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第1章
第70話《またも行われるルール変更とそれに負けないΩ達》
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俺の疑問を他所に、司会者による第二次審査についての説明のアナウンスが会場に響き渡る。
「えー、では、審査内容についての説明に入らせていただきますね。まず出場者の皆様には事前に打ち合わせをしているエキストラ、もしくは観客の中からプロポーズの相手役をご指名いただき、相手役の方がご登壇されたら、プロポーズもしくは告白をしてもらいます!所謂、シチュエーションの審査ですね!」
第二次審査の概要に、会場中のΩ達からキャーキャーと高い歓声が沸き起こる。
司会者はそれに対して若干鼻の下を伸ばしながらも、コホンと咳払いをしつつ、更にテンションを高くして再び話し始めた。
「そしてそして!相手役の指名に関してですが、な、な、ななんと!スポンサー様からの素晴らしいご提案で、エキストラや仕込みではなく、本当にプロポーズor告白を成功させて、更にハグ&口づけまで済ませた方には総合点数に50000ptを上乗せするというルールが追加されました…!いやぁ、ドキドキワクワクの展開ですね!!」
なんだかデジャヴ感のある突然のルール変更に、何も知らずに面白そうだと盛り上がる人もいれば、ミスターコンから引き続き見ている観客からはざわざわとどよめきとブーイングがおこっている。
(はぁ…また新しい謎ルール追加か…。今度は審査が始まる前に行った分マシだけど、出場者からしてみれば、突然そんな事言われても既にエキストラに頼んだ人や彼氏や番等がいないΩは圧倒的に不利だろ。)
このルールだと、ひなは総一郎に対して本当の告白をするだろうから、もしそれが成功してしまうとひなに50000ポイントが追加されてしまう。
逆にシマちゃんの方は相手役がエキストラか本当に好きな人かどうかが分からないが、もし50000点の加点が無い状況だと、いくら第一審査で点数を稼いでいてもあっという間に差をつけられてしまう。
こればっかりは、今頃総一郎が兄達に振り回されて会場に来ていない事を祈るしかないが、よくよく考えると第二次審査まで振り回すのは流石に無理があるかな…。
というか総一郎もそこまで馬鹿ではないだろうし、ひなを蔑ろにする程俺に対して執着しているようにも思えないしな…。
「では、皆様にも審査内容についてご理解いただけたところで、さっそく…って、ん?」
司会が観客からの若干冷ややかな視線を無視して、強引にコンテストを進めようとすると、ステージの裏方からスタッフが飛び出てきて何かを司会に耳打ちしはじめた。
「なんですか?…はい…はい……。え、出場者の方達が…?ボイコッ…!?!?わ、分かりました。すぐ行きますっ。…え~会場の皆様申し訳ございません…!!少々裏の方でトラブルが発生いたしましたので審査開始まで少しだけお時間をいただきます…!!!」
司会とスタッフが何かこそこそと話していたかと思うと、観客にコンテストの一旦中断の断りを入れてそそくさとステージをはける。
(なんだ…?……今出場者たちがボイコットって聞こえたような気がするけど、十中八九さっきの突然のルール変更に対する抗議だろ…。)
やはりあの司会者、出場者の人達にはルール変更について事前に伝えてなかったんだな。
そりゃ、ひなみたいに本当に告白orプロポーズする人にとっては良いことずくしだろうけど、エキストラを利用する予定だった人にとっては冗談では済まされない話だろう。
会場中が一体何があったのかとざわざわしていると、数分後に司会が息を切らせて戻ってきて、マイクのスイッチを入れた。
「ぜぇはぁ…か、会場の皆様、お待たせいたしました…。少々わたくしめの進行に手違いがございまして…、先程のルール変更ではプロポーズ成功で50000pt追加と言わせていただきましたが、実際には10000ptの間違いです…。大変申し訳ございませんでした…。」
これ以上に無い位テンションが落ちて、先程のルール変更の追加点数を下げる事を告げる司会者に、(散々裏で出場者達に絞られたんだな…)と、同情こそ一切しないが、色々と察するものがある。
「さ、さらに、突然のルール変更だということで、相手役を突如エキストラから恋人or好きな人へと変更する出場者におかれましては、準備のため、審査の順番を最後にさせていただく運びとなりましたので何卒ご了承ください…。」
(しかも、出場者に追加ルールに対応する時間を与えるように、見事に言いくるめられてる…。)
てか、本当になんなんだこの司会。
スポンサーもスポンサーで、何の意図があるのかは知らないが、コンテストを盛り上げたいのか盛り下げたいのはっきりしてほしい所だ。
「で、では、エントリーナンバー2番、伊集院こよりさんにトップバッターを飾っていただきます、どうぞ!!」
一気に老け込んだように見える司会者が、だらだら吹き出るひや汗を拭いながら第二次審査の進行を務めている。
(あ。エントリーナンバー1番のシマちゃんの順番が飛ばされているということは、やっぱり司会に物申したのはシマちゃんが主導っぽいな…。)
そもそも、あの観客からブーイングを受けても無理やりにごり押しする司会に対して、あそこまで意見を通せるのは、押しが強い上にコンテスト優勝にかなりの執着心があるシマちゃんしかいなさそうだ。
(しかし、シマちゃんは相手役を誰にするつもりなんだろう…。)
「えー、では、審査内容についての説明に入らせていただきますね。まず出場者の皆様には事前に打ち合わせをしているエキストラ、もしくは観客の中からプロポーズの相手役をご指名いただき、相手役の方がご登壇されたら、プロポーズもしくは告白をしてもらいます!所謂、シチュエーションの審査ですね!」
第二次審査の概要に、会場中のΩ達からキャーキャーと高い歓声が沸き起こる。
司会者はそれに対して若干鼻の下を伸ばしながらも、コホンと咳払いをしつつ、更にテンションを高くして再び話し始めた。
「そしてそして!相手役の指名に関してですが、な、な、ななんと!スポンサー様からの素晴らしいご提案で、エキストラや仕込みではなく、本当にプロポーズor告白を成功させて、更にハグ&口づけまで済ませた方には総合点数に50000ptを上乗せするというルールが追加されました…!いやぁ、ドキドキワクワクの展開ですね!!」
なんだかデジャヴ感のある突然のルール変更に、何も知らずに面白そうだと盛り上がる人もいれば、ミスターコンから引き続き見ている観客からはざわざわとどよめきとブーイングがおこっている。
(はぁ…また新しい謎ルール追加か…。今度は審査が始まる前に行った分マシだけど、出場者からしてみれば、突然そんな事言われても既にエキストラに頼んだ人や彼氏や番等がいないΩは圧倒的に不利だろ。)
このルールだと、ひなは総一郎に対して本当の告白をするだろうから、もしそれが成功してしまうとひなに50000ポイントが追加されてしまう。
逆にシマちゃんの方は相手役がエキストラか本当に好きな人かどうかが分からないが、もし50000点の加点が無い状況だと、いくら第一審査で点数を稼いでいてもあっという間に差をつけられてしまう。
こればっかりは、今頃総一郎が兄達に振り回されて会場に来ていない事を祈るしかないが、よくよく考えると第二次審査まで振り回すのは流石に無理があるかな…。
というか総一郎もそこまで馬鹿ではないだろうし、ひなを蔑ろにする程俺に対して執着しているようにも思えないしな…。
「では、皆様にも審査内容についてご理解いただけたところで、さっそく…って、ん?」
司会が観客からの若干冷ややかな視線を無視して、強引にコンテストを進めようとすると、ステージの裏方からスタッフが飛び出てきて何かを司会に耳打ちしはじめた。
「なんですか?…はい…はい……。え、出場者の方達が…?ボイコッ…!?!?わ、分かりました。すぐ行きますっ。…え~会場の皆様申し訳ございません…!!少々裏の方でトラブルが発生いたしましたので審査開始まで少しだけお時間をいただきます…!!!」
司会とスタッフが何かこそこそと話していたかと思うと、観客にコンテストの一旦中断の断りを入れてそそくさとステージをはける。
(なんだ…?……今出場者たちがボイコットって聞こえたような気がするけど、十中八九さっきの突然のルール変更に対する抗議だろ…。)
やはりあの司会者、出場者の人達にはルール変更について事前に伝えてなかったんだな。
そりゃ、ひなみたいに本当に告白orプロポーズする人にとっては良いことずくしだろうけど、エキストラを利用する予定だった人にとっては冗談では済まされない話だろう。
会場中が一体何があったのかとざわざわしていると、数分後に司会が息を切らせて戻ってきて、マイクのスイッチを入れた。
「ぜぇはぁ…か、会場の皆様、お待たせいたしました…。少々わたくしめの進行に手違いがございまして…、先程のルール変更ではプロポーズ成功で50000pt追加と言わせていただきましたが、実際には10000ptの間違いです…。大変申し訳ございませんでした…。」
これ以上に無い位テンションが落ちて、先程のルール変更の追加点数を下げる事を告げる司会者に、(散々裏で出場者達に絞られたんだな…)と、同情こそ一切しないが、色々と察するものがある。
「さ、さらに、突然のルール変更だということで、相手役を突如エキストラから恋人or好きな人へと変更する出場者におかれましては、準備のため、審査の順番を最後にさせていただく運びとなりましたので何卒ご了承ください…。」
(しかも、出場者に追加ルールに対応する時間を与えるように、見事に言いくるめられてる…。)
てか、本当になんなんだこの司会。
スポンサーもスポンサーで、何の意図があるのかは知らないが、コンテストを盛り上げたいのか盛り下げたいのはっきりしてほしい所だ。
「で、では、エントリーナンバー2番、伊集院こよりさんにトップバッターを飾っていただきます、どうぞ!!」
一気に老け込んだように見える司会者が、だらだら吹き出るひや汗を拭いながら第二次審査の進行を務めている。
(あ。エントリーナンバー1番のシマちゃんの順番が飛ばされているということは、やっぱり司会に物申したのはシマちゃんが主導っぽいな…。)
そもそも、あの観客からブーイングを受けても無理やりにごり押しする司会に対して、あそこまで意見を通せるのは、押しが強い上にコンテスト優勝にかなりの執着心があるシマちゃんしかいなさそうだ。
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