。
「再婚するから」
そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。
次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。
それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。
※他サイトにも掲載しております
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
学校一の美人から恋人にならないと迷惑系Vtuberになると脅された。俺を切り捨てた幼馴染を確実に見返せるけど……迷惑系Vtuberて何それ?
宇多田真紀
青春
学校一の美人、姫川菜乃。
栗色でゆるふわな髪に整った目鼻立ち、声質は少し強いのに優し気な雰囲気の女子だ。
その彼女に脅された。
「恋人にならないと、迷惑系Vtuberになるわよ?」
今日は、大好きな幼馴染みから彼氏ができたと知らされて、心底落ち込んでいた。
でもこれで、確実に幼馴染みを見返すことができる!
しかしだ。迷惑系Vtuberってなんだ??
訳が分からない……。それ、俺困るの?
昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件
マサタカ
青春
俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。
あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。
そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。
「久しぶりですね、兄さん」
義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。
ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。
「矯正します」
「それがなにか関係あります? 今のあなたと」
冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。
今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人?
ノベルアッププラスでも公開。
失恋中なのに隣の幼馴染が僕をかまってきてウザいんですけど?
さいとう みさき
青春
雄太(ゆうた)は勇気を振り絞ってその思いを彼女に告げる。
しかしあっさりと玉砕。
クールビューティーで知られる彼女は皆が憧れる存在だった。
しかしそんな雄太が落ち込んでいる所を、幼馴染たちが寄ってたかってからかってくる。
そんな幼馴染の三大女神と呼ばれる彼女たちに今日も翻弄される雄太だったのだが……
病み上がりなんで、こんなのです。
プロット無し、山なし、谷なし、落ちもなしです。
【完結】かつて憧れた陰キャ美少女が、陽キャ美少女になって転校してきた。
エース皇命
青春
高校でボッチ陰キャを極めているカズは、中学の頃、ある陰キャ少女に憧れていた。実は元々陽キャだったカズは、陰キャ少女の清衣(すい)の持つ、独特な雰囲気とボッチを楽しんでいる様子に感銘を受け、高校で陰キャデビューすることを決意したのだった。
そして高校2年の春。ひとりの美少女転校生がやってきた。
最初は雰囲気が違いすぎてわからなかったが、自己紹介でなんとその美少女は清衣であるということに気づく。
陽キャから陰キャになった主人公カズと、陰キャから陽キャになった清衣。
以前とはまったく違うキャラになってしまった2人の間に、どんなラブコメが待っているのだろうか。
※小説家になろう、カクヨムでも公開しています。
※表紙にはAI生成画像を使用しています。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる