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第1章
第87話《コンテスト終了後のあれこれ》
パパとか言ってたし、おそらく相手は父親なのだろうが、いかんせん口が悪すぎる。
文脈から察するに、《クソブス》が俺だとして、《年増Ω》ってまさかシマちゃんの事か…?
シマちゃんが一体いくつなのかは知らないが、同じ大学生同士なのに言いすぎだろう。
あと、俺は自分で自分のことをブスだと言うのはいいが、人に言われるのは嫌なので普通に不快だ。
まぁ、あの匂わせしながら高みの見物をするのが大好きなプライド激高のひながここまで、感情をむき出しにしているということは、よほど余裕がないのかもしれないな。
「あ、それでね、パパにいくつかお願いがあるんだけど~。
…うん、一つ目はね、番を沢山作っても平気な、スペックの低い落ちこぼれで不細工よりのαを用意して欲しいんだよねぇ。…え?何に使うって…、い、いやなんとなく…?」
(…??スペックの低い不細工よりのα?ひなは一体何を言っているんだ?)
突然変なお願いを通話相手にし始めたひなに戸惑うも、引き続き聞き耳を立てる。
「うん…うん…それで二つ目はね、総君との縁談を早いとこ進めといて欲しいんだ。来年って言ってたけど今年中には籍を入れられるように。…え、ほんとぉ?さすがパパ!じゃぁそういうことでよろしくね?
あっ、あとあのゴミ司会者は今回限りでクビにしといて。…うん、ありがと!じゃあね~♪」
ついさっきまで人間が浮かべていい表情を軽く飛び越えて般若の顔をしていたひなは、父との通話によって落ち着きを取り戻したらしく、少しだけご機嫌な様子で通話を切った。
(…なんだかよくわからないけど…新情報としては、とりあえず司会のクビが飛ぶ事だけは分かったな。なんというか、まぁ…ご愁傷さまだ。同情はしないけど。)
さて、通話も切れた事だし、俺達もひなに気づかれる前にここを退散しなくては。
隣で一緒に話を聞いていたつばめは、何かを察したような心配そうな目でこちらをじっと見つめてきたが、ひとまずは俺の口から説明するまでは聞こえなかった体でいてくれるらしく、その場では特に何も言及してこなかった。
◇◇◇
それからは、また別のお手洗いで無事、妹の化粧直しも終えたところで兄や相田君と合流する事にした俺達は、つばめのスマホから兄に連絡を取った。
《お兄ちゃ~ん、うちらへのお土産の《映える飴》は見つかった~??さっきはああ言ったけど、もし無かったら普通のりんご飴でも大丈夫だよ❤そろそろ日も暮れるし、合流しよ🥰》
妹が高速フリックで兄にメッセージを送ると、すぐに既読がつき、返信がきた。
《ふっふっふ。実はもう完璧なお土産を入手したんだよな~これが!今からコンテスト会場の入り口に向かうから、そこで楽しみに待っててくれ!》
「「え、見つかったの!?」」
兄の返信に俺達の声がシンクロする。
いや、確かに兄達には《映える飴》をお土産に頼んだが……まさか本当に見つけてくるとは思わなかった。
文化祭で飴を手作りするだけでもすごいのに、そんなに凝った飴を作っている出し物があったとは…。
「え~…すご!お兄ちゃんって何気にデキル男だよねぇ。」
「うん…。でも、どんな飴を買ってきたんだろ?」
「あそこまで自信満々って事は、きっとSNSに投稿したらバズり確定の飴なんだよ!楽しみだなぁ沢山写メろっと♪」
それから俺達は兄の指定通り、体育館の入り口付近のベンチで雑談をしながらお土産を楽しみに時間を潰していると、ふと少し嫌な予感が頭に浮かんだ。
そういえば、兄達がこっちに来るという事は、兄がからっているカバンに入ったGPSを追っかけている総一郎ごとこっちに来てしまう可能性があるって事だよな…。
(まぁ流石のあいつも兄達の前で俺に何かするとも考えつかないし、少し出くわしてしまう位は仕方ないけど…。)
どっちみち総一郎を攪乱してひなの所に向かわせないようにするために、わざわざスマホの電源を入れた時点で薄々は覚悟していたことだ。
文脈から察するに、《クソブス》が俺だとして、《年増Ω》ってまさかシマちゃんの事か…?
シマちゃんが一体いくつなのかは知らないが、同じ大学生同士なのに言いすぎだろう。
あと、俺は自分で自分のことをブスだと言うのはいいが、人に言われるのは嫌なので普通に不快だ。
まぁ、あの匂わせしながら高みの見物をするのが大好きなプライド激高のひながここまで、感情をむき出しにしているということは、よほど余裕がないのかもしれないな。
「あ、それでね、パパにいくつかお願いがあるんだけど~。
…うん、一つ目はね、番を沢山作っても平気な、スペックの低い落ちこぼれで不細工よりのαを用意して欲しいんだよねぇ。…え?何に使うって…、い、いやなんとなく…?」
(…??スペックの低い不細工よりのα?ひなは一体何を言っているんだ?)
突然変なお願いを通話相手にし始めたひなに戸惑うも、引き続き聞き耳を立てる。
「うん…うん…それで二つ目はね、総君との縁談を早いとこ進めといて欲しいんだ。来年って言ってたけど今年中には籍を入れられるように。…え、ほんとぉ?さすがパパ!じゃぁそういうことでよろしくね?
あっ、あとあのゴミ司会者は今回限りでクビにしといて。…うん、ありがと!じゃあね~♪」
ついさっきまで人間が浮かべていい表情を軽く飛び越えて般若の顔をしていたひなは、父との通話によって落ち着きを取り戻したらしく、少しだけご機嫌な様子で通話を切った。
(…なんだかよくわからないけど…新情報としては、とりあえず司会のクビが飛ぶ事だけは分かったな。なんというか、まぁ…ご愁傷さまだ。同情はしないけど。)
さて、通話も切れた事だし、俺達もひなに気づかれる前にここを退散しなくては。
隣で一緒に話を聞いていたつばめは、何かを察したような心配そうな目でこちらをじっと見つめてきたが、ひとまずは俺の口から説明するまでは聞こえなかった体でいてくれるらしく、その場では特に何も言及してこなかった。
◇◇◇
それからは、また別のお手洗いで無事、妹の化粧直しも終えたところで兄や相田君と合流する事にした俺達は、つばめのスマホから兄に連絡を取った。
《お兄ちゃ~ん、うちらへのお土産の《映える飴》は見つかった~??さっきはああ言ったけど、もし無かったら普通のりんご飴でも大丈夫だよ❤そろそろ日も暮れるし、合流しよ🥰》
妹が高速フリックで兄にメッセージを送ると、すぐに既読がつき、返信がきた。
《ふっふっふ。実はもう完璧なお土産を入手したんだよな~これが!今からコンテスト会場の入り口に向かうから、そこで楽しみに待っててくれ!》
「「え、見つかったの!?」」
兄の返信に俺達の声がシンクロする。
いや、確かに兄達には《映える飴》をお土産に頼んだが……まさか本当に見つけてくるとは思わなかった。
文化祭で飴を手作りするだけでもすごいのに、そんなに凝った飴を作っている出し物があったとは…。
「え~…すご!お兄ちゃんって何気にデキル男だよねぇ。」
「うん…。でも、どんな飴を買ってきたんだろ?」
「あそこまで自信満々って事は、きっとSNSに投稿したらバズり確定の飴なんだよ!楽しみだなぁ沢山写メろっと♪」
それから俺達は兄の指定通り、体育館の入り口付近のベンチで雑談をしながらお土産を楽しみに時間を潰していると、ふと少し嫌な予感が頭に浮かんだ。
そういえば、兄達がこっちに来るという事は、兄がからっているカバンに入ったGPSを追っかけている総一郎ごとこっちに来てしまう可能性があるって事だよな…。
(まぁ流石のあいつも兄達の前で俺に何かするとも考えつかないし、少し出くわしてしまう位は仕方ないけど…。)
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