脳内ぶらりん。

来栖もよもよ&来栖もよりーぬ

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怖い話。

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 本日のテーマは季節柄『なんか怖い話』だ。
 もちろん今勝手に決めた。
 
 
 実は、私はホラー映画やYouTubeなどで心霊画像などを見ても、嫌いじゃないが余り動揺しない。
 
 ホラーやスプラッタな映像も「ほーなるほど」だし、いきなり音とかで驚かされる系はあるが、数は少ない。
 
 むしろ、
 
「何故この男はついさっき肘から下を殺人犯にチェーンソーで切られて血まみれになってた筈なのに、扉を開けてペンションから飛び出して来たら服が大分綺麗になっててちょっと腕まで伸びてるのか」
 
「どうして女子の幽霊(心霊)はみんなロン毛で黒髪で顔を隠すスタイルなのか。茶髪やショートヘアやアフロやラスタヘアは恨みを持つ資格がないのか」
 
 という変なところが気になり出してしまい、恐怖心が薄れてしまうという残念なところがあるせいもあるのだが、恐らく子供時代からの影響がなきにしもあらずな気がする。
 
 
 私の両親は、私が小学校4年の時に離婚したのだが、兄姉弟と私は母に引き取られた。
 現在は両親とも鬼籍である。
 
 当然ながら、4人の子供を食わしていかないとならないので、母は新宿の歌舞伎町にマンションを借りて保険の仕事やら何やらをしていた。
 
 父が結構エエとこの会社で養育費もキチンとくれていたが、まあそんだけじゃ足りないよね母だって暮らしていかんとだし。
 
 んでお客さんへのサービスも兼ねて電動麻雀卓を置いていて、友達とか常連さんがまあお金をちょいと賭けたりして遊んでいたりした。

 まあ本来はいけないんだろうけど、仲間内のテンピンは問題ないと最近オエライ方が証明してくれた事だし、もう何十年も前の事で時効である。
 
 そもそもそれがいけないというのは小学生には分からなかったしなー。
 
 
 私たちの自宅はその頃世田谷区にあったが、母に会うためちょいちょい歌舞伎町のマンションに通っていた。
 小田急線一本で来れたので小学生でも楽勝だった。
 
 オールで麻雀やってる人がいると母だけ帰れないし、お客さんのご飯なんかも作っていたから、仕事柄みで何日も帰らないとかある訳ですな。
 うちの母ちゃんめっちゃ料理は上手だった。
 
 
 で、うん10年前の歌舞伎町ってのは(今もだろうけど)、まあヤのつく自由業の方の含有率がとんでもなく高くて、更には中国人や韓国人なんかのアジア系外国人もようけおりまして。
 
 その上、借りてるマンションの隣はどこ系か知らないけど組事務所なのだ。すごく立派な一枚板の看板がかかっていた。
 そら同じエレベーター使って隣に出入りしてる子供(私)とは顔馴染みになるよね。
 
 
 

 
「おう、元気かー?」
 
 とすきっ歯な兄ちゃんが挨拶で手を上げてくるけど小指が見当たらない、なんて事も普通に起きる。
 さーせん、さーせん!とか謝ってる声が聞こえてテーブルの倒れるような音が隣で派手にしていたり。
 
 兄ちゃんの方こそ元気なのかー、と心配になる事例が重なると、良くも悪くも慣れるのだそういう風景に。
 
 10や11で既に極妻みたいなメンタル強化をされたのだが、カタギの人、素人さんには絶対手出ししないルールがあったのか、脅されたとか危ない目に遭わされたとかは一切なかった。
 
 
 でも、たまーにマンションからダイブしたりする人もいるのか、人の形に縁取りされたチョークの跡が薄く残ってたりして、いやー目撃者にならなくて良かったなーとナムナム拝んでた事もあった。
 生身がなくて本当に良かった。
 
 



 
 まあ、正直子供には大変宜しくない環境だったと思う。
 
 
 他にもこれはこっちの部屋の話だが、徹夜で麻雀してたオッチャンが負け続けてプチンと来たのか台所から刃物を持ち出して、
 
「イカサマしてんじゃないのか!」
 
 とか騒ぎだした事もあった。
 当然昔の全自動卓なのでイカサマもクソもない。
 
 もうすっかり中身が岩下志麻になっていた私は一人用のソファーで漫画を読んでいたのだが、
 
「おじさんおじさん、見たよーツキまくってたじゃない先週。ツカない時だってそらあるでしょ。
 いつも勝ってばっかりの訳ないよー。
 多分寝てないから疲れていい手が来ないんだよ。目ぇ真っ赤だもん。
 少し仮眠してスッキリした方が絶対勝てるよ。
 ほら、刃物は後でママがご飯作るから返してあげて。
 怪我しちゃうよ」
 
 的な事を言いながら別室の二段ベッドに押し込んだのが一番の修羅場だったかも知れない。
 
 
 後で母には、
 
「……●●ちゃん腹がすわってるわねえ。
 普通ならあんな時は泣いてるわよ」
 
 と感心していた。
 
 だが、小指のない兄ちゃんがいるようなデカい看板で丸分かりの組事務所の隣に部屋を借りてた母の方がよっぽど腹がすわっていたと私は思う。
 
 つうか全く怖くなかったかと言うと嘘になる。
 少しは怖かったんだよ。
 固まってた麻雀仲間のおじさんとオネエさん少しは働けよ、と内心思っていたが、後でごめんね怖い思いさせて、と1000円ずつ小遣いくれたので許した。
 意外と昔からチョロかったな自分。
 
 
 まーそんな子供時代があると、ちょっとやそっとじゃ動じない岩下志麻(極妻版)メンタルになるので、ホラーなども「作り物にしては良く出来てる」という可愛くないガキが出来上がり、そのまま年を取って現在に至る訳である。
 
 
 
 だからなのかも知れないが、心霊だの何だのより、現実の人間の方がよっぽどおっかない事は知っている。
 
 YouTubeとかでも、もう少し上手く作ってくれれば楽しめるのになあ、という映像も多くて、大分心霊モノは飽きてしまった。
 
 心霊写真は昔の明らかに説明がつかないようなのはたまに見てみる。
 
 現在の興味は「未解決事件ファイル」だ。
 
 はじげさんというYouTuberが作っているのが一番真面目に作り込んでいて、とても好感が持てる。
 
 こんな事件があったのかと驚くことも多いし、名前だけ知っていた事件の詳細が闇が深すぎるとか、解決していたとか犯人分かっているのに野放しになってる理由とか、考察が鋭くて興味深い。
 機会があれば是非見て欲しい。
 
 「洋子のはなしはしんじるな」というメモがインタビュー受けてる父親の後ろに母親が貼りつけていったのが印象的な事件の奴は、コメント欄も読むと実に深い。
 洋子さんのイメージが変わる可能性がある。
 
 
 私は人を楽しませたり笑わせるのは好きだが、人が亡くなってるような事件の話をするのに下ネタ入れたり馬鹿話を挟んでくるような動画は好きではないのだ。
 
 
 昨今の迷惑系YouTuberなどの話を聞くと、YouTuberってだけで顔をしかめる方もおられるが、真剣に取り組んでいる方も沢山いるので、ご理解頂きたい。
 
 
 ちなみにお薦めしたいのが、私のお気に入りに入っている、
 
 「佐賀よかでしょう」
 「釣りよかでしょう」
 「まりもとまる」
 
 である。
 
 オッチャンたちがわちゃわちゃと釣りをしてたり捌いて料理作ったりしているのだが、何しろこのオッチャンたちが堪らなくイイのだ。
 
 しれっと三代目J Soul Brothersのメンバーが一緒に釣りしてたり、葉加瀬太郎さんが親子で釣り参加してたりする。尾野真千子さんもどスッピンでイエーイエーイと青物釣ったりしている。
 
 もう色々とおかしいのだが、釣りが好きでなくても見てると和む。
 
 まりもちゃんと言う堤防でなついた野良猫を引き取って育てたり、レトリバーのまるちゃんもいるのだが、オッチャンたちが「可愛かねーお前」とか言って猫を撫でこ撫でこしてると、こっちもニヤニヤする。
 
 夜中に見ててふと鏡を見たら変質者待ったなしだった。5秒だけ反省した。
 
 でも面白いの。ちょっと見てみて。
 おおらかーな気持ちになるぞー。
 
 
 

 
 
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