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異世界人拾っちゃいました…
基礎知識 3
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ふふ、リョウは、牛や羊の外見が気になるらしい俺が説明してやると、驚いてはいたが、牛乳や羊毛が採れる特徴が同じだと分かると、喜びだした。
ん!そうか、もしかして、モノの特性が同じなら共通の言葉としては認識出来てるのか?だとするとさっき、言っていたアレルギーという言葉を、俺が知らなかっただけで、俺達の身体的特徴表すのに適した言葉だったのかもしれない。
「そうか、アレルギー持ちでいいのか」
「なに?突然?」
「ああ、悪い、さっきの話だけど、この世界の住人はアレルギー持ちという言い方で良いことに納得したんだ」
「んん?どういうこと?」
俺が思ったことを話すと、納得してくれたが…
「メッチャ、めんどくさい世界に来たてこと?魔法とか錬金術があって、便利なのが異世界じゃないの?」
と、叫んで頬を膨らまし、怒りだしてしまった。更に…
「大体、異世界モノって、神様が出てきて、色々説明してくれたり、ステータスって言えば、自分の状態が分かったりするんじゃないの?それに、自分にとって薬になるとか、毒になるとか教えてくれるスキル持ってたりするのが普通でしょ?」
なんてことも、叫びだした。
そうは言っても、俺には、ここ以外の世界の話はほとんど知らない、ニホンを知っていたのだって、冒険者をしている長兄が会った事があったから聞いていただけで…
何が普通なのかは知らないが、確かに、リョウがいうような魔術やスキルあれば便利だ。この世界の事も神様が説明か…
ホント、そうしてもらえると、ありがたかったなぁ…
「そんなに騒ぐな。腹が減ってるから、怒りっぽくなっているのだろ?早く食べろ、で、明日に備えて寝るぞ」
そう言うとジト目で、俺を見ながら「固い」「味ない」「飲み込みづらい」など文句を言いながらビストを食べ、白湯を飲むと早々寝る体勢になった。
光の精霊に頼み暗くしてもらい、風の精霊に見張りを頼み、俺も横になる。
朝、目覚めると、霧が出て薄暗い。気温が上がってくれば、晴れるだろう。
そう思いながら、焚き火に薪を足し風の精霊の力も借りて、火力を上げる。
バチッ
と、薪が大きな音をたてると、その音に驚いた様にリョウが飛び起きた。
「なっ、なに?」
そして、焚き火を見て安堵の表情になる。
「はぁ、びっくりしたぁ、もう、朝なんだ…でも、やっぱり、夢じゃないんだ」
そう言って、子供には不似合いな大きなため息をついた。
昨夜、納得したと思ったが…いや、納得はしたが、気持ちは夢であることを願っていたのだろう。俺も、似たような気持ちではある。まだ、少し受け入れられてないのだ。
まぁ、それは、仕方がないと割りきり、時間が経てば解決するだろうと思うことにする。
リョウが、顔を洗ったり、歯を磨くことは出来ないのかと聞いてきた。
昨夜、食べてすぐに寝たので、口の中が気持ち悪いと呟いている。
俺は、洞窟の近くにある湧水の池に案内し、そして、そこに自生している樹の枝をとり、ナイフで外皮を削り二センチ程に切ったものをリョウに渡す。同じ様に切ったものを、俺は口に入れ、数回咀嚼すると、足元に穴を掘り埋めて見せた。
「このわき水は、精霊魔法によるものだから、安心して使っていい。それとその枝も特殊な成分はなく、ただ、柔らかい繊維で噛んでいると、口の中の汚れを落としてくれるモノだ。噛んだ後は、今みたいに、土に穴を掘り埋めてくれ、ただ、その辺に吐き出すと、厄介な小妖精にイタズラされるからな」
「え?イタズラされる?」
「ああ、一番多いのは、迷わせて森から出られないようにされるな」
「ええ、イヤだ。分かった。ちゃんと、埋めるよ」
リョウの答えを聞き、俺は、池の縁の草むらにタオルを置き、洞窟に戻る。
あっ、そういえば、靴の仕上げがまだだった。
リョウが戻ってきたら直ぐに渡せるように、仕上げてしまおう。
ん!そうか、もしかして、モノの特性が同じなら共通の言葉としては認識出来てるのか?だとするとさっき、言っていたアレルギーという言葉を、俺が知らなかっただけで、俺達の身体的特徴表すのに適した言葉だったのかもしれない。
「そうか、アレルギー持ちでいいのか」
「なに?突然?」
「ああ、悪い、さっきの話だけど、この世界の住人はアレルギー持ちという言い方で良いことに納得したんだ」
「んん?どういうこと?」
俺が思ったことを話すと、納得してくれたが…
「メッチャ、めんどくさい世界に来たてこと?魔法とか錬金術があって、便利なのが異世界じゃないの?」
と、叫んで頬を膨らまし、怒りだしてしまった。更に…
「大体、異世界モノって、神様が出てきて、色々説明してくれたり、ステータスって言えば、自分の状態が分かったりするんじゃないの?それに、自分にとって薬になるとか、毒になるとか教えてくれるスキル持ってたりするのが普通でしょ?」
なんてことも、叫びだした。
そうは言っても、俺には、ここ以外の世界の話はほとんど知らない、ニホンを知っていたのだって、冒険者をしている長兄が会った事があったから聞いていただけで…
何が普通なのかは知らないが、確かに、リョウがいうような魔術やスキルあれば便利だ。この世界の事も神様が説明か…
ホント、そうしてもらえると、ありがたかったなぁ…
「そんなに騒ぐな。腹が減ってるから、怒りっぽくなっているのだろ?早く食べろ、で、明日に備えて寝るぞ」
そう言うとジト目で、俺を見ながら「固い」「味ない」「飲み込みづらい」など文句を言いながらビストを食べ、白湯を飲むと早々寝る体勢になった。
光の精霊に頼み暗くしてもらい、風の精霊に見張りを頼み、俺も横になる。
朝、目覚めると、霧が出て薄暗い。気温が上がってくれば、晴れるだろう。
そう思いながら、焚き火に薪を足し風の精霊の力も借りて、火力を上げる。
バチッ
と、薪が大きな音をたてると、その音に驚いた様にリョウが飛び起きた。
「なっ、なに?」
そして、焚き火を見て安堵の表情になる。
「はぁ、びっくりしたぁ、もう、朝なんだ…でも、やっぱり、夢じゃないんだ」
そう言って、子供には不似合いな大きなため息をついた。
昨夜、納得したと思ったが…いや、納得はしたが、気持ちは夢であることを願っていたのだろう。俺も、似たような気持ちではある。まだ、少し受け入れられてないのだ。
まぁ、それは、仕方がないと割りきり、時間が経てば解決するだろうと思うことにする。
リョウが、顔を洗ったり、歯を磨くことは出来ないのかと聞いてきた。
昨夜、食べてすぐに寝たので、口の中が気持ち悪いと呟いている。
俺は、洞窟の近くにある湧水の池に案内し、そして、そこに自生している樹の枝をとり、ナイフで外皮を削り二センチ程に切ったものをリョウに渡す。同じ様に切ったものを、俺は口に入れ、数回咀嚼すると、足元に穴を掘り埋めて見せた。
「このわき水は、精霊魔法によるものだから、安心して使っていい。それとその枝も特殊な成分はなく、ただ、柔らかい繊維で噛んでいると、口の中の汚れを落としてくれるモノだ。噛んだ後は、今みたいに、土に穴を掘り埋めてくれ、ただ、その辺に吐き出すと、厄介な小妖精にイタズラされるからな」
「え?イタズラされる?」
「ああ、一番多いのは、迷わせて森から出られないようにされるな」
「ええ、イヤだ。分かった。ちゃんと、埋めるよ」
リョウの答えを聞き、俺は、池の縁の草むらにタオルを置き、洞窟に戻る。
あっ、そういえば、靴の仕上げがまだだった。
リョウが戻ってきたら直ぐに渡せるように、仕上げてしまおう。
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