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第一章 黒猫の夢?
十一話
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荒い息を整えながら、ドアの前で立ちすくんでしまった。両手に、握っているせいで、鍵が取り出せない、どうしよう…
あっ、よくよく、見れば、思いっきり腕を振って走ってきたせいか、両手の中にいるモノ達は、気を失っていた。潰してはないよなぁ…そう、思いながら、全体を見てみる。大丈夫そうだ。
それならと、両手のモノを通学用のショルダーバッグにいれ、鍵を開ける。
[光輝、おかえりー、玄関前で何やってたんだ?]
黒猫の瑞樹が、出迎えてくれた。
ちょこんと前足揃えてお座りして、真ん丸い目で、見上げてくる姿は、かわいい…
かわいいが、普通のペットだったらなぁ…
「はぁー」
[えっ?なんだよ、入った途端の、そのデカイ溜め息は、何かあったのか?]
「ああ、いろいろな、ちょっと手掛かり見つけたから、リビングで話そう」
そう言いながら、玄関を上がり、洗面所により、穂高さんの、ハンカチを、ざっと洗って、更に、漂白剤に、浸けておく。
しかし、血で汚れてしまったのは、落ちないかなぁ?新しいのを買って返した方がいいんだろうか?
…後で、考えよう。
タオルを二枚持っていき、リビングのテーブルに三ツ折りに敷き、バッグから、捕まえたモノ達を取り出して、そっと乗せた。
[えっ?何?どうしたの、この子達?]
俺の回りでソワソワしていた瑞樹が、テーブルに、前足を乗せ、タオルに寝ているモノ達を覗きこんでる。
「こっちの、ネズミみたいなのが言うには、こっちの、三匹は、闇妖怪だそうだ」
[妖怪?]
「で、こっちのネズミみたいのは…」
俺は、握りこんでて、よく見えなかった全身を見るために、前足を持って広げるようにしてみる。
[うわ、ムササビだ。こんな街中に、ムササビいたのか?]
なんとなく、途中で気づいてはいたんだ。俺と話していたコイツは、ムササビっぽいなと、しかし、こうして広げて見て、ムササビと、分かったからと言って、さて、どうすればいいのか?
「街中と、言うか、学校にいて、どうやらお前が、猫になった原因を、知っているようだった」
[マジ?…って、光輝、ムササビと、話せるのか?どうして、そんな事、分かったんだ?]
情報提供者が、気を失っている間にと、今日の学校での出来事を、瑞樹に報告する。
途中、佐山さんの告白するはずだったという部分は、瑞樹は[ふーん]と言っただけで、次を促した。
変に、緊張していた俺が、バカみたいだ。
まぁ、今のままじゃ、恋愛なんて無理か…
[まじないねー、まじないと、のろいってさ、漢字で書くと一緒だよね]
「お前、やな事言うね」
[だって、人間が、猫になるんだから、もうこれは、のろいだよね]
「でも、その模様が、描かれていた所の、文面じゃ、猫に関するモノなんて、何もなかったぞ」
[でも、ムササビくんは、その本が原因みたいな事言ったんだろ?]
「ああ、でも、俺としては、こっちが、関係してるかと思ってさ」
[その魔方陣的なモノか?]
「と、お前の髪」
[……やっぱり、のろいだよな]
あっ、よくよく、見れば、思いっきり腕を振って走ってきたせいか、両手の中にいるモノ達は、気を失っていた。潰してはないよなぁ…そう、思いながら、全体を見てみる。大丈夫そうだ。
それならと、両手のモノを通学用のショルダーバッグにいれ、鍵を開ける。
[光輝、おかえりー、玄関前で何やってたんだ?]
黒猫の瑞樹が、出迎えてくれた。
ちょこんと前足揃えてお座りして、真ん丸い目で、見上げてくる姿は、かわいい…
かわいいが、普通のペットだったらなぁ…
「はぁー」
[えっ?なんだよ、入った途端の、そのデカイ溜め息は、何かあったのか?]
「ああ、いろいろな、ちょっと手掛かり見つけたから、リビングで話そう」
そう言いながら、玄関を上がり、洗面所により、穂高さんの、ハンカチを、ざっと洗って、更に、漂白剤に、浸けておく。
しかし、血で汚れてしまったのは、落ちないかなぁ?新しいのを買って返した方がいいんだろうか?
…後で、考えよう。
タオルを二枚持っていき、リビングのテーブルに三ツ折りに敷き、バッグから、捕まえたモノ達を取り出して、そっと乗せた。
[えっ?何?どうしたの、この子達?]
俺の回りでソワソワしていた瑞樹が、テーブルに、前足を乗せ、タオルに寝ているモノ達を覗きこんでる。
「こっちの、ネズミみたいなのが言うには、こっちの、三匹は、闇妖怪だそうだ」
[妖怪?]
「で、こっちのネズミみたいのは…」
俺は、握りこんでて、よく見えなかった全身を見るために、前足を持って広げるようにしてみる。
[うわ、ムササビだ。こんな街中に、ムササビいたのか?]
なんとなく、途中で気づいてはいたんだ。俺と話していたコイツは、ムササビっぽいなと、しかし、こうして広げて見て、ムササビと、分かったからと言って、さて、どうすればいいのか?
「街中と、言うか、学校にいて、どうやらお前が、猫になった原因を、知っているようだった」
[マジ?…って、光輝、ムササビと、話せるのか?どうして、そんな事、分かったんだ?]
情報提供者が、気を失っている間にと、今日の学校での出来事を、瑞樹に報告する。
途中、佐山さんの告白するはずだったという部分は、瑞樹は[ふーん]と言っただけで、次を促した。
変に、緊張していた俺が、バカみたいだ。
まぁ、今のままじゃ、恋愛なんて無理か…
[まじないねー、まじないと、のろいってさ、漢字で書くと一緒だよね]
「お前、やな事言うね」
[だって、人間が、猫になるんだから、もうこれは、のろいだよね]
「でも、その模様が、描かれていた所の、文面じゃ、猫に関するモノなんて、何もなかったぞ」
[でも、ムササビくんは、その本が原因みたいな事言ったんだろ?]
「ああ、でも、俺としては、こっちが、関係してるかと思ってさ」
[その魔方陣的なモノか?]
「と、お前の髪」
[……やっぱり、のろいだよな]
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