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牧場見学
カトリーナ軽食店
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「はい、今朝の鑑定で気になっていたことが、あるんだけど」
昼食をどこにするかと、皆の意見を聞こうとしたら、リョウが手を上げた。
「何か、朝食買った店以外で、気になる店があったか?」
「そうじゃなくて、タリクさんの朝食を作った人の事」
「ん?タリクさんのって、確か、カトリーナ軽食店って、出てたよな」
「そうだけど…」
「あっ、もしかして、フルネームが出てましたか?」
「うん。で、カトリーナ・ハバー・モン・ルードさんって…」
「あれ?ルードって、もしかして…」
タリクさんは「参ったなぁ~」と、赤い顔をして、額を掻きはじめた。
「ふふふ、カトリーナちゃんは、タリクの奥さんよ」
「結婚してたんですね?」
「ええ、まぁー」
「タリクの一目惚れで、猛アタックの末にねー」
「メ、メリロット!そっ、その話は…」
タリクさんは、ワタワタとメリロットの口をふさぐ。
「へー、極上のサンドイッチを作れる奥さんがいるんですね?」
「いいなぁ、極上のサンドイッチ食べたいなぁ」
俺とリョウが、ニッコリ笑顔でそう言うと、メリロットも賛成とタリクさんを投げ飛ばし……
皆で、カトリーナさんのお店へ。
「あっ、アナタ、メリロットさん、いらっしゃい」
カトリーナさんのお店は、市場の入り口から左側の手前にあった。だから、今朝、タリクさんは、俺達を見つけられたのだと納得しつつ、タリクさんの案内で、テイクアウト用に開けた窓口の右横にあるドアを潜る。
細長く奥に延びた通路があり、左側に、ショーケースがあり、サンドイッチや揚げ物、サラダ、菓子類が並んでいる。ショーケースの続きで、三席程のカウンター席と、その奥に、四人掛けのテーブル席が二つという小さい店だ。
カトリーナさんは、火の能力が優れている人の特徴である赤い目をしていて、髪の色は黒に近い茶色、その髪を綺麗に編み込んで束ねている。
火の精霊は我が強く、キツイ印象があり、その能力持ちの人もそういう感じの人が多いと思っていたけれど、カトリーナさんは、少し丸みのある可愛らしい顔立ちのせいか、温かみのある印象をうけた。
タリクさんが、俺達を紹介すると、話に聞いていたらしく、リョウに困ったことがあれば、力になるからと言ってくれた。
その後、皆で、リョウの鑑定(タルティーヌ)のお墨付きであるカトリーナさんのサンドイッチとポテトフライ、デザートも堪能した。
因みに飲み物は…
「カフェオレは、飲んでもいいんじゃないの?」と、言い張るリョウに、カトリーナさんが、コフィアとミルクを半々で入れた普通のカフェオレを作ってくれたけど…
『まだまだ早いです。
何より、栄養吸収を阻害するので、食前、食事中の飲料は不可。
妥協案として、コフィア1/9、ミルク8/9に、蜂蜜ティースプーン一杯のカフェオレを食後に、一日一杯だけならOK』
と、出て、撃沈していた。
リョウの鑑定を受け、皆も、食事中は果実水か白湯にして、食後にコフィアをいただいた。
リョウが飲んでも良いとされたカフェオレは…コフィアを入れずに「普通のミルクだけで良いよね」という話で落ち着いた。
昼食をどこにするかと、皆の意見を聞こうとしたら、リョウが手を上げた。
「何か、朝食買った店以外で、気になる店があったか?」
「そうじゃなくて、タリクさんの朝食を作った人の事」
「ん?タリクさんのって、確か、カトリーナ軽食店って、出てたよな」
「そうだけど…」
「あっ、もしかして、フルネームが出てましたか?」
「うん。で、カトリーナ・ハバー・モン・ルードさんって…」
「あれ?ルードって、もしかして…」
タリクさんは「参ったなぁ~」と、赤い顔をして、額を掻きはじめた。
「ふふふ、カトリーナちゃんは、タリクの奥さんよ」
「結婚してたんですね?」
「ええ、まぁー」
「タリクの一目惚れで、猛アタックの末にねー」
「メ、メリロット!そっ、その話は…」
タリクさんは、ワタワタとメリロットの口をふさぐ。
「へー、極上のサンドイッチを作れる奥さんがいるんですね?」
「いいなぁ、極上のサンドイッチ食べたいなぁ」
俺とリョウが、ニッコリ笑顔でそう言うと、メリロットも賛成とタリクさんを投げ飛ばし……
皆で、カトリーナさんのお店へ。
「あっ、アナタ、メリロットさん、いらっしゃい」
カトリーナさんのお店は、市場の入り口から左側の手前にあった。だから、今朝、タリクさんは、俺達を見つけられたのだと納得しつつ、タリクさんの案内で、テイクアウト用に開けた窓口の右横にあるドアを潜る。
細長く奥に延びた通路があり、左側に、ショーケースがあり、サンドイッチや揚げ物、サラダ、菓子類が並んでいる。ショーケースの続きで、三席程のカウンター席と、その奥に、四人掛けのテーブル席が二つという小さい店だ。
カトリーナさんは、火の能力が優れている人の特徴である赤い目をしていて、髪の色は黒に近い茶色、その髪を綺麗に編み込んで束ねている。
火の精霊は我が強く、キツイ印象があり、その能力持ちの人もそういう感じの人が多いと思っていたけれど、カトリーナさんは、少し丸みのある可愛らしい顔立ちのせいか、温かみのある印象をうけた。
タリクさんが、俺達を紹介すると、話に聞いていたらしく、リョウに困ったことがあれば、力になるからと言ってくれた。
その後、皆で、リョウの鑑定(タルティーヌ)のお墨付きであるカトリーナさんのサンドイッチとポテトフライ、デザートも堪能した。
因みに飲み物は…
「カフェオレは、飲んでもいいんじゃないの?」と、言い張るリョウに、カトリーナさんが、コフィアとミルクを半々で入れた普通のカフェオレを作ってくれたけど…
『まだまだ早いです。
何より、栄養吸収を阻害するので、食前、食事中の飲料は不可。
妥協案として、コフィア1/9、ミルク8/9に、蜂蜜ティースプーン一杯のカフェオレを食後に、一日一杯だけならOK』
と、出て、撃沈していた。
リョウの鑑定を受け、皆も、食事中は果実水か白湯にして、食後にコフィアをいただいた。
リョウが飲んでも良いとされたカフェオレは…コフィアを入れずに「普通のミルクだけで良いよね」という話で落ち着いた。
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