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第一章 黒猫の夢?
二十話
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金曜日と、土曜日は、学校での収穫はなかった。
金曜日に、穂高さん達に呼ばれ、また、立ち入り禁止の教室に行ったが、謝罪と、お礼を言われただけだった。
俺が、何かしたと思っていたみたいだが、その辺はスルーさせてもらった。
土曜日には、正さんが、心配だから瑞樹の様子を見に来るというのを、何とか断って、家に帰ると、ももんぐさんが、帰って来ていた。
それで何か進展があるかと思ったが、やはり異国の術はよく分からないらしい。
しかし、ももんぐさんが訪ねた妖怪は、なかなか強い妖怪らしく、妖怪ネットワークに、情報を流し異国の術に通じているモノがいないか、探してみてくれるという事なので、それを、待つことにした。
で、今日は日曜日、宝石を見てから、正兄に、説明するか、見る前に瑞樹や夢の事を話すか、ちょっと、迷っていたら、瑞樹が、先に説明しておいた方が、宝石展で、何かあったときに任せられるかもと言うので、朝一のバスで、駅に向かい新幹線に乗った。
そして、無事に正兄と合流したのだか…
「光輝、大丈夫か、そこにベンチあるから座っていろ」
「うん、ごめん」
新幹線は、快適だった。
しかし、ホームに出てからが、大変だった。流れ出た人達が多く、正兄がいる方に、進みたいのだが、上手くいかず戸惑っていると、正兄の方から近づいてくれて、腕を引かれながら、人混みのなかを歩くこと十数分…俺は、人酔いして、気分が悪くなっていた。
「ほら」
手ぶらだった正兄が、幾つかの紙袋と、ミネラルウォーターのペットボトルを持って戻って来た。ミネラルウォーターを俺に渡すと、紙袋を上げて。
「お土産だ。帰りに買うつもりだったが、暫く人混みは、避けた方が良いだろう」
「うん、ごめん、なんか凄いね。人の多さもだけど、なんだろ?なんか、忙しい感じ?なんか、イヤな感じがする」
「人が多く集まる所は、いろいろ溜まりやすいからな、歩けるようなら、ホテルに行って瑞樹の事や夢の事聞こうか」
「うん、早く駅から出た方がいいや」
そうして正兄が、泊まっているホテルに来たのだが、なんか、凄い。
俺が正兄に連れられて入っていくと、すぐに、従業員の人が来て、俺の具合いを聞いてきた。そんなに、ヤバイ顔色だったのだろうか?正兄が、人混みで酔ったから、部屋で少し休ませると言うと、支えが必要か聞いてきたので、大丈夫と答えたら、無理はしないように言ってから、離れていった。
そして、カウンターに行って鍵を受けとる時は、ジンジャーエールを薦められたが、俺が、炭酸苦手だと言って断ると、ジンジャーシロップを水で薄めたモノも用意出来ると言うので、それをもらう事にした。
小さいときに、乗り物酔いが酷かった俺達に、ばあちゃんが、よく生姜の酢漬けや砂糖煮を持たせてくれたから、酔い止めに生姜がいいのは知っていたからありがたかった。
考えてみたら、修学旅行以外でホテルに来たのは初めてだった。個人で来るとホテルのサービスって凄いのだと、感心していると、正兄に、全部がここと同じだと思うなよと言われた。
まぁ、そうだよな。
こういうサービスを、心地好く思う人もいれば、少し居心地悪く感じる人もいるかもしれない、正兄の彼女の香織さんが、接客業は難しいと、愚痴っていたのを思い出した。
金曜日に、穂高さん達に呼ばれ、また、立ち入り禁止の教室に行ったが、謝罪と、お礼を言われただけだった。
俺が、何かしたと思っていたみたいだが、その辺はスルーさせてもらった。
土曜日には、正さんが、心配だから瑞樹の様子を見に来るというのを、何とか断って、家に帰ると、ももんぐさんが、帰って来ていた。
それで何か進展があるかと思ったが、やはり異国の術はよく分からないらしい。
しかし、ももんぐさんが訪ねた妖怪は、なかなか強い妖怪らしく、妖怪ネットワークに、情報を流し異国の術に通じているモノがいないか、探してみてくれるという事なので、それを、待つことにした。
で、今日は日曜日、宝石を見てから、正兄に、説明するか、見る前に瑞樹や夢の事を話すか、ちょっと、迷っていたら、瑞樹が、先に説明しておいた方が、宝石展で、何かあったときに任せられるかもと言うので、朝一のバスで、駅に向かい新幹線に乗った。
そして、無事に正兄と合流したのだか…
「光輝、大丈夫か、そこにベンチあるから座っていろ」
「うん、ごめん」
新幹線は、快適だった。
しかし、ホームに出てからが、大変だった。流れ出た人達が多く、正兄がいる方に、進みたいのだが、上手くいかず戸惑っていると、正兄の方から近づいてくれて、腕を引かれながら、人混みのなかを歩くこと十数分…俺は、人酔いして、気分が悪くなっていた。
「ほら」
手ぶらだった正兄が、幾つかの紙袋と、ミネラルウォーターのペットボトルを持って戻って来た。ミネラルウォーターを俺に渡すと、紙袋を上げて。
「お土産だ。帰りに買うつもりだったが、暫く人混みは、避けた方が良いだろう」
「うん、ごめん、なんか凄いね。人の多さもだけど、なんだろ?なんか、忙しい感じ?なんか、イヤな感じがする」
「人が多く集まる所は、いろいろ溜まりやすいからな、歩けるようなら、ホテルに行って瑞樹の事や夢の事聞こうか」
「うん、早く駅から出た方がいいや」
そうして正兄が、泊まっているホテルに来たのだが、なんか、凄い。
俺が正兄に連れられて入っていくと、すぐに、従業員の人が来て、俺の具合いを聞いてきた。そんなに、ヤバイ顔色だったのだろうか?正兄が、人混みで酔ったから、部屋で少し休ませると言うと、支えが必要か聞いてきたので、大丈夫と答えたら、無理はしないように言ってから、離れていった。
そして、カウンターに行って鍵を受けとる時は、ジンジャーエールを薦められたが、俺が、炭酸苦手だと言って断ると、ジンジャーシロップを水で薄めたモノも用意出来ると言うので、それをもらう事にした。
小さいときに、乗り物酔いが酷かった俺達に、ばあちゃんが、よく生姜の酢漬けや砂糖煮を持たせてくれたから、酔い止めに生姜がいいのは知っていたからありがたかった。
考えてみたら、修学旅行以外でホテルに来たのは初めてだった。個人で来るとホテルのサービスって凄いのだと、感心していると、正兄に、全部がここと同じだと思うなよと言われた。
まぁ、そうだよな。
こういうサービスを、心地好く思う人もいれば、少し居心地悪く感じる人もいるかもしれない、正兄の彼女の香織さんが、接客業は難しいと、愚痴っていたのを思い出した。
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