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Ⅳ -1
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しおりを挟む「お久しぶりです、陛下、エディ様」
「久しいな。…また背が伸びたか?」
「はい、少し伸びました」
ルカが生まれてから6年の月日が流れた。
ヒースは次の年に帝都立の寄宿学校に皇帝推薦で入学し、18歳になったこの歳、先日武術武首席で卒業した。
正式にテオの元で自分の護衛と兼近侍見習いとして動いてくれる。
「ここに来た時はあんなに生意気な子供だったんですけどね」
はは、とすっかり背を越されたヒースの肩をバシンと叩くテオ。
在学中もしばしばテオに指導を受けていたらしいがこれから本格的に修行が始まる。
「しっかり扱きますからね」とテオは楽しそうだ。
背は長身のカレルとも変わらないか少し高いほどにもなり、強気で精悍な顔つきをした立派な青年になった。
ジュダとデニスは1学年違いで在学中だが、今は春休みで帰っている。
もうすぐ来るだろう。
ジュダは本人の希望もあって試験を受けて推薦を貰い受けた。
デニスは第1皇子ということもあって賛否両論はあったものの、皇帝と話し合い沢山の人と触れ合って学んでほしいと試験を受けることを許可した。
無事に学問の才を認められて贔屓なく推薦を受けられた。
贔屓を気にして書類や試験は匿名で行って少し怒られたが…。
あんなに小さかったのにもう2人は10才と11才。生まれたばかりのルカももうすぐ6才で来年は試験を受ける。
ルカは一般的な学問や武術は可もなく不可もなく、やった分だけの成績を残す子ではあるが、あまり興味はないようで、船のカラクリの仕組みや大砲や工場の機械の仕組みなどに興味津々だ。
実際、その分野だけ5歳には難しい学術書を読み漁り、模型を作ったりと驚かされる。
「春休み中、デニス達がかまってもらおうとしてくるかもそれないけどごめんね」
「任せてください。…久しぶりにパーッとチビたちと遊ぶのも楽しいですから」
少し口調が砕けたヒースに一同微笑ましく笑い、しばらく談笑した後解散した。
「大きくなってましたね…ヒース。子供たちも成長するばかりで、僕は年取ってるなぁって実感します」
「俺の方が年はとっている。…そうだなぁ、爺と言う歳では全くないが落ち着いてきたと言うべきか」
「ですね。…落ち着いた陛下も僕は好きです」
「お前に言われると嬉しいな。…まだいろいろと衰えてはいないぞ」
「それは僕が1番分かってます」
夜とか。
本当にそれだけは落ち着くことも無く、なんというか前までは勢いがあったが今ではゆっくりと溶かされていくような感じで恥ずかしいというか。
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